中学校で出てくる、「yをiに変えて-es, -ed」という綴り字の規則に関して、
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「子音+y」→ yをiに変えて-ed, -es 例 cry→cried
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「母音+y」→ そのまま-ed, -es 例 delay→delayed
といったルールを、一方的に覚えておきなさい、だけの指導がまかり通っています。「なぜそうしなければいけないのか?」に、少しだけ踏み込んで解説しておいてやると、生徒たちは間違えなくなります。ところがそんなものだから覚えておけ、とルールの暗記で押し通すと、いつまでたっても、綴りの間違いはなくなりません。
[i]という音に、iとyの2つの綴り字を適当に割り当てていた時代を経て、「語頭・語中にi、語末にy」を使い分けるようになった英語の歴史を知っているだけで、間違えなくなります。じゃあなぜmonkeyは、×monkeiesとならないのか?母音が3個も連続してしまうのを防ぐため、ということに気がつきます。こういう「英語のなぜ?」を教えてくれる優れた参考書に、恩師の安藤貞雄『新英文法』(数研出版)があります。私も少しだけお手伝いをさせていただいた思い出の本です。こんな話題を、3月松江北高の「学問探究講座」で、3日間取り上げました。以下は、受講してくれた生徒たちの感想です。
普段は英語は大嫌いだけど、すごく楽しくて、この時だけは英語を好きになった。/話を聞いて英語っておもしろいなと初めて思った。/すごくタメになりました。/英語の授業では学べないようなことを教えていただきました。とても興味深い内容で、わからないことをはじめて知るワクワクを感じました。/とてもためになり楽しい講座だったので来年の1年生にも受けて欲しい。/とてもいい時間が過ごせました。もっと早い時期にこの授業を受けたいです。/とても有意義な3時間でした。来年の1年生のみでなく、時間が許すのなら2年生も行ってほしいと思います。/とてもためになった3日間だけにすごく残念です。英語が好きになりそうです。/自分の知らなかった英語の不思議をたくさん知ることができ、とても楽しく興味深かった。3日間では短すぎると思った。/普段の授業や勉強で聞くことができなかった興味深い話を知ることができ、これからの学習にも意欲がでた。2年次も実施して欲しい。 (原文ママ)