英語の副詞って難しい!

 英語の副詞を、形容詞に単に-lyがついたものと考えていませんか?学習英和辞典の中にも、意味を一つ挙げるだけ、追い込みに-lyとするだけで、軽視しているものもあります。副詞もバカにならないんです(8月20日、30日、9月10日付けのブログ記事を参照)。都立日比谷高校石崎陽一先生が、ブログに次のような記述を引いておられたのが印象的でした(「アーリーバードの収穫」8月6日付け。大変英語の勉強になるブログですからぜひのぞいてみてください。→コチラ)。

 多賀敏行氏は『ワンランクアップの英文法』(筑摩書房、1996年)所収の「副詞のかしこい訳し方」と題する項において、次のように述べておられます。  形容詞の語尾を変化させることにより(多くの場合、語尾に ly を加えることにより)副詞となることが普通だ。ただし、ここで注意しなければならないのは、形容詞の意味が複数ある時にはそのうちの代表的な意味でない方の意味が、副詞形になった場合の主たる意味となる、そんな事態が起こり得るということである。(p.118)

 私がいろいろな所に書いたlamelyという副詞もこれに相当します(「現代英語の語法観察」『研究紀要』第21号 島根県立松江南高等学校、1996年など)。辞典によっては「びっこをひいて、不自由な足取りで」しか収録がない英和辞典もありますが、この副詞は言い訳などに使い「下手に、弱々しく」という意味が普通です。a lame excuse(下手な言い訳)の副詞用法と考えるべきなのです。コーパスを利用した最近のイギリスの学習辞典の用例を見ていただければ、納得していただけることでしょう。Sinclair(1987)も鋭くそのことを指摘していました。

 教員になったばかりの頃(今から30年以上も前のことです)、恩師のSanford E.Marovitz教授(ケント州立大学)から「こんな副詞の使い方を知っているか?」とお手紙を頂戴しました。

I read the column religiously.

当時はまだ「宗教的に」という通り一遍の意味しか知らなかったので(辞書にも載っていなかったんです)、ずいぶんと勉強になったのを覚えています。今では英和辞典にも載るようになりましたね。

 イギリスでスキャンダルを報じたレポーターが、次のように言っていたのを面白いと思ってメモしたのもずいぶん以前のことです。当時は、そして現在も、辞書への収録がないんです。

This was comfortably the worst crisis the bank has ever had to face.

どう考えてもcrisisがcomfortablyだなんてオカシイですよね。最近では、Cannes film festival roundup: ‘Comfortably the worst competition that I can remember’という英語を見ました。いろいろと調べてみると、最上級とくっつくことが多いことが分かりました。英語の副詞も奥が深く、一筋縄ではいきません。

 今日も私のブログをのぞいていただきありがとうございました。「八幡最近の活動」「「チーム八ちゃん」とは?」「会員希望の先生方へ」を新しくしております。ホームページ上方の該当箇所をクリックしてご覧ください。明日は、誤解されているbe familiar with~という成句について書きます。

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