逃げない

 「努力は必ず報われる」などと、偽善者ぶったことは言いません。でも成功した人は必ず努力しておられます。そんなことを教えてくれる本です。以前、『産経新聞』の日曜版に連載されていた「彼らの心が折れない理由」を一冊にまとめた本で、13人の最前線で活躍するプロが紹介されています。その中の一人、さだまさしさん。28歳の時に、父の思い出の場所、中国大陸を流れる大河を舞台にしたドキュメント映画『長江』を撮るために、28億の借金を背負う。金利を入れて35億の返済に、ひたすらスケジュールを埋め、働き続けます。でも決して彼は現実から逃げることなく、コツコツと借金を返し続けました。

 「その責任の重さに眠れない日もありましたが、一方で、あまり大したことだとは思っていなかったんですよね。カネのことですから。要するに、駄目だったらつぶれるだけですし。自分が不名誉なことになって、抹殺されたとしても、その程度のことだろうと。みんなの前で公開処刑されるわけでもないし、そういう意味じゃ、破れかぶれのところがありましたね。僕個人が借りたカネですから、他の選択はなかったです。破産して借金から逃れる気持ちもなかった。今思えば、そこまで頑なに返済にこだわったのは、父の夢の後片付けだったからあもしれませんね。父が生きているうちに全額返済できてよかったです。」(p.123)

多額の負債を背負い、自分のことも大変困難な時代にも、1992年の長崎・雲仙普賢岳の噴火災害のチャリティライブや、1987年から20年間も続いた「夏長崎から~平和祈念コンサート」で、原爆投下の地で生まれた彼の使命を果たし続けます。

 そのうちなんとか なるだろうって信じて 毎日頑張った。 何とかなるモンだよ 。

 何とかなると思って、 放っておくんじゃなくて、 何とかなると思って がんばっていれば、 事態はいくらか変わってくるものだ。   (「さだまさし一所懸命日めくりカレンダ-」より)

 つまづいても転んでも必ず立ち上がり、何度でもやり直す熱情、これを学んだ一冊でした。

 さて、私は河合塾の山下りょうとく先生のメールマガジンを毎号楽しみにしているのですが、先日、こんなメールが届いていました。なるほど。そういえば、14年前に亡くなった母が、生前1円玉や10円玉をいっぱい残しておいてくれたのを、銀行に持っていたら数十万円になったのにビックリしたのを思い出します。「チリも積もれば山となる」ということですね。「コツコツの大切さ」を思います。イエローハットの創業者鍵山秀三郎さんは「成功するコツ、それは2つだけです。『コツ』と『コツ』。ただそれだけ」と言っておられました。

 ここに厚さ1ミリの紙があるとします。それを1回折り曲げると、その厚さは2ミリになりますね。ではその紙をもう一度(つまり2回)折ると、その厚さは4ミリになります。これをあと8回、合計で10回続けると、その紙の厚さは何と1メートルになります。そしてもし20回繰り返せば約1キロメートル。30回折り曲げると、その厚さは何と約1074キロメートルになってしまいます。そして39回折ると…なんと地球から月までの距離(約38万キロメートル)をはるかに超える厚さ(約54万9756キロメートル)になってしまうのです。
 この例でもわかるように、一回の努力はわずかでも、それを継続すればその結果(成果)は莫大なものになります(なる可能性があります)。今日一日のわずかな努力を怠らないでください。大切なのは継続することです。なぜならその向こうには大きな成果が待っているのですから。   (山下りょうとくメールマガジン 11月13日付より)

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