さだまさし「償い」

 1月20日(日)NHKBSプレミアムで放送されたSONGSプレミアム「さだまさし 第二夜」はご覧になりましたか?活動40周年を迎え、4000回を数えるという彼のコンサートの魅力を伝えるスタジオライブ完全版でした。「ふだん、自分の音楽を聴く機会が少ない20代の若者に向けて」行った、渾身のスタジオライブ。普段のコンサートではクライマックスに演奏される、ボルテージの高い熱い楽曲ばかりを熱唱し、客席450人の若者たちを魅了しました修二会」東大寺のお水取りをテーマにした壮大な曲。一番好き)⇒「舞姫」⇒「まほろば」(これまたスケールの大きい大好きな曲)⇒「1989年渋滞(ラッシュ)」⇒「あなたへ」⇒「SMILE AGAIN」(雲仙普賢岳のチャリティテーマソング。紅白歌合戦で全員で大合唱)⇒いのちの理由」の7曲でした。ファンには堪らない選曲でしたね。SONGSのスタッフはなかなかやるじゃないか。また、さださんのライブでの魅力の一つであるトークでは、時に笑わせ、時にハッとさせ、時にじっくりと考えさせるような話題で客席の心をつかみ、若者たちの心に深く響いたようでした。

 さて、今日は彼の数ある名曲の中でも、最も重たい曲「償い」に触れてみたいと思います。「月末になると ゆうちゃんは薄い給料袋の封も切らずに 必ず横町の角にある郵便局へとび込んでゆくのだった 仲間はそんな彼をみてみんな貯金が趣味のしみったれた奴だと  飲んだ勢いで嘲笑っても ゆうちゃんはニコニコ笑うばかり」(さだまさし作詞・作曲)で始まる物語歌です。

 2002年2月20日に、ある裁判の模様が大々的に報道されました。東急田園都市線三軒茶屋駅で、銀行員の男性が殴られて、くも膜下出血で死亡した事件の判決公判での出来事です。傷害致死罪に問われた18歳の少年2人に対して、裁判長は、懲役3年以上5年以下の実刑判決を言い渡しました。「深くお詫びします」と口では反省の弁を述べるも、真の反省の色の見えない少年2人に対して、判決後に、山室  恵裁判長は「唐突だが、さだまさし「償い」という歌を聴いたことがあるだろうか」と切り出し、うつむいたままの2人に「この歌のせめて歌詞だけでも読めば、なぜ君らの反省の弁が人の心を打たないか分かるだろう」と少年たちの心に訴えかけたのです。異例のことでした。

 この「償い」という歌は、さださんのアルバム『夢の轍(昭和57年)に収録された一曲で、涙なしでは聴けなかった曲なんです。知人の実話をテーマにしてこの歌を作ったさださん本人も、あまりの悲しさ・辛さにステージで歌うことを封印していた時期もありました。この裁判長の一言で一躍有名になってしまった曲です。さださんは、インタビューに答えて「法律で心を裁くには限界がある。今回、実刑判決で決着がついたのではなく、心の部分の反省を促したのではないでしょうか。この歌の若者は命がけで謝罪したんです。人の命を奪ったことに対する誠実な謝罪こそ大切。裁判長はそのことを2人に訴えたかったのでは」と、語りました。

 それにしてもさださんの書く詩は、まるで短編小説でも読むように、その情景が鮮やかに頭に浮かんできます。

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