西村京太郎駆け出しの頃

 この3月に著書が500冊を突破したミステリー作家西村京太郎先生(81歳)。苦労した駆け出しの頃を回想しておられる記事が目に入りました。公務員をしておられた西村さんは、朝役所に行くのが途中で嫌になり、列車に飛び乗って旅に出ることもしばしばあったといいます。もちろん無断欠勤。年に20日の有給休暇をすべて使い、時刻表も見ずに行き当たりばったり、鈍行の夜行列車を宿代わりにして、青森から鹿児島までを旅して回ったといいます。作家デビューして、社会派小説を自分の好きなテーマで書くが、いつも初版止まり。転機が訪れたのは『寝台特急(ブルートレイン)殺人事件』のとき。増刷に増刷で100万部を突破し、ようやく脚光を浴びたのが先生48歳のときです。「本当は三作ぐらいで打ち止めするつもりだったが、売れすぎたので他のものが書けなくなっちゃった」と明かします。80歳を過ぎた今でも原稿を量産できる秘訣はと聞かれ、「1日に原稿用紙20枚くらいは書くんだ、というクセをつけること。さぼりたいけれど、さぼったら元に戻すのは大変です」「転機 話しましょう」というタイトルの記事です。⇒コチラで読めます

 最新刊の『篠ノ井線・姨捨駅スイッチバックで殺せ』(徳間文庫)には、先生のデビュー以来の著作リスト「西村京太郎全DSCN0338著作リスト」が、ミステリー評論家山前 譲氏の手により、巻末に付けられていて重宝します。また最近、『ロケーションジャパン』8月号(地域生活プランニング)には、「夏とロケ地と旅列車」という特集が組まれており、西村先生のインタビュー記事を読むことが出来ます。

 100人以上もの乗客が同じ列車のなかで、10時間から20時間もの時を過ごす。しかも夜もまたいで。明らかに非日常の世界。でも、なぜかロマンチックさもある。ミステリー作家にしてみれば、これほど素晴らしい世界はない。

 旅列車の楽しみ方に関しては、こんなアドバイスも。

 日本には、鈍行、急行、特急、超特急(新幹線)とさまざまな列車が走っていますが、若い時には、一番安い鈍行で旅に行くべきだと私は思ってます。特に、地方を旅する時は、鈍行でもボックス席の列車がいいですね。イヤでも、その土地の人と一緒に座ることになるから。時には現地の人々の優しさに触れることができる。私は、お婆さんから何回かミカンをごちそうになったことがあります。

 西村京太郎『十津川警部とたどる寝台特急の旅』(角川oneテーマ21、2013年)を読むと、そんな旅の楽しみをたどることができますよ。

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