岩國哲人さん

mayor,halloween,town,glee 世界最大の投資銀行メリル・リンチ副社長の椅子を蹴って、年収10分の1の島根県出雲市市長に転身した岩國哲人(いわくにてつんど)さんを追いかけていた時期があります。岩國さんは島根県立出雲高校から東大へ進まれた秀才で、高校時代からその成績は抜きんでていた、と聞いたことがあります。当時、経済の世界では強い人だけを相手にすればよい、社会的に恵まれない力の弱い人に対して何かをしなければという気持ちは全くなかった、と回想しておられます。役所の仕事もバカにしていた、と正直に告白しておられました。出雲市の市長(1989―1995年)になってから、ショッピングセンターに土・日の行政サービスコーナーを開設」「国内最大(当時)の木造ドームの建設」「学校は木で作る」など、数々の斬新な施策で全国から注目されます。日本で一番活気のある町、との評価を得ておられました。恵まれない人、体の弱い人、人生の途中で幸せを見失った人たちのために、幸せと生き甲斐を作り出す職場だ、ということに気づかれたのです。職員は仕事をやり遂げた喜び、市民が喜んでくれるという喜びを知ったのです。「人を幸せにする幸せ」「人に喜ばれる喜び」ですね。

 市の中でどこの会社が一番いいか、と聞かれた時に、「市役所が最も優れている」と言われるくらいであってほしい。「市役所を見習え、あの仕事ぶりを見習わないといかん」と民間企業から言ってもらえるようになりたい。…(中略)…出雲市の職員を日本最強の市政集団にするという考えを私は持っています。最近、出雲市の職員はあちこちの会合で、自分が納得するまで尋ねて、「食いついてくる」という評判です。やりたいことをやり、それがすぐ形となって現れる。各職員が仕事の面白さに生き生きとし始めたのでしょう。  ―細川護煕・岩國哲人『鄙の論理』(光文社、1991年)

 岩國さんには、以前勤めていた島根県立松江南高等学校に、講演に来ていただいたことがあります。そこで語られた中で、印象に残っている言葉があります。それは「誇り」「情熱」ということです。岩國さんは、1週間で「これだけのことをやれ」と言われたら、3日でやりました。1週間で「10だけのことをやれ」と言われたら、15のことをやった。1週間で10だけのことしかできなかったときには、今まで誰もやったことのないやりかたでやってみせた、と言います。学ぶべき教訓は:≪金言≫ 言われたよりも早くやる、②言われたより多くやる、③誰もがやったことのない方法でやってみせる。これは、難しいけれど、難しいからこそ挑戦のし甲斐があると、言っておられました。そして、若い時には、一懸命というより、一懸命で頑張りなさい、とエールを贈られました。もうずいぶん前の話ですが、今でも肝に銘じて、参考にさせていただいている生き方です。

 さて、11月3日に発表された秋の叙勲で、岩國さん(77歳)は旭日重光章を受賞されました。おめでとうございます。現在は東京と米国を往復し、講演活動を続けていらっしゃるそうです。いつまでもお元気で、発信を続けていただきたいものです。ますますのご活躍をお祈り申し上げます。IMG_2841

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