財津和夫さんの言葉観

 大好きな財津和夫(ざいつかずお)さんが、2004年から大阪芸術大学財津和夫教授を務めておられるのをご存知ですか?当初はロックの歴史などを解説しておられたんですが、今は「歌詞の創作」を講義のテーマに据えておられます。年を重ねるうちに、言葉の大切さに改めて気付いた」からだそうです。福岡の大学在学中に結成したバンド、チューリップ「心の旅」「サボテンの花」「青春の影」など数々の大ヒット曲を飛ばして、ニューミュージック界の大御所となりました。今日も、松江北高の若い先生が、財津さんが好きだというので、話が盛り上がったところです。

 彼が30歳の時に作った隠れた名曲「夕陽を追いかけて」の中に、「沈む夕日は止められないけど それでも僕は追いかけていく」という歌詞の一節があります。東京から福岡へと向かう飛行機の中で浮かんだ詞だそうですが、66歳の今は「老いゆく自分」が重なって見えるそうです。大学で講義する中で、言葉の大切さを、若者たちに伝えておきたい、という一途な思いから、準備に明け暮れているそうです。大阪芸術大学での昨年度の最終講義では、詞を書く心は、次元をを超える。目に見えるものだけじゃなく、直感的なものを表現されていると思って読んでみたらどうかな」と、言葉を噛みしめるように語りました。学生たちは自分の子どものようだ。年寄りにはできないことをぜひ、やってほしい」とも。ちなみに、この「夕陽を追いかけて」という曲は、財津さんの自伝のようなところがあります。聴いてみましょう。

IMG_3781 さて、そんな財津さんが、嗜み』(たしなみ)という文藝春秋から出ている季刊誌に、財津和夫の心を射る言葉」という連載を始めました。第1回目は「愛について」です。世界の名言・名句の中から、財津さんのアンテナに引っ掛かったものに解説を加えたものです。これを読んで、私の大好きな「青春の影」という曲の中の素敵な歌詞「恋のよろこびは 愛のきびしさへのかけはしにすぎない」「今日から君はただの女 今日から僕はただの男」に込められた意味がわかった気がしました。種明かしは、どうぞこの雑誌をご覧ください。

 昨年10月に、財津さんは『私のいらない「心の旅」のいま』(廣済堂新書)という本を上梓されました。年齢を重ねるごとの心の移り変わりがよく描かれている本でした。私の感想はコチラです。PHPベストセレクション『私を励ました一言』(2014年)に掲載された財津さんのインタビュー「定まった座右の銘はないけれど」もいいことを語っていました。

 若い頃は歌詞よりも曲のほうが、僕にとってはずっと大事で、「歌詞なんて、なくてもいいんじゃないか」と思っていたほど(笑)。でも今では、歌詞などの言葉の重要性をひしひしと感じ、詩集を読んだりもしています。定まった座右の銘はないけれど、最近は「なるようになる」という言葉が気に入っています。投げやりな言葉にも思えるけれど、深い意味にも取れ、宇宙の真理を語っているようにも受け取れる。振り返れば、若いころは、自分でできると思って、多くのことを一人で背負い込み、でも背負いきれず、年を経て、病気にもなった。病気になったのは「人ともっと交流しなさい.人の助けも借りなさい」という天の声だったような気がします。若い時分からもっとうまくやっていればよかったのでしょうが、ぼくは回り道をして、そこから多くのことを学んだ。励ましと言葉も、たくさんもらって。ありがたいことだな、と改めて思いますね。

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