『きめる!』

 福崎伍郎先生(東進ハイスクール)『きめる!センター英語』(学研)が入荷した(6月27日発売)というので、電動自転車を飛ばして、田和山の今井書店グループセ決めるンター店まで行ってきました(いい運動になります)。手に取ってみると、新旧両課程対応版ということでずっしりと重く、前回よりも倍以上の厚さとなりました(556ページ+53ページの別冊)。前回までは小幅な小改訂だったんですが、今回は大幅に内容も変わり、分かりやすい解説となりました。ついでながら、巻末に著者の福崎先生の近影がのっているんですが、年をとられましたね。あのころは若手のさっそうとした先生だったんですがね。私が年を取ったのも無理はないか。それにしても、この表紙のマリリン・モンローのイラストの意図が分かりません。

 実はこの『きめる!』にはチョットした思い出があります。17年前まで私は島根県立松江南高等学校に13年間勤務していました。英語も県でトップの進学校でしたが、当時は、センター試験の指導は年末からで、二次試験の指導が主流だったんです。二次がきちんとできれば、センターなんかちょろいもの、といった指導方針だったと思います。しかし、ちょうど学力低下が始まりだしたところで、なかなかそれではセンター試験で思うような点が取れない、と感じていた私は、最後の年に無理を言って、少し早めからセンター試験の指導を開始したんです。具体的には、夏休み前に、当時出たばかりの福崎先生の『決める!』(学研)を与えて自学させ、9月の学園祭明けから少しずつマーク対策を始めたんです。問題を解くのではなく、分野ごとにどのような勉強をしたらよいか、何が大切なポイントかを、長年集めたデータを基に解読していったように思います。今では考えられないことですが、その頃は過去問もまったく出版されておらず、自分で問題を糊とハサミで編集して版下を作り、印刷屋へ出して生徒に配布していました。この年に使った資料の大半を、まとめたのが現在11版まで出ている私の『センター対策本』(自費出版)なんです(まもなく最新12版が完成します)。幸い学校全体も良い結果を収めることができ、私の担任していたクラスは平均180点をたたきだしました。その指導のきっかけになったのが、福崎先生の『決める!』だったんですね。「勉強の仕方」と具体的な出題データが、分かりやすくまとめられており、当時としては珍しい良書でした。

 さて、最新版の『きめる!』に戻って、大問ごとではなく、センターの出題者が求めている力で分類して、攻略法が示されます。セン太(英語のチョット苦手な高三生)とエイ子(英語に自信のある高三生)が先生に質問をぶつけるという形で、それぞれの問題の狙いや対処法などが語られます。質問形式ですから読みやすいかもしれません。そして実際のセンター試験に出題された問題を使って、問答形式でとことん詳しく解説が続きます。ポイントになりそうな箇所には「まとめ」が示されて、整理できるようになっています。別冊の「要点ハンドブック」には発音・アクセント問題頻出語、頻出会話表現、語句整序頻出構文、重要熟語、ディスコースマーカの一覧、などが掲載され、試験当日まで手元に置いて、覚えることができるよう配慮がなされています。この別冊の英語音声はMP3でダウンロードできるように便宜が図ってあるので、高校生は繰り返し聞くとよいでしょう。付属のCDでは、発音・アクセント問題、リスニング問題の音声が聞けるようになっています。さらには、付属カードに添付されたコードを入力してアクセスすると、ハイブリッドブック」のデジタル・コンテンツを利用できるようになっています。センター英語文法・語彙・語法ドリル」全682問を演習できるようになっているんです。スマホなどで、スキマ時間を利用して、過去問の演習ができるので、これは高校生にはありがたい企画ですね。いずれにしても、私がこの参考書を高く評価するのは、「勉強の仕方」を教えてくれる点です。私が『進研[センター試験]対策英語 重要問題演習英語(筆記)』(ラーンズ)や、まもなく完成する『2015英語センター試験対策本~勉強の仕方』(自費出版)で力をいれたのもその一点です。今回は、単にページ数が増えたのではなく、ずいぶんきめ細かい記述となり、さまざまな工夫と連動して使いやすくなったことは間違いありません。いたれりつくせりのいい参考書をありがとうございます。ただ500ページを超えると、持ち運びがチョット…。不満はそれぐらいです。

 福崎先生が「センター英語が求める「学力」とは」と題したインタビューを「朝日新聞」(デジタル)で受けておられ、読むことができます。受験生へのアドバイス・メッセージも画像で見ることができます。センター試験の問題は、高校の教育現場へのメッセージである」とおっしゃる福崎先生は、「時代を経て実践的能力に重点を移しつつあるセンター試験の英語は、真の学力とは何かを不断に問いかけてきます。単なる試験対策でなく、広い視野で学ぶきっかけとして活用していただきたいと願っています」と結んでおられます。⇒コチラで読むことができます

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