永守重信さん

永守重信 今から10年以上も前に、日本電産社長の永守重信(ながもりしげのぶ)さんの、『人を動かす人になれ!』(三笠書房)を読んだ時のことが忘れられません。印象に残ったり、感銘を受けた箇所だらけで、本が赤ペンで真っ赤になってしまいました。昔から、「情熱、熱意、執念」 ②「知的ハードワーキング」 ③「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」が、同社の三大精神となっています。

 今から20年ほど前の話だ。偶然私はある高名な経営コンサルタントに巡り合うことができたので、その先生に経営指導を打診してみた。すると、「引き受けるか、引き受けないかは、あるチェックをさせて欲しい」と回答があり、しばらくして「何月何日の朝7時に伺う」という連絡があった。そんなに早い時間がら何をチェックされるのか、不思議に思っていると、約束の時間からずっと工場の門の前に立ち、社員がどういう順番に、いったい何時頃に出社してくるのかを観察されていた。理由を尋ねてみると、「社員の出勤時間の遅い会社はいくら熱心に指導してもよくならない。不良品や在庫を抱えていても、それすら改善することができない」とのことだった。私は早速データをとってみた。そうすると、出勤時間の遅い社員は総じて仕事の成績がよくない。出勤時間ギリギリに寝ぼけ顔で飛び込んでくる社員、遅刻しているのに平然と会社の門をくぐるような社員はまずロクな仕事をしていないことがわかった。
 物事の成否は、案外ささいな心がけで決まるものである。そんな心がけの一つが「休まず、遅れず」ということだ。例えば、何らかの事情があって遅れる、あるいは休む。そうなると仕事を与えようとしていた上司の信頼を失い、チャンスを逃すことになる。客先からの注文であれば他社に回ってしまうかもしれない。
 私は日頃から「夜2時間遅くまで残業をしている人よりも、朝30分早く出社する人を重視する」「よく休む人は信頼も期待もできない」と社員によく話すが、これは小さな心がけが思わぬ成果に結びついたり、逆に致命傷にもなりかねないことを身をもって体験してきたからだ。心がけという表現をしたが、正しくは「心の余裕、ゆとり」と言った方がいいのかもしれない。何事においてもパーフェクトにできる人間はいない。だが、わずかでも心に余裕があれば行動を起こす前に、確認もれはないか、手抜かりはないかを確がめてみることができる。ところが、こうしたゆとりがなくていつもギリギリの状態で物事を進めていると、小さなミスもどんどん膨らんでいく。仕事に取り組んでいく上で、この差は非常に大きい。

 これにつけて思い出す先生がいました。私の前任校で、朝6時50分頃に出勤する若い新採用の女性の数学の先生がおられました。生徒がどんどん質問に来る。生徒の悩みを聞いてあげている。朝の1時間をそんな風にして毎日過ごしている彼女を間近に見ながら、私は心から応援をしていました。教えているクラスの数学の成績、担任のクラスの総合成績も抜群でした。それも当然でしょう。子供たちが朝早くからやって来て、苦手な数学を克服しようと必死になっているのですから。同僚の中にはやっかみ半分に「エーカツコシーだ」と批判をする先生もいましたが、私は「じゃあ、あなたご自分であの真似ができますか?」と聞くことにしていました。口ばかりで、行動のできない人が多いのはどの世界も同じです。残念なことに、この先生は早くに結婚して教師を辞めてしまわれましたが、生徒の信頼もあつく慕われていました。私は松江を離れる際に、彼女に「あむ-る」数年分を製本して渡して喜んでもらいました。私が朝早く登校して、一日の準備をしているのは、また、生徒に「休むな、遅れるな、一時間の授業を大切に!」とうるさく言っているのは、上の永守さんと同じ考えなんです。

 引き続き、永守さんの『人を動かす人になれ!』の中より紹介します。彼が社長をしている日本電産は、新入社員を採用するときの基準を「情熱・熱意・執念」の三大精神に求めています。一流大学を出た人を取ることはしません。入社試験もチョット風変わりです。早飯試験」「大声試験」「便所掃除試験」など、世間から顰蹙を買うような試験を課すユニークさがあります。それできちんと選抜ができているというのですから、驚きです。

▲私は「運」の活かし方には公式があると思っている。その代表的なものが本書で繰り返し述べていこうと思う「先憂後楽」の精神だ。目の前にいくつも仕事が山積みになっている。できれば明日に回してしまいたい。そこで、楽をとればやはり大きなチャンスを逃してしまうことになるだろう。 ▲壁にボールを投げた時に、勢いがよけれぼボールも勢いよく跳ね返ってくる。弱ければ力のないボールしか返ってこない。上司と部下の心と心のキャッチボールも理屈は同じだ。ます、自分を磨いて鍛え直し、大きな愛情を持って指導を行う。これに意気を感じた部下が期待に応えてくれるのである。自分が投げた力以上のボールが返ってくることはない。 ▲失敗は必ず解決策を一緒に連れてくる。 ▲普段の小さなミスや失敗を見逃しておくから、やがて致命的な失敗が起こるのである。これも経営者や管理者が人を動かす上で、肝に銘じておかねばならない重要なポイントである。 ▲「ウサギとカメ」の話がある。足の速いウサギとのろまなカメが駆けっこをして、油断したウサギが途中で眠ってしまい、休みなく歩み続けたカメが追い抜いて勝利した、という誰でもご存じの物語だが、現実にはウサギが眠っているときに同じように眠ってしまうカメが大多数なのだ。だから、人を動かすにしても、動かす前に「怠けるカメ」を「怠けないカメ」にしておかなければ徒労に終わってしまう。 ▲厳しさの中にこそ、より深い愛情がある。 ▲上司から叱られない社員は三流以下、一日に五回叱られてやつと二流、十回叱られるようになって初めて一人前の口を利いてもよろしい。

 永守さんに365日密着して、彼の生き方を追いかけたレポートをコチラで読むことができます。人となりがよくわかります。⇒コチラです

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