佐藤敦子先生北高訪問

 DSC03231私が北高最後の2年間を、英語研究室で一緒に過ごした同僚の佐藤敦子(さとうあつこ)先生は、現在ミシシッピ大学」の大学院で、外国語英語教授法の勉強をしておられます。新任教員として松江北高に赴任され、私が指導教官を務めた先生ですが、非常に英語に堪能で優秀な先生です。このたび一時帰国をされたので、早速私の教えている教室で生徒にメッセージ・喝を入れてもらいました。先生の第一声は「死ぬ気でやれ!死なないから」という言葉でした。アメリカの大学はついていくのが大厳しく、大量の課題やらで本当に忙しくしておられるそうです。無理をして体調を崩しメディカルセンターに運ばれたことも度々だったとか。レポートを提出してホットしたためか倒れて友人が病院に運んでくれたことも。アメリカの大学生は日本の大学生と体質が異なるということを話していただきました。私の観察でも(地元の島根大学が近いこともあり、学生の様子が手に取るようにわかります)、ほとんど勉強らしい勉強をしていない大学生が多いようです。

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 IMG_1557アメリカでは決められたことをきちんとしていかないと”kicked  out”されてしまいます。北高の生徒にはいつも言っているんですが、若いうちにこうした海外の大学の厳しい教育環境を経験しておくといいよ、ということです。そうだ、日本の大学でアメリカの大学らしきことを実践しているのが、秋田県の公立大学国際教養大学」というところです。私が向学心の強DSC03259い生徒たちに強くお勧めしている大学です。初代学長の故・中島嶺雄先生が『なぜ、国際教養大学で人材は育つのか』 (祥伝社黄金文庫)という本にしっかりと書いておられました。つい最近では、鈴木典比古現学長の『なぜ国際教養大学はすごいのか』(PHP新書、2016年)の中に、この大学のすごさを見ることができます。書名を見比べただけでも、中島学長の想いをしっかりと受け継いでおられることが感じられますね。この本の中には第1期生で島根県立松江南高等学校出身(私が若い頃13年間勤めた学校です)の女性(キッコーマン勤務)のインタビューも収録されていて、親しみを持って読みました。

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 さて佐藤先生です。私は毎日朝の6時半に登校して、その日の準備などをしているのですが、佐藤先生は二年間毎日(二年間でたった1日だけ来られない日があり心配しましたが、車の事故でした)、私よりも早く登校してコーヒーを入れて私の来るのを待っていてくださいました。このコーヒーが美味しいのなんのって。アメリカの大学院で勉強したいと聞いたときは、気持ちよく送り出してあげようと思ったことでした。そんなわけで、退職後は旅三昧で遊び呆けていた八幡が北高に舞い戻り、現在「お留守番」をしているわけです。

 今日は8Rと4Rでお話をしていただいたんですが、このミシシッピ大学の出身でノーベル文学賞作家である文豪ウイリアム・フォークナー(William Faukner)の言葉を引用して、生徒に高みを目指すことの大切さを説かれました。その言葉とは、黒板に書いてある文章をご覧ください。そして(  )を埋めてみてください。Always dream and shoot higher than you know you can do. Don’t bother just to be better than your contemporaries and predecessors. Try to be better than (              ).   生徒は苦労していましたが、最後には当てていましたね。

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 佐藤先生から現地の新聞をおみやげにいただきました。外国に出かける人にはいつも現地の新聞・雑誌を持って帰ってもらいます。私にとっては最高のお土産なんです。若い頃から、英米の新聞や雑誌を読み漁っては、気になる英語の語法を切り抜いてはカードに貼り付けてカードボックスに分類していました。そのカードが大量に溜まって、現在の辞典の編集に役立っているんです。自分が習った英語と違うぞ、という経験が山のようにありました。例えば、wedding  night はその一例ですね。⇒コチラです  興味を抱いた語法をコツコツと集め続けて、現在に至っています。まさに「継続は力なり」ですね。生きた語法」の宝庫が、新聞・雑誌なんです。佐藤先生、ありがとうございました。

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