「京都水族館」は、2012年(平成24年)3月に開業した内陸型水族館です。日本初の完全な人工海水利用型水族館です。使用率100%で人工海水を利用した日本初の水族館であり、約50種、3000点の生き物たちが暮らす日本最大級の内陸型水族館です。私は、実は「水族館」(aquarium)大好き人間でして、訪れた先に水族館があると必ず立ち寄ることにしているんです。今年一年だけでも、「アクアス」(浜田)、「隅田水族館」(東京)、「宮島水族館」(広島)、「海遊館」(大阪)、「うみたまご」(大分)、「おたる水族館」(小樽)を訪れています。
海のない京都ですが、三方を山にかこまれた京都盆地には、山々がもたらす川の恵みがあります。市内には鴨川(かもがわ)、桂川(かつらがわ)、宇治川(うじがわ)をはじめ、10もの一級河川が流れ、古くから「山紫水明の都(さんしすいめいのみやこ)」として独特の川文化
を築いてきました。「京都水族館」では、ペンギンや海の生物を見て楽しむだけではなく、鴨川や由良川など地元の環境を再現してオオサンショウウオなどを展示する「京の川ゾーン」、棚田や用水路を再現し、公園と一体化した開放感のある空間にナマズやコイなどの水生生物を見ることができる「京の里山ゾーン」、水の都・京都に古くから生息する絶滅の恐れのある淡水の生き物を展示・解説した
「山紫水明ゾーン」、オットセイやアザラシたちが岩場でくつろぐ姿や水の中を元気いっぱいに泳ぎ回る姿にワクワクする「かいじゅうゾーン」、など京都ならではを楽しむことができます。また、展示だけにとどまらず、遊びながら学ぶ「ふれあい」や、飼育員による解説などを定期的に実施。京都に住む子どもたちが水と、水に棲(す)むいきものたちと親しめる、そんな総合エデュテインメント型施設をめざした水族館でした。各ゾーンの随所には休憩ポイントが用意されており、座って水槽をのんびりと眺めたり、休憩したりと、ゆったりとした時間が過ごせるように工夫されていました。
入口でチケットを買って(2050円)、まず目指したのは「イルカスタジアム」です。「イルカLIVEきいて音(ネ)」が行われる会場です。イルカのジャンプや空中回転といったアクロバティックな演技だけでなく、事前に配られるストローの笛を(私は吹けませんでした)観客が「ピー」と鳴らし、イルカたちとのセッションが楽しめる体験型プログラムとなっていました。
幻想的な海の世界が広がる「大水槽」は幅15m、高さ6m、水量500tというメイン水槽で、悠々と泳ぐホシエイや岩場の暗がりに生息するサメ、渦を巻くイワシの群れなど、個性豊かな約50種類の魚たちが泳ぐ様子は、まるで竜宮城にでも来たかのような錯覚を抱かせました。「にじょう」とか「たかくら」「あぶら」といった京都の通り名のついた46羽のケープペンギンが暮らす「ペンギンゾーン」に私は魅了されていました。陸地部分にわざと起伏を作り、ペンギンたちが陸地に上がりにくい構造となっていて、迫力満点の潜水風景や水中をスピーディに泳ぐ様子も可愛らしかったです。頭上をペンギンたちが散歩する「ペンギンスカイウォーク」も見どころの一つです。
「京の里山ゾーン」にはのどかな里山が出現しており、斜面を利用した田畑には、お米はもちろん季節の京野菜、私の大好きな「九条ネギ」なども栽培されていて、普通の水族館では見ることのできない光景で印象的でした。「海洋ゾーン」では多くの種類のクラゲが水中をフワフワと漂っており、その神秘的でファンタジックな情景はまるで別世界のようでした。ブルーの光が神秘的なミズクラゲにずいぶんと癒されました。近くで不思議な動きを観察したり、ちょっと離れて眺めて癒されたり、いろいろな楽しみ方が経験できます。サンゴ礁やカラフルな魚たちが泳ぐ「さんごの海」も目の保養になりました。
水族館入口横には、「ミュージアムショップ」があり、ここだけでしか買えない癒し系限定グッズが販売されていました。ほんわかとした気分で京都駅に戻りました。「来てよかった!」❤❤❤