「冨士屋」

 昭和20年代の半ばから30年代にかけての岡山市・奉還町には、 映画館やパチンコ店がひしめきあい、大いに賑わったといいます。昭和25年、この町に、新しい味のラーメン店が現れ、瞬く間に、買い物客、遊びに来た人、近所の学生や行員さんでごった返す人気店に成長したのです。戦後派の岡山ラーメンの歴史は、この奉還町から始まったといっても過言では ありません。岡山のラーメンの原点、あっさり系の岡山ラーメンの源流、中華そば「冨士屋」(ふじや)こそが、万人に愛され続ける岡山ラーメン、王道の味なのです。岡山駅から305m、歩いて5分のところにあります。同じく老舗の「浅月本店」の真ん前にあるお店です。私はお昼どきに行ったものですから、すでに長蛇の行列ができていました(写真上)。30分ほど待ってお店に入ると、カウンター席、テーブル席、奥に小上がり席があります。

  先代が築いた名店「冨士屋」の味は、薄い豚骨スープと醤油ダレがほどよく溶け合った、「旨み」で 満足感を与えてくれる一杯です。 時代に合わせてスープの味を少し補強して進化を遂げています。冨士屋」では、一番出汁 と二番出汁をとって後から合わせるという日本料理さながらの製法でスープを作ります。旨みがぎっしり詰まったスープは、時間がたつと、大量の脂が浮かび上がります。その脂をとる一手間が重要。分離した脂から、さらに精製してラードを作り、チャーシューの煮汁が入った醤油ダレと併せます。ちなみに、醤油は岡山県内の醸造所で調合した特製品です。最後に、煮こごりになっていたスープを沸かして液体に戻し、合わせます。具はチャーシューとメンマとネギ。これぞ中華そばといった、気負いの無い、シンプルな佇まいです。私はネギ増しでお願いしました。後からもやしも加えました。

 「冨士屋」の麺は「22番」という符丁で、3cmの幅の中で22本麺がとれる、実はこれが今の岡山のスタンダードなんだそうですよ。冨士屋の麺を基準に、岡山の麺は成り立っていると言っても過言ではありません。形は変えずに、中身は充実・進化していく、でも冨士屋の味からはあまり離れない味。岡山のラーメンの原点は、変わらないけど変わっている。老舗というのは、守るだけではダメで攻める、変えていく、でもかたちは変わらない。老舗の「のれん」の重さを感じるところです。味は昔ながらの中華そばという感じです。でもこれぐらいなら、もっと美味しい店はいっぱい知っているぞ、というのが私の直感でした。❤❤❤

◎週末はグルメ情報です!!

 

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