センター過去問が最高の予想問題!

◎センター過去問をやれ!!

 この時期は、センター試験の本試験・追試験にあたって、本番に少しでも慣れていくことと、一種の「勘」のようなものを培わなくてはいけません。実際に出題された問題に数多く触れることで、現在の自分の実力を把握することが必要なんです。一生懸命に市販のセンター問題集を解くのはこの時期にやることではない、というのが私の持論です。中にはヒドイ問題もたくさんあって、そういういい加減な問題で、本来養うべき力が削がれるのが一番怖いんです。特にこの時期、配点の高い長文問題で、「本文」「正解選択肢」の言い換えの「間合い」のようなものをしっかりと体感しておくことが重要だと思っています。

 尊敬する竹岡広信(たけおかひろのぶ)先生(駿台予備校)が、センター過去問の有用性について、Q&A即決英語勉強法』(教学社、2016年)に、こんなことをおっしゃっておられました。竹岡先生は『濁る』と表現しておられますね。全面的に賛成します。 

 センター本試験の切れ味のある問題に対処するには過去問以外は考えられません。よくある質問に「古い傾向の問題をやる意味はありますか?」というのがあります。これに対しては「センター試験の根幹は変わっていない。すべてやりなさい」と答えることにしています。また「過去問2週目が終わりましたが、次はどの問題集をやればいいですか?」という質問を受けたときには「変な問題集をやると、『濁る』からダメ。ひたすら過去問を繰り返せ!予想問題集よりも過去問。ひたすら過去問。しみじみ過去問!」と言います。すると「過去問を5周もやったので答えを覚えてしまいました」なんて言う生徒がいるので、そんな場合には「僕なんか、問題文を覚えているけど、それでもやり直すと新たな発見があるよ。とにかく、ぶつぶつ文句を言わないで過去問をやること!」と言います。「書き込みを一杯して使えなくなりました」なんて言う生徒には「2冊目を買いなさい。1年浪人すれば生涯賃金を含めて1,000万円ぐらいの損害が出る。1,000円もしない過去問の本が高いというのはcrazyとしか言いようがない」と言っています。センター試験は良問ですから、高校1年からやるべきです。センター試験という枠にとらわれずに、良質な問題集として使えばいいのです。直前期だけにやるなんて「なんてもったいない!」 (p.142)

 センター試験の本番の問題は、非常によく練られていて(たまーにひどい問題もありますが…)、私たちがつけるべき英語の力の指標をはっきりと提示してくれています。これを利用しない手はありません。過去問を解く度に、大問ごとに得点率を一覧表に記入させていましたが、こうすることで自分の弱点分野がはっきりと現れてきます。そこを集中的に征服することで、得点力をアップさせることができます。大切なことは、本番の問題を使って、今の自分の「立ち位置」を正確に知ることです。それに対して、市販の問題集の中には、本文のそのままの表現が正解選択肢に使われていたり、どうしてそれ一つに正解が絞られるのかが疑問なものや、なぜそれが正解なのか根拠が不明瞭な問題も数多く見られます。やはり長文問題(第3問C~第6問は本番のもので、「本文」とは違う形で言い換えられた「正解選択肢」を見抜く「間合い」のようなものを磨いておきたいですね(原文典拠の法則にしたがって「同一内容異表現の法則」を練習するのです)。特に、第1問第2問は、「お色直し」が頻繁に起こりますから、余計に過去問で本番に備えておく必要があります。

 信じられないかもしれませんが、私の若い頃は、過去問の問題集などは出版されていませんでしたから、自分でセンター本番の問題を縮小して切り貼り編集をして、版下を作り、印刷屋さんにお願いをして印刷・製本をしてもらって、過去問題集として生徒に配布し、演習を行っていました。大変な手間暇をかけましたが、生徒たちは平均180点を取ってくれましたから、やはり効果は絶大であったと言わねばなりません。今は、各社からこぞって「過去問題集」が出版されています。松江北高では例年(今年は買っていません…)、河合塾『センター試験過去問レビュー』(河合出版)を全員購入して、センタ-対策のフォローに使っていました。どこの会社よりも解答・解説が詳しいところが魅力の本です(写真)。

 私は上の学校での体験を通して、センター試験の過去問の詳細な分析を始めました。そんな矢先に出会ったのが、山下りょうとく先生(河合塾)の『センター英語9割GETの攻略法』(語学春秋社)の初版でした。当時はまだコンパクトな新書サイズの本でしたが、その内容は私を打ちのめしました。ここまでやるか、という感じです。参考にしながら、島根県立大田高等学校で、それまでの自分の経験を踏まえて、自費で作ったのが『センター対策本』初版でした。生徒たちがよく頑張ってくれ、当時国公立大学合格は40~50人であったのが、103人にまで急増しました。それから島根県立津和野高校に転勤して、夏に学習合宿をやっていた山口市で、ぶらりと散歩に出て入った書店で見つけたのが、山下先生の本の改訂版でした(写真右)。新書版でしたが、これもずいぶん勉強になりましたね。宿舎の「かめ福」に帰りむさぼり読んだのを覚えています。山口駅から帰りの「SLやまぐち号」の中でも2時間ずっと読んでいました。今はグッとパワーアップして分厚い書籍で出ています(改訂5版)。近く新版が出ると聞いていますので、楽しみにしているところです。私の方は、以来毎年のように改訂を繰り返しながら、現在第13版まで版を重ねています。きっかけがあって、あの山下先生とも親しくさせていただくようになり、刺激をいただいております。幸いこの本も、口コミで全国の先生方に広まり、たくさんの方々に使っていただけるようになり(表紙裏の申し込み学校一覧をごらんください)、私の苦労も少しは報いられるようになってきました。もちろん毎回大赤字の中を、使命感(利他の精神)に燃えて作っておりました。私が北高で担当したクラスの今までの最高平均点は、筆記188点、リスニング46点です。昨年度の生徒たちには、「お金はいいから、点で返してくれ!」と懇願したのですが(笑)、過去最高の平均点で応えてくれました。このように英語は絶対に裏切らない!」のです。❤❤❤

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