It’s time S+V-ed 

 (1)It’s time you went to bed. そろそろ寝る時間よ。

 上のような英文は高校生なら誰でも知っています。「仮定法」ではおなじみの英文ですね。「もう~してもいいころだ、そろそろ~する時間だ」仮定法過去を用いて、「It is time S + 過去形」という形で表す。文法の授業では必ず学習する構文です。もちろん文法的には何の問題もない正しい英語ですが、非常に古めかしい表現です。普通には、(2)~(4)のように言い、わざわざ仮定法を使って言い表すことはないでしょう。

(2)It’s time for bed.
(3)It’s time to go to bed.
(4)It’s bedtime.

 もちろん(1)のように、仮定法を使えば、もうとっくに寝る時間なのにあなたはまだ起きてごそごそやっているというイライラ感が伝わるのに対して、(2)~(4)の表現は単なる客観的な事実を述べたもので、含みはありません。両者は意味が違います。ここら辺が学校の文法指導で欠落している点です。仮定法を使うと「いいかげんに~してもいい頃だ」というニュアンス、時には強い批判を込めて「いいかげんに~してよ」という状況で使われることも多くあります:It’s about time you stopped lying!(嘘をつくのはいいかげんにやめなさいよ!)(cf. デイビッド・セイン『とにかく通じる英語』(草思社社文庫、2017年))「仮定法の場合、不定詞と異なり、「(実際は違うが)そうなっているべきだ」というニュアンスから「遅すぎる」と相手を非難する意味合いを持つ」(『総合英語Ultimate』(啓林館、2017年))くらいの記述はあってもしかるべきです。『ブレイクスルー総合英語』(美誠社、2017年)では、上記の不定詞と仮定法の違いをコラム記事と分かりやすいイラストで説明していて評価されます。

 さらには、これも現場でおなじみの、It’s high/about time S+V-ed に関しても次のような説明が一般的です。

timeの前にhighやaboutを置くことによって、それぞれ「とっくに…する時間だ」、「そろそろ…する時間だ」という意味になる」(『エイブル』)

「timeの前に形容詞のhighや aboutをともなうこともある。It’s about time we started.  (もうそろそろ始める時間だよ) It’s high time we started.(もうとっくに始める時間だよ)」(『ゼスター』)

「timeの前に「about(そろそろ)」「high(とっくに)」が入る場合がある」(稲田一『図解 高校3年間の英語を10時間で復習する本』(中経文庫、2017年))

 両方ともspoken/ informalと辞書には記載があります。しかしながら、普通のネイティブ・スピーカーの反応は、このような意味の違いを認めません。high timeというと(南部の人がよく使う、年配の人がよく使う、というネイティブも)、何か古めかしい表現という感覚で捉えています。aboutが普通の表現です。ここら辺をきちんと伝えている参考書はあまりないようです。❤❤❤

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