「空飛ぶペンギン」

 私の尊敬する出版プロデューサー・評論家の川北義則(かわきたよしのり)さんの最新刊『死ぬまで好奇心!』(海竜社、2017年12月)に、こんな一節がありました(私は川北さんの本は全部買って読みます)。私も川北さんに負けないくらい好奇心のかたまりなんです。

 都心の水族館といえば、池袋の高層ビルの最上階にある『サンシャイン水族館』だろう。この水族館のコンセプトは「天空のオアシス」だそうだ。ここに足を踏み入れると、一瞬にして少し前まで都会の雑踏の中にいたことが嘘のように感じる。
 『サンシャイン水族館』に入ってみると、まず目の前の人工の滝とうっそうと生い茂った樹木に驚かされる。「これが水族館?」という」というのが第一印象だ。
 そして大きな水槽の前に立てば、目の前に広がる魚たちの泳ぐさまと海中の鍾乳洞のような情景に思わず息を飲む。
 クラゲがゆったりと泳ぐトンネルをくぐって、オアシスエリアに進む。思わずペンギンが空を泳いでいるように錯覚してしまう「天空のペンギン」も見どころの一つだ。季節によっては、夜8時まで営業しているので、ひと仕事追えてからでも行ける。(pp.46-47)

 ということで、池袋サンシャインシティにある「サンシャイン水族館」に行ってきました。そこで撮った自慢の一枚「空飛ぶペンギン」が次の写真です。

 「サンシャインシティ」は2017年7月12日、「サンシャイン水族館」でリニューアル工事が行われていた、屋上エリアの一部をオープンしました。新エリアでは世界初の展示方法となる「天空ペンギン」「草原ペンギン」が登場しました。「サンシャイン水族館」といえば、2011年のリニューアルで、頭上をアシカが泳ぐ「サンシャインアクアリング」など、“天空のオアシス”というコンセプトで、今までの水族館にない展示方法を取り入れたことで話題となりましたね。それを発展させ、既存の展示方法からの脱却をさらに打ち出したのが、今回の「天空ペンギン」「草原ペンギン」の登場です。「天空のオアシス第2章の完成」と位置付けて、「都会の水族館では他にない空・光・水・緑に満ちた自然環境を実現した空間」と宣伝しています。⇒ホームページはコチラ

▲案内をしてくれた卒業生小川綾音さん(早稲田大学)+草原ペンギン

 

 私が今までに訪れた水族館で、ペンギンの展示と言えば、氷山を模したような岩場や池にペンギンが並び、それを柵の外側から見るというのが一般的でした。しかし「天空ペンギン」は全く別の角度から「ケープペンギン」を見ることができるんです。屋上の端に、向こう側が見渡せる幅12mの水槽の壁を作り、その水槽をそのまま屋根として張り出させた。これにより、ビルの屋上から見える風景とペンギンが泳ぐ姿が重なって、ペンギンがまるで空を飛んでいるかのように見えるのです。さらに見上げると、屋根の部分でもペンギンが泳いでいるため、まるで空飛ぶ鳥のようなペンギンを仰ぎ見ることができるんです。

 「サンシャイン水族館」丸山克志館長「2011年のリニューアル時にも屋外の開放感を生かした展示を作りましたが、まだやりたいことがありました。屋上なので熱いですが、太陽の光を浴びながら緑の中で自然を感じてほしい。都会の空をバックに飛ぶように泳ぐ展示は他にないですから」と語りました。2011年に引き続き、今回のリニューアルの展示プロデュースを担当した中村 元さんは「サンシャイン水族館は屋上があることが特徴。なにより“サンシャイン”だから、空につなげたかった。今回のリニューアルでサンシャイン水族館自体が空につながったと思います。奥行き感が空と海は近いと思っていて、そして都会の空っていうのが面白いです。ペンギンのうち2、3羽は空に向かって飛ぼうとするのもいますから、探してみてください(笑)」

  

 実際に見ていると、マンションを背景にペンギンが泳いでいるのはとても不思議な光景です。さらに、水槽のガラス越しではあるものの、毛並みが分かるほど間近にペンギンの泳ぐ姿が見られるのも面白いと思います。見上げると、太陽と青空の中をペンギンが羽根を広げて泳いでおり、本当に飛んでいるかのような錯覚を受けるんです。これが「空飛ぶペンギン」の言われです。既成概念からの脱却という点で「草原ペンギン」も面白い展示となっています。これは南アフリカのケープタウンに生息する野生のペンギンの姿を再現したもので、氷山のような冷たいイメージではなく、幅約10m、面積約85平方メートルの草原と岩山を模した展示ブースとなっています。滝が流れ落ちる高低差のある岩山を、ペタペタと歩くペンギンを、草むら越しに見るのは新鮮な光景ですね。なお、ペンギンの排泄物は植物を枯らしてしまうため、草地だけにしてしまうとこのような展示はできなかったが、ペンギンの通り道と草地を分け、植物を交換できる仕組みを整えたことにより実現したそうです。この展示に関して、丸山館長は「南アフリカのケープタウンは温暖なため、ここにいるケープペンギンは、日本人がイメージする冷たい世界にいるペンギンではありません。そんなペンギンたちの本来の日常の姿を再現するべく本ブースに取り組みました」とのこと。また、中村氏は「日本では温帯のペンギンを南極のペンギンのように見せてしまうことが多い。実は暖かいところに生息するペンギンのほうが多いくらいです。それをみなさんに分かってほしかった」と語る。他にも新エリアには、ペリカンを真下から見られる水道型の迫力ある展示や、アロワナが飛び跳ねて餌を採る様子を間近で見られる水槽、カワウソが暮らすブースなどがあり、さまざまな水生の動物を見ることができます。ペンギンもさることながら、どの動物も間近で見ることができ、普通の水族館よりも動物との距離が近いと感じました。

  「サンシャイン」というビルの屋上ならではの苦労もあるようで、丸山館長は「使える水量が決まっているなか、広さを保ちつつ都会の空をどう生かすかが課題でした」と語る。また中村さんは「屋上は建築法の関係で屋根を作ることができないので、雨にどうしても弱くなります。それを克服するために、ペリカンの水道など展示物自体を雨よけにして、その下を移動できるように工夫しました」とのこと。さらに「ペンギンが脱走したり、カワウソが草を食べまくったりとブースの管理は大変(笑)。特に草を入れるのはメンテナンスの負荷がかかるのですが、「サンシャイン水族館」のスタッフは『毎日でも草を入れ替えます!』と高い志を持っています。最初に『大人向けにしましょう』といったときは、ずいぶん驚かれましたが、みなさんに協力していただけました。その結果、海外にも注目される新しい世代の水族館を作ることができました。サンシャイン水族館は水族館のアイコンになっていくと思います」と語っておられます。都会のど真ん中にありながら、「天空のオアシス」本当に素敵な癒やされる光景でした。今回は編集会議前の限られた時間での見学でしたが、今度はゆっくりと堪能してみたい気分に駆られる水族館でしたよ。❤❤❤

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