失敗を人のせいにするな!

 成功する人と、失敗する人の一番大きな違いは何だと思いますか?「運がいいから」ということもあるでしょうね。でも「運」を引き込むことができたのも、どこかに何かしらの要因があるはずです。私は若い頃に、幸田露伴『努力論(小説『五重塔』が有名ですね)を読んだことで、それが少しだけ見えてきたような気がしました。それは失敗を人のせいにしない」ということです。露伴ははっきりと述べています。大きな成功を遂げた人は、失敗を人のせいにするのではなく自分のせいにするという傾向が強い」 物事が思うようにうまくいかなかったり、大失敗をしてしまったときに、人のせいにすれば自分は気が楽ですね。往々にして何か問題が起こると、それはすべて他人のせいで、自分には関係がない、と考えがちです。あいつがこうしなかったからうまくいかなかったのだ、あれがこうなっていたから失敗したのだ、あの時に予期せぬこんなことが起こったから失敗したのだ、悪いのはあいつであって自分ではない、等々。物事をいつもこんな風にとらえていれば、自分が傷つくことはないし、気楽なものですね。でもこのような態度で暮らしていると、いつも物事はそこで終わってしまい、そこから得たり学んだりすることは絶対にないでしょう。一方、失敗や不運の原因を自らに求める人は、傷つき、苦しみ、悲しく辛い思いをすることになります。でも同時に「あの時はああではなく、こうすればもっとよくなっていたのでは?」という反省の気持ちを持つことになり、前よりも前進・進歩することができます。自分の欠陥を補っていけばいくほど、自らを成功の有資格者にしていくのは明らかでしょう。また、自らを責めることほど他人の同情をひくことはなく、他人の同情をひくほど事業は成功に近づくのです。ここが大きな差を生むんですね。

 失敗や不幸を自分に引き寄せて反省し考えることを一生やり続けた人間と、常に他人のせいに責任転嫁し続け何もしない人間とでは、かなりの確率で、運の良さがだんだん違ってくることは間違いないでしょう。こうした態度の違いは、長い間に大きな差となって、運のある人とない人の差に、つまりは成功する人と失敗する人の差となって現れることになるのです。幸田露伴は、このことを、運命をたぐり寄せる二本の紐に喩えて紹介しています。一本の紐はザラザラゴツゴツとした針金のような紐で、それを引くと掌は切れ、指は傷つき、血がにじんできます。耐えがたい苦痛に耐えて、それでも我慢して引き続けると、大きな幸運を引き寄せることができます。しかし、手触りが絹のように心地よい感触の紐を引っ張っていると、引き寄せられてくるのは不運だというのです。私が卒業生たちに求められて、色紙や卒業アルバムにサインをする際に、力を尽くして狭き門より入れ」(聖書ルカ伝)と書くのも、これと同じ気持ちからです。

 尊敬する松下幸之助さんも、失敗を幾度となく重ねて(cf. 中島孝志『ほんとうは失敗続きだった「経営の神様」経営伝―松下幸之助』(メトロポリタンプレス、2011年)偉大な業績を挙げた苦労人ですが、失敗を素直に認める」ことの大切さを語っておられます。野村克也さんが、失敗と書いて成長と読む」とおっしゃっておられるのも、これと同じです。

 大切なことは、何らかの失敗があって困難な事態に陥ったときに、それを素直に自分の失敗と認めていくということです。失敗の原因を素直に認識し、「これは非常にいい体験だった。尊い教訓になった」というところまで心を開く人は、後日進歩し成長する人だと思います。  ―『松下幸之助一日一話』(PHP研究所)

 「僕はな、物事が上手くいった時にはいつも皆のおかげと考えた。上手くいかなかった時はすべて自分に原因があると思っとった。」  ―松下幸之助

 長い間教員をやっていて、成績の伸びる生徒と、伸び悩む、あるいは全く伸びない生徒の違いも、ここに求めることができると感じています。部活動でも同じだと思いますよ。どこが悪かったのか、何を間違ったのか、どうすればもっと良くなるのか、と常に考えて行動している生徒は、必ず結果をつかんでいるように思います。失敗したことをどのように捉え、考えるか?その時の姿勢が、成功者をつくり、失敗者をもつくるのです。私がいつも言っている「やりっ放しにしない」、あるいは成功したら窓の外を見よ、失敗したら鏡を見よ」とは、まさにこのことなんです。

 一度や二度の失敗で、くじけたり諦めるというような心弱いことでは、本当に物事を成し遂げることはできません。それにめげず、辛抱強く地道な努力を重ねていくうちに周囲の情勢が有利に転換して、新たな道が開けてくるといううこともあります。世に言う失敗の多くは、成功するまでに諦めてしまう所に原因があります。最後の最後まで諦めずに、成功するまでやり遂げるのです。❤❤❤

 「成功するまでやれば必ず成功するんや。失敗ちゅうのは成功する前に止めることやで。」 ―松下幸之助

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