「1」を大切に!

 野球の日本代表「侍ジャパン」と豪州との強化試合「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018」は日本の2連勝でした。稲葉篤紀(いなばあつのり)監督は、第二戦の試合前のミーティングにおいて、第一戦で序盤に野手陣の硬さが目立ったことを反省して、「『1』を大切にしてほしい!」と呼びかけました。初戦、初球、 1イニング目、1スイング目、1歩目、1点目の大切さです。1球で勝負の決まってしまう国際大会における、先手の重要性を伝えたかったと、試合後に語りました。

 私はこの会見内容を新聞で読んで、思わずニヤリとしていました。というのもこの「1を大切に」というのは、稲葉監督の師匠でもある野村克也さんの持論だからです。師匠から弟子への教えというのは、こんな形でつながっていくんですね。当時ヤクルトの選手と監督だった二人は、毎日ミーティングで展開する『野村ノート』を通じて、固い絆で結ばれていたといいます。チーム全体がむさぼるように野村さんの話を聞き、貪欲にノートにメモしていたと言います。その時の教えの一つがこれでした。「1がすべての始まりなのだ」「1は大切にしろよ」

 「1」とは全ての始まりであり、基本であり、本質であり、1がなければ2も3もない。野村さんは常に「1」を大切にしてきました(「1の哲学」)。バッティングであれ、ピッチングであれ、それは同様だと野村さんはいいます。ただ漫然とプレーするのではなく、つねに「1」を意識する。「一打席目の第一球」「第一ストライク」「守備における第一歩」と認識するだけで、野球への取り組みがずいぶん変わってくるというのが、野村さんの考えです。監督自身も「1」を意識しなければならないと言います。ペナントレースの開幕第一戦、一勝、一番…「1」にこだわるのは選手と同じです。1を意識すれば、おのずと2以下も連動してうまくいく。「小事」、「細事」に対する「気づき」を磨く上でも、「1」を大切にすることは大事なことです。

 日本語にも一がつく素晴らしい言葉は多く見られます。「一生懸命」「一意専心」「一期一会」「一途」「一心」「一路」「一筋」「一徹」「一番」等々。組織も人も「1」を大事にすることが大切です。英語の勉強で言えば、「基礎・基本を大切に」ということですね。世界のホームラン王となった王 貞治(おうさだはる)さんも、若い頃は、巨人のコーチだった荒川 博(あらかわひろし)さんのもとで、毎晩畳の上で素振りを続けました。通算868本塁打という途方もない記録は、若い頃に身につけたこの基礎があってこそのものでした。「基礎」「基本」があってはじめて「応用」があるのです。ここを疎かにしている生徒は絶対に伸びない、というのが、41年間教師を務めてきての実感です。❤❤❤

広告
カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中