もじ鉄

 このブログをご覧になっているいろんな方から、「八幡先生は本当に鉄道大好きなんですね」と言って頂きます。「乗り鉄」「撮り鉄」「模型鉄」など、鉄道ファンを分類する言葉はいろいろありますね。確かに私は鉄道が大好きで、全国の特急列車を制覇したい(中でも特に、鉄道デザイナー水戸岡鋭治(みとおかえいじ)先生のデザインした全列車を)という希望を持っていますが、勤務時間に縛られて、なかなか思うようにははかどりません。「フォント」にも興味があるので、旅で駅に降り立つと、記録用にまずは駅名標」を写真に撮ることから始まり、駅の中の至る場所を写真におさめます。普段は気がつかないのですが、駅名の看板文字一つとっても、地域によって若干の差が見られるんですよ。この分野に興味を持っている人たちのことを「もじ鉄」と呼びます。新しく発売になった石川祐基『もじ鉄 書体で読み解く日本全国全鉄道の駅名標』(三才ブックス・1700円+税、2018年1月)を読んで、初めてその微少な違いを詳しく理解することができました。石川さんは「もじ急行」という鉄道と文字のマニアックなウェブサイトを立ち上げて、詳しくこの問題を掘り下げておられます。実に興味深い。⇒コチラです

 この本は、グラフィック・デザイナーの石川さんが、北海道から沖縄まで全166社(路線)の鉄道・駅の看板や文字の違いを写真入りで紹介しています。下の写真は私が今までに撮った「駅名標」のサンプルですが、たとえば、JR北海道の駅名標(ホーム上の駅名看板のこと)は、漢字が「ゴナE」、ローマ字が「Helvetica Regular(ヘルベチカレギュラー)」。これがJR東海だと漢字は「スミ丸ゴシック」、ローマ字は「JNR-L」です。JR西日本では漢字は「新ゴシックB」、ローマ字は「Frutiger Bold(フルティガーボールド)」JR九州になると漢字は「新ゴシックM」、ローマ字は「Helvetica Regular」です。じつに細かい違いなんですが、これが確かに面白いんです。このように、地域によって、また会社会社によって駅名標の文字は異なっているんです。

 「駅名標」は、乗客が一瞬で読み取れないといけないので、基本的な要素と配置は全国共通していて、大きな文字で当該駅、左右に小さく隣接駅。そこだけは変えられません。この制約の中で、鉄道各社は配色や字体、デザインにそれぞれ工夫を凝らしており、微妙な違いの中に“個性”が見えてきますね。実に面白い!駅名標は未知の土地への案内人なんです。こうした鉄道文字の歴史、源流をたどった本にもう一つ、中西あきこ『されど鉄道文字』(鉄道ジャーナル社、2016年)があります。これも面白く読みました。鉄道文字もずいぶん奥が深いことがわかりました。

 私の住む松江には、私鉄一畑電車」も走っています。ここの「駅名標」は、漢字もローマ字も両方とも「UD新丸ゴシックR」です。上品で落ち着きのある駅名標ですね。余計な装飾もなくシンプルな中にも威厳を感じるフォントです。最近乗った「京都丹後鉄道」では、漢字は「新ゴシックDB」、ローマ字は「Helvetica Bold」でした。このように、地方鉄道もそれぞれに、個性のある駅名標を工夫しているんです。

 そんな中で、私が今までに訪れて見た「駅名標」の中で、一番印象に残っているのが二つあって、大分の「由布院駅」と北海道「小樽駅」のそれでした。実にロマンチックで個性的な雰囲気が漂っていますね。さあ、次はどこに行こうか?❤❤❤

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