「札幌時計台」がっかり?

 私は学生時代からミステリー小説大好きで、日本では西村京太郎、津村秀介、法月綸太郎、島田荘司、綾辻行人、梓 林太郎、折原 一など、アメリカではエド・マクベイン、アール・スタンリー・ガードナー、エラリー・クイーン、ブレット・ハリデイ、パトリシア・コーンウェル、イギリスではアガサ・クリスティが大好きで、むさぼるように読んできました。英語の推理小説をたくさん読むことで、語彙力・読解力がずいぶんついたように感じています。今読んでいる古いミステリー、峰 隆一郎『札幌発「北斗星」57分の殺意』(テンザンブックス、1989年)の書き出しは、次のような描写から始まります。私は二年前に、札幌を訪問したときのことを重ね合わせて読んでいました。今、この著者の「アリバイ崩し」が面白いなと思って、昔の作品を相当数取り寄せてのぼせて読んでいます。

 時計台は北一条西二丁目にあり、札幌のシンボルと言われている。明治十一年(187
8)に札幌某学校の演武場として建てられたもので、いまでもそのままの形で残っている。
塔屋の米国製時計は一世紀以上にわたって、正確に時を刻み、鐘の音を響かせてきた。そ
の内部は札幌歴史館になっている。
 写真で見たり、あるいははじめて札幌に来る人は、時計台は森の中にあって、白樺並木
などを通っていく、と考えそうだが、いまはビルの谷間にあって、周りの建物とくらべる
といかにもみすぼらしい。百十年も前の建物だから当然だろう。
 佐武信一郎も、二年前に札幌に単身赴任して、はじめてこの時計台を見たときには、が
っかりした。
 「札幌市で何とかならないのかしら」と観光客の女性が言った。
 「これが札幌のシンボルなの」
 「がっかりね、でも記念写真くらい撮っておかなくちゃね
 時計台もカメラに収めるには、歩道に出なければならない。背後の車道にはひっきりな
しに車が通っている。それに歩道は観光客だけではなく、地元の札幌の人が通っている。
シャッターチャンスがなかなかない。カメラに気付いて足を止める通行人もいるが、無視
する人も多い。
 「時計台がこれじゃ、札幌もたいしたことはないわね」   ―p.1

 私も二年前に訪れた時に、日本三大がっかり名所」の一つがこの「札幌時計台」ですよと、MK観光タクシーの運転手さんから説明を受けました。二つ目は高知のはりまや橋、三つ目は長崎のオランダ坂という説と沖縄の守礼門と説が分かれます。旅行雑誌やパンフレット・ガイドブックなどに出てくる写真を見ている限り、「えー、なんで??! こんな素敵な時計台がどうしてがっかり名所??」と思いますよね。でも時計台の前に実際に立ってみると、上のような気持ちになるのも分からないではありません。北海道のイメージといえば、広大な平原、大自然、そこから生まれてくる海産物や甘い野菜、スイーツなどのグルメ等々。時計台は、そんなイメージ通りの外観の建物ですから、この自然や景色と重ねて、必ず旅行雑誌には掲載されているスポットですね。しかも、現存している時計台の中では、日本最古の振り子式塔時計らしいです(アメリカ「ハワード時計会社」製)。しかしながら、実際に行ってみると、札幌市のど真ん中にあり(JR札幌駅から歩いても10分)、周りのビルが大きい上に、ビルとビルの谷間に挟まれて、ずいぶんと窮屈そうな印象です。同じ札幌市内でも、もしこの時計台があの雄大な「羊ヶ丘」辺りに建っていたら、全然がっかりしないと思うんですがね…。時計台」自体は素晴らしいんですが、ビルの間に挟まれていていかにも狭苦しそう、北海道の広大なイメージに合わないのが「がっかり」の原因なんでしょうね。しかし、130年以上に渡って正確に時を刻み、毎正時に鳴るノスタルジックな鐘の音がビル街に時を告げ、開拓期から札幌の街の発展を見守り続ける歴史的建造物(国指定重要文化財)です。赤い星のマーク(五稜星)は、北海道開拓の象徴で、この時計台には17個付いているそうです。私もひたすら写真を撮りまくりました。★★★★★★★★★★★★★★★★★

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