エレファント・テクニック

 「象を食べなさい」と言われたとします。たいていの場合、「無理!あんな大きいものを、どうやって??」と思いますよね。そういうときに、自分にはとても手に負えないとあきらめてしまえばそこで終わりです。でも、食べやすい大きさに切り分けて、毎日少しずつつまんでいけば、いずれはきれいに無くなるんです。同じように、自分には到底出来そうにないと思うことでも、簡単な作業に分解して、毎日少しずつ手をつける。すると、いつの間にか出来ていた!ということになるのです。大きな問題、難しい問題は、問題を小さく切り分け、小さな問題を一つ一つ解決していくことで、問題全体を解決することができるのです。これを「エレファント・テクニック」と呼んでいます。

 私は若い頃に、東大の竹内 均(たけうちひとし)先生から①わずか一日15分という時間でも、それが積み重なると、膨大な量になる。②できる人は、こうした小さな努力を積み重ねていくことで、いつしか、大多数の人に差をつけていく。ということを教えてもらいました。人生は限られた時間の使い方で決まる、その時間は今しかない、だからこそ目標を決めて「スキマ時間」を上手に使おうという先生の教えでした。そして、目標を必ず実現させる「15分成功法」を数々の著書の中で詳しく紹介されています。15分という時間は、とても短いようですが、毎日続けると膨大な量に。例えば一日15分間英会話のテキストで独学したとすると、1年=15分×365日=91時間。これは、週2回1時間の英会話スクールに通うのと同じ時間の量になるんです。時間管理を確実に実行するために最も必要なものは目標。ただし、願望をいくら並べても目標の達成には近づかない。では、どうすれば願望→目標と変換することができるのか?それは、目標の3大要素である「期限がある」「具体的」「見える化」ですね。目標さえ明確にできれば、道はそこから開ける。あとは、実現するための手段を考え、それを実行していけばいいのです。大きな問題や難しい問題は、いきなり解決に取り組めるものではありません。大きな目標は必ず分断せよ!」ということです。そして毎日少しずつやる。

 たとえば、国公立大学の二次試験に必要な英単語の数は約5,000語です。これを覚えようと書店へ行って、「英単語集必須5,000 語」といった本を買ってきたとしましょう。この場合、この本1冊が「エレファント」です。まず、A、B、CのAの項から覚えようとして、Aの「abandon=捨てる」と覚えたところで「まあいいや、そのうちやろう」と思い、本棚にその本を積み上げてしまいます。そのまま一生、読まない。誰しもそんな経験があることと思います。これをそのままほうっておきますと、一生単語を5,000 覚えることなどできません。おそらく、その本はホコリをかぶってゴミとして捨てられることでしょう。「そのうちやろう、そのうちやろう…」という考え、これがいわゆる“そのうち病”と言われるものです。そこで、この5,000の単語を「エレファント・テクニック」で分断します。大きな目標は小さな目標に分断せよ」の手法ですね。高校3年間で5,000語覚えるには、1年間で1,666語、それを12で割れば、1ヵ月約138。それを30日で割った場合、1日約4.6個覚えればいいわけです。1日5個なら何とかできそうでしょう?行き帰りの通学の電車の中でいくらでも覚えてしまうことができますね。つまり、5,000という大きな「象」を、今日の目標5個に分断してしまうわけです。このことは、難題に立ち向かう、大きなレポートを完成する、何か技術を身につけるなど、いろいろな場面に応用できますね。大きな目標やなかなかはかどらない仕事、やりたくない仕事などは、この「エレファント・テクニック」の適用を考えてみてください。結構使えますよ。まずは、その前に目標を明確にしてからではありますが…。そしてコツコツと。

 私がずっと取り組んでいる辞典の仕事も、毎日コツコツの連続です。辞書の原稿を毎日少しずつ書いています。それが2・3年もすると、膨大な量となり、1冊の大きな辞典が出来上がります。これも「エレファント・テクニック」ですね。若いときからこうやって仕事に取り組んできました。少しは成果も上げることができたように思います。❤❤❤

【追記】 8月12日は「世界象の日」(World Elephant Day)でした。カナダの映画監督Patricia Simsさんと、タイにあるゾウ保護団体Elephant Reintroduction Foundationが、密猟などで絶滅の危機にあるゾウの現状と保護を訴える目的で2012年に制定されたものです。ちなみにどのくらい危険な状況かと言うと、欧州各国がアフリカを植民地化する前(1880年代より前?)には約2,000万頭いたアフリカゾウが、1970年頃には100万頭になり、2016年には約35万頭しか生息していないとのこと。アジアゾウの状況はさらに深刻で、現在の生息数は3万5,000~4万5,000頭程度と推測されています。

広告
カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中