「祇園会」(ぎおんえ)

 大好きなさだまさしさんが、フォークデュオグレープ」を解散後(1976年)、15年の年月を経て結成したデュオレーズン」(これは「グレープ(ぶどう)」が年月を経て「レーズン(ほしブドウ)」になったという超一流のユーモア!)として、吉田政美(よしだまさみ)さんと発表したアルバム『あの頃について』(1991年)の中に「祇園会」(ぎおんえ)という歌があります。さださんの歌には、京都・奈良を歌い込んだものが相当数あるのですが、この歌は京都の「祇園祭」を舞台にした楽曲で、私が一番好きな京都歌です。京都の有名どころがたくさん出てきます。歌詞の最初に出てくる「三年坂」清水寺へ登る坂の途中にある石段です。「三年坂」というのは通称で、正式には産寧坂(さんねいざか)と呼ぶのですが、この通称と、グレープの最後のアルバムである『グレープ・ライブ 三年坂をかけていることを読み取らなければなりません。「解散してから随分日が経ちましたね」という挨拶から始まっているんです〔笑〕。さださんはこういう洒落たことをするのが大好きな人なんです。

     祇園会             作詞・作曲 さだまさし  

三年坂で別れてから 随分経ちますね
会いたくなくて とても会いたくて
ふとすれ違えば宵山
会えたら何て言おうかしらと ずっと思ってたのに
息が止まりそうで 目をそらした
まるで無言詣のように
  息を切らして新橋あたり人波に    <※ここから吉田さんとのハモリ!>
  流され移ろって加茂河原
  私は更に臆病になり あなたは
  ずっとすてきになった
  そっと振り向けば風の音
  いえ遠く祇園囃  

 さださんがデビュー当時からずっと続けてくれていることで、私がすごいなあと思っていることの一つに、アルバムを発表するときには必ず、その曲を作った背景や言われ・歌詞の意味合いなどを解説してくれる、詳細な「ライナー・ノーツ」を付けてくれていることです。これを丁寧に読むことで、私たちも曲の中に入り込んで、さだまさし気分を深く味わうことができるんです。この「祇園会」の歌詞を正確に理解するためには、京都の「祇園祭」の知識が不可欠です。ユーモアたっぷりのこんな解説を彼は付けてくれています。

 山鉾の巡行が7月17日。その前夜がいわゆる宵山。「無言詣」は、花街の女性が、密かな願をかけ、八坂さんへ詣る旧いならわし。誰とも口をきかずに七年詣で続けると満願となる。祇園祭は7月の1ヶ月間を通じて、行われ、24日の還幸祭を「後の祭」と通称するらしい。祇園会は、ギヲンエと読んでその祇園祭のこと。決して舞妓さんの同窓会などではない。「どっかあん」。それは擬音え。

 メロディーの美しさ、歌詞の奥深さ、相棒の吉田政美さんのギター・テクニックの素晴らしさ、サビの部分から始まる二人の味のあるハモリ(吉田さんはこんなに歌がうまかったっけ?このアルバムでは「糸電話」(いい歌なのに全然売れなかった)で初めてのリード・ボーカルを担当しています)、チラっと出てくる武部聡志(たけべさとし)さんの美しいピアノの調べ、どれをとっても感動的な歌です。♪♪♪

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「祇園会」(ぎおんえ) への1件のフィードバック

  1. 鈴木慶一 より:

    グレープ時代の歌は、若さがあり それはそれで良い。 時が経ち レーズンになって まさに熟成された曲になっている。 これからも 時々 吉田さんと共演してください。 ファンは待っています。

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