分かりやすい授業?

 「理想の教師像」に引き続き、「理想の授業」について述べます。「先生の授業は分かりやすい」と言っていただくことも多いんですが、私の目指しているのはそんな事ではありません。私は生徒の心に火をつける授業」を目指しているのであって、教師の仕事はそれに尽きるのではないかと思っています。「ああ、英語って面白いな」「もっと勉強してみよう!」「次は何に挑戦しようか」「絶対にこの英文を読み解いてやる!」と思ってくれる生徒を育てたいと思って、毎日苦労しています。そして英語の面白さを知った生徒の何人かが、英語教師の道を志してくれればいいなと思って取り組んできました。今私は進学校に勤務していますが、決して大学に入れるために授業をしているのではありません。英語の力」さえつけてやれば、大学は後から付いてきます。

 昨年読んだ、おおたとしまさ『名門校「武蔵」で教える東大合格より大事なこと』(集英社新書、2017年9月)の中にこんな言葉が出てきます。「御三家」の武蔵高校で繰り広げられている教育の世界を描き出した名著です。⇒試し読みはコチラ まさにここに書かれている世界こそが、教育の本質だと感じています。ご一読をお薦めいたします。

「武蔵において先生とは、答えを教える存在ではありません。手取足取り教えてくれる人
ではありません
良い授業とは、わかりやすい授業ではありません。わくわくする授業です
「校門の前で塾がチラシを配っていることがありました。そこには『合格おめでとう!
次は東大だ』と書かれていました。武蔵ではそんな教育はしていません。東大を目指す教
育と結果として東大に合格することは全く違います
勝ち負けではない。点数を競わない、そういう学びを目指してください
「授業も同じです。懇切丁寧に100パーセントわかる授業は必要ありません。わくわく
のある授業がいちばんいい授業なんです。これってよくわかんないけど面白いなと思って
食い付いてくれる生徒が4~5人いればいい。全員が食い付いてくれなくてもいいんです」
「そう。こんな面白い世界があるぞ、いらっしゃい、いらっしゃいみたいに、それぞれの
教科の教員がみんなでやっているんですよ」

 経済評論家の奥村 宏さんの本の中に、とある経済学者が書いた本の言葉が引用されていました。「利潤圧縮メカニズムとは労働分配率の上昇によって利潤分配率が低下する現象のことであるが、それは賃金上昇率が付加価値生産性上昇率を上回ることによって生じる」????? 笑ってしまいますね。なぜ「会社の儲け分より、社員たちに払う給料分が多くなったら、経営が大変ですよ」と簡単に言えないのでしょうか?学者一流の言葉遣いでしょうか?(奥村さんは学者の「擬態性難解症」と皮肉っておられました)何かを説明する際に、人は次の4つのタイプに分類できます。

①難しいことを難しく言う人・・・・・不親切そのもの

②易しいことを難しく言う人・・・・・バカ

③易しいことを易しく言う人・・・・・そのまんま

④難しいことを易しく言う人・・・・・理想的

 当然教員は、でなくてはなりません。力のある人ほど、難しいことを易しくかみ砕いて説明することができます。英作文でも同じ事が言えます。力のある教師(生徒)は、難しい内容を「和文和訳」をして、自分の言葉で易しく書くことが出来ます。以前に、松江北高から東京大学の理科三類に合格したWくんは、私の所にいつも中学生の語彙を使って難しい内容を書いて来ていました。これが本物の力です。今週私の補習科での教材は、京都大学の英文和訳問題でしたが、いかに簡単にかみ砕いて説明できるかという点に焦点を当てて、生徒に迫り、解説しました。訳はできても何を言っているのかが分からないようではダメです。「一言で言うとどうなる??」♦♦♦

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