ジュリー、ドタキャン!

 歌手のジュリーこと沢田研二さん(70歳)が、全国ツアーのさいたまスーパーアリーナ」公演を開催直前にドタキャンした事件の真相を、自身の口で話していました。当日は所属事務所もイベント主催会社も「契約上の重大な問題が発生したため、公演中止とさせていただくことが決定いたしました」と発表していました。「契約上の重大な問題?なんだ、それ?」という疑問が湧きました。9,000人入ると聞いていた観客が、実際には7,000人だったことや、リハーサルで観客が座れないように客席がつぶされているブロックが6カ所もあったことに腹を立て、自ら中止を決断したと明かしました。舞台裏では、主催者や事務所の人間が土下座してまで開催を懇願したようですが、最後まで首を縦に振ることなく、会場から立ち去りました。「客席がスカスカの状態でやるのは酷なこと。無理だよ。僕にも意地がある」と、最終的に自身で中止を決めたとのことです。「僕にさいたまスーパーアリーナでやる実力がなかった。本当に申し訳なく思っています。」と頭を下げ、「甘いけど、僕はお客さんを信じている。今回はお客さんに甘えさせてもらい、僕の意地を通させてもらいました」と説明しました。一言で言えば、「俺をバカにするな!会場いっぱいにしないとやらない」という、一時代を築いたスーパー・スターの「意地・プライド」を優先したということです。さいたまスーパーアリーナ」を何度もライブで使用しているイベント会社では、今回の損害額を「4,000万円を超えるのではないか」と推定しました。開演直前の公演中止の場合、キャンセル料の減額が難しく、警備人件費や会場代で約3,000万円かかることがあるといいます。これらにステージの音響、照明やセット、スタッフ費用などを加え、さらにチケットの払い戻し手数料なども加わります。この事情では興業保険もおりないでしょうから。

★同い年の小田さんとどこが違う?!

 開場の午後3時半になっても入り口が閉じたままで、開演予定の5時のわずか30分前の4時半に中止が発表されました。楽しみにしていたファンはすっぽかされた格好です。仕事を休んで地方から来ていた人もいたでしょう。ホテルを取っている人もいたでしょう。初めてジュリーのコンサートを楽しみにしていた人もいたはずです。これらのファンはないがしろにされました。プロとしては決して許されることではありません。沢田さんは、2004年10月にも、茨城・水戸公演を直前でドタキャンした前科がありました。主催者もギリギリまでチケットを売ろうと頑張ったはずです。そもそもなぜチケットが売れないのか?真剣にその理由を考えるべきです。私の大好きな小田和正さんは同じ70歳ですが、どこの会場もすぐ満員になりチケットを取るのさえ困難な大スターです。一体何が違うのか?あの年になっても(71歳)創作意欲は衰えず、ヒット曲を今でも出し続けています。コンサート内でもファンを喜ばせる仕掛けを数多く企画し、「今日は来て良かった。また来たいな」とファンは満足して会場を後にします。そこら辺の努力が、ジュリーの場合には足りない、ということなんでしょうね。現在、古稀公演として全国66公演ツアーの真っ最中の出来事です。聞くところによると、バンド編成で往年のど派手なヒット曲を歌ってくれるものと期待して行ったところ、ステージ上はギターと沢田さんだけ。「俺は自分のやりたい曲だけをやる!」と宣言して、ファンでも知らないような曲ばかり歌って終始会場はしらけていたといいます。ステージには大型ビジョンもありません。後ろの人は顔すら見えません。客が入らないのにはちゃんと理由があるんですね。対して小田さんはと言えば(7月松江のコンサート⇒私のレポートはコチラです)、いつものバンドに豪華な弦編成も加え、往年のヒット曲もたくさん交えてファンを喜ばせます。会場には花道まで作られ、ファンの所へ小田さんが全速力で駆けて出向きます。マイクを向けて一緒に歌います。会場後方のファンのためには大型スクリーンが用意され、アップの小田さんが映し出されます。そして最新曲も全て映画やテレビ、CMのタイアップのある馴染みの曲ばかりです。そして幕間には「御当地紀行」なるファンサービスを欠かしません。「ファンを徹底的に大切にする」ここら辺が本質的にジュリーと違うところでしょう。満員になるわけだ。とはいえ、わざわざ足を運んでくれたファンがそこにいる以上、プロならステージに上がるべきだと感じます。「これは老人虐待だ」などと訳の分からない言葉は不謹慎です。

 今回のドタキャンについても、「ジュリーらしいと言えばらしい」との感想を漏らすファンもいました。昔から、ジュリーはキレやすいことで有名だったといいます。例えば、「2015 沢田研二 正月LIVE」(1月20日、東京国際フォーラム)では、2時間歌ったあとのMCで、政治問題に関心の深い彼は、イスラム国の日本人人質事件について語り始めました。客席から「歌って~」の声が飛ぶと、これに激怒したジュリーは、「黙っとれ! 嫌なら帰れ!」とステージ上で怒鳴り、会場を凍り付かせたという事件もありましたっけ。現在もジュリーのファンクラブには3万人ほどの会員がいるといいます。これも驚きの数字です。「今いるファンはもう絶対に離れない。ジュリーがコンサート中に怒ったりすることにも慣れており、今更そんなことでファンを辞めたりはしない。さすがに最近はファンも高齢化が進み、日常的にコンサートに足を運べなくなった人もいます。そのため以前よりは徐々に動員がきつくなっているのは事実」と、関係者は語ります。ドタキャンしたコンサートの振り替え公演を行う予定だといいますが、果たして、この横暴にファンは今まで通り怒ることなく温かく迎え入れるでしょうかね?

 数年前に、松江北高でこんなことがありました。センター試験を直前に控えたお正月、北高では模擬試験の翌日に「フォロー講座」といって、出来の悪かった問題をもう一度取り上げて解説するという伝統行事があります。冬休み中の講座ですから、希望者対象ですが、例年私の教室は満杯になります。ところがこの年は「生徒の自主性を尊重する」という学年方針で(=教員が休みたい?)、カレンダー通り12月29日~1月3日は完全休日・学校閉鎖としました。例年なら最後の追い込みで、学校開放して生徒の勉強の便宜を図っていました。そんな年明けの「フォロー講座」、教室に行ってドアを開けたところ、生徒はたった二人しかいません。私は怒り心頭頭にきましたが、授業だけはきちんと行いました。そしてその次の回は一人しかいませんでした。「あー、今年はダメだな」と思いながら、それでも最後まで授業は大切にして全力投球はしました。私だけでなく、どの講座もスカスカ状態だったと聞きました。一人でも二人でも受講してくれる生徒がいるのであれば、その期待に応えるべく全力を尽くすのがプロです。もちろん「バカにするな」という気持ちはありましたし、進路指導部に抗議もしました。でも授業はきちんとやるのがプロだと思っています。その年の結果が惨憺たるものであったことは当然でした。対して、北高のセンター英語最高平均点を取った一昨年は、お正月もたくさんの生徒が出校して、各教室が超満員だったのを思い出します。私の授業では、定員オーバーで机・椅子が足りずに入りきらないので、他の教室から運び込んで授業を受けて毎回熱気ムンムンでした(写真下)。生徒と教員の波長がピッタリと合った時はいい結果が生まれるものです。今回のジュリーのドタキャン騒動を聞き、そんなことを思い出していました。彼はプロ失格だと思います。♠♠♠


【追記】 10月21日、ジュリーは大阪府大阪狭山市のSAYAKAホールで公演「OLD GUYS ROCK」を開催し、冒頭、ファンに、「僕は至らない人間です」「全て僕の責任です」「僕の性格、意地もありました」「全て僕のワガママです。本来謝罪すべきはさいたまスーパーアリーナに足を運んでくださった方々(に対して)です。本当に申し訳ないと思っています」と騒動を謝罪し、ファンに向かって深々と頭を下げました。観客の賛否は半々の反応で、「いいよ!」と支持する声も飛んだそうです。この日の会場は1,200人「満員御礼」だったとか。「さいたまスーパーアリーナを満員にできなかった僕の力不足です。僕は70歳になって、白旗でなく、自分に対して赤旗(レッドカード)をあげました」と、全てを背負う覚悟を口にし、「さいたまスーパーアリーナを満員にするという目標ができました。それをモチベーションにあと10年はやります」と、同会場を満員にするという目標を掲げ、80歳まで歌い続ける決意も表明しました。

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