野村克也4冊集大成本

 北高は「校内ロードレース」で授業がない日だったので、昼から今井書店学園通り店をのぞきました。すると思いもかけない野村克也(のむらかつや)さんの新刊本が4冊も入荷しているではありませんか!セブンアイ出版のものですが、全くノーマークの本でした。次々と出版される野村さんの本は、手帳に発売日まで細かく全部書き入れて、発売と同時に手に入れて読むのが常なんですが、この4冊のことは全く知りませんでした。『野村四録 戦略の書 組織を動かす極意』(人生強化塾シリーズ)、『野村四録 志の書 夢を叶える心得』、『野村四録 不惑の書 生涯現役の理念』、『野村四録 指導の書 リーダーの条件』(セブンアイ出版、各1188円)の4冊です。早速全部買って帰って読み始めました。「人生強化塾シリーズ」とあります。

 1954年にテスト生(!)として南海ホークスに入団。現役生活26年、その間歴代2位の通算657本塁打、戦後初の三冠王、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回などタイトルを多数獲得。監督業16年(延べ4球団)、野球評論家として20年超。野球を愛し、野球に人生を捧げた男、野村克也。常に考え抜いてプレーし(ID野球)、テスト生から三冠王、そして名監督へと上り詰めた彼の言葉は、野球だけにとどまらず、日々の暮らしやビジネス、ひいては人生を充実させるヒントにあふれています。そして、各巻に収録された「特別インタビュー」にて明かされる、野球への尽きない情熱、生きることの意味、 亡き妻・沙知代さんへの想いが綴られています。4冊のおおよそ内容は次のようなものでした。

【指導の書】―
人を育てる立場で奮闘する人へ! 人材育成になによりも大切なのは愛情である。成長のための気づきを与え、正しい方向へ導く指導者の役割は大きく、叱るにも褒めるにも愛情が不可欠だ。それは必ず相手に伝わり、上下の関係を超え、人間としてかけがえのない信頼感の醸成へと繋がっていく。「野村再生工場」と呼ばれた著者が贈る、人を育てる立場に立つ人、指導者として奮闘する人への激励の一冊です。

第1章 信頼されてこそリーダー
第2章 「叱る」も「褒める」も愛情
第3章 教えないコーチが名コーチ
第4章 育てるのではなく育っていく
第5章 可能性は誰にでもある

【志の書】―
高い志を持ち、夢を追いかける人へ! すべては、己を知ることからはじまる。自分になにが足りないのかがわかれば、それを達成するための方法を考え、実行するだけである。努力には即効性はないが、裏切ることもない。ハングリーさに欠ける時代だからこそ、努力し続けることで、抜きん出るチャンスがある。テスト生から這い上がった著者が贈る、夢を追いかける人、高い志を持つ人へのエールにあふれた一冊です。

第1章 己を知ることが第一歩
第2章 無知を自覚する
第3章 進歩とは変わること
第4章 努力は裏切らない
第5章 仕事とは人生そのもの

【不惑の書】―
惑わず生きたい、すべての人へ! 人間である以上、肉体の衰えには抗えない。だが、心に情熱と創造力を持ち続け、「知る」ことに対して貪欲でいれば、内面的成長が止まることはけっしてない。新しいことを柔軟に受け入れ、自らの経験や実績と組み合わせれば、より高みへと昇ることもできる。「背番号なき現役」として活躍する著者が贈る、惑わず生きるすべての人への終わりなき学びのための一冊です。

第1章 人生にゴールはない
第2章 キャリアは嘘をつかない
第3章 人間の器とは
第4章 本質を知る
第5章 終わりなき学び

【戦略の書】―
組織を束ね、マネジメントする人へ!チームとは、リーダーの器以上に大きくなることはない。情報収集力、観察力、分析力、判断力、決断力といった目に見えない「無形の力」を駆使し、熱意を持ってチームを導くことのできる者だけが、勝利をつかむことができる。チームを日本一に導いた著者が贈る、マネジメントする人、組織を束ねる人が本物の自信を身につけるための一冊です。

第1章 トップの心得
第2章 人をつくる
第3章 組織をつくる
第4章 弱者の勝負論
第5章 勝つための鉄則

 まさに、「野村野球哲学」の集大成本と言ってよい内容でした。私は野村さんの本は全て読んでいますが、読みながら、なぜこれほどまでに、私が野村さんの本に強く惹かれるのかが、よーく分かった気がしました。私は本を読むときには、気に入った箇所・注目すべき部分・異論のある部分にはマーカーで線を引きながら読みます。この4冊を読み終えて、マーカーの引かれた部分を改めて眺めてみると、人として大切と思えること、いや教師として大切にしなければならないこと、ばかりが並んでいます。私は野村さんの本を読みながら、自分の教師生活に置き換えて感情移入しながら読んでいたのです。まさに「人生強化塾」なのでありました。例えば、次の言葉をお読み下さい。❤❤❤

 チームは監督の力量以上には伸びないし、監督の器より大きくなることはない。これは組織論の原則であり、自分自身にも言い聞かせてきたことである。つまり、組織が強くなれるかどうかは、リーダーの力量にかかっているということだ。ならば、リーダーと呼ばれる人間は、どんなときも自分がレベルアップしていくことを目指す義務がある。

 わたしの好きな言葉に、「小事が大事を生む」というものがある。人間はいきなり大きなことを成すことはできない。どんな大事業や偉業も、小さなことをコツコツ積み重ねてはじめて達成できるのだ

 どの世界にも、同じように努力をしているのに、なぜかいい結果が出る人と、いい結果が出ない人がいる。どうしてだろうか?野球にもそういう例がたくさんある。その理由を検証してみると、「正しい努力かどうか」が結果を分けていることが大半だ。つまり、努力にも「正しい努力」と「正しくない努力」があって、正しい努力こそがいい結果につながるということだ

 要するに「働く」とは、ハタ(傍)をラク(楽)にすることなのだ。そういう“ハタラク”という精神を持った選手や社員が多い組織は強いし、そういう人たちが集まるコミュニティは活性化するのではないだろうか

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 この4冊には、ちょっとした遊び心が加えられています。各表紙の色と同じ色の栞紐が付けられているのです。業界ではこの栞紐のことを「スピン」と言います。本の背表紙の上部に直接糊付けされ、しおりとして使用する平織りのひものことですね。リボンともいいます。英語では一般に、ブックマーク(bookmarkとかブックマーカー(bookmarkerと呼ばれます。明治以降になって洋装本に見られるようになりました。「文庫本」の元祖の「岩波文庫」では、栞紐つきの造本をおこない、後発各社の文庫本もこれを踏襲しました。しかし、コストダウンの観点などから各社栞紐の廃止が進み「岩波文庫」も1970年に廃止し、長らく、「新潮文庫」だけが「スピン」のある文庫本となりました。他社の文庫本と違い、本の上部がきれいにカットされていないのはこのためです。紐がついているのでカットできないんですね。

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