団体戦

 プロ野球キャンプが終わりオープン戦真っ盛りですが、落合博満(おちあいひろみつ)元中日監督(65歳)が阪神のキャンプに噛みつきました。昨年の最下位からの巻き返しを期す阪神は、3勤1休の日程が続いています。ライバル他球団(巨人、ヤクルト、DeNA、中日)はおおむね5~6勤の連続です「昨年最下位だったのにこれだけ休みが多くて大丈夫か?」「他チームに離される一方ではないのか?」「休みすぎじゃないか!」といった批判・異議を唱える球界OBも多くいます。落合さんは、秋季キャンプを終えたばかりの阪神を「まだダメだな、練習していない。下から行くときはあんなもんじゃダメ。強くしようと思うなら、2月1日からのキャンプから1シーズン休みなし。キャンプ中も休みなし」と、地獄キャンプを推奨しました。落合さんは中日監督時代には、休みを全く与えない超スパルタ猛練習で、8シーズン中4度のリーグ優勝を飾った名将ですから、その言葉には重みがあろうというものです。しかし、阪神球団側は、「今年は新人も含めた新戦力が鍵を握る。慣れない環境でいきなり5勤、6勤が続けばケガやその後のガス欠につながりかねない。矢野監督も『他チームは気にしなくてもいい』というスタンスだから」「練習が必要な選手は休日でもやっている。『練習しなければ強くなれない』という意識は金本前監督が厳しく植え付けてくれたので、若い選手も重々理解している」と、猛反論しています。矢野監督は自主性をテーマに掲げ、早出練習の有無を自由に選択させています。

    さて、ここからは私の考えです。あれは最下位に沈んだ球団がやることではありません。優勝が続く広島なら分かります。でも3年連続リーグ優勝している広島が、どれだけ猛練習しているか?その練習量はリーグ随一です。だからあれだけの成績を残すことができています。それぐらいの練習がきつくてケガをするくらいなら、どんどん下に落とせばよい。代わりはいくらでもいますから。ここにはプロの厳しい競争心は生まれないでしょう。阪神の監督を経験した尊敬する野村克也さんが、数多くの著書の中で、選手にはびこる「甘え体質」を暴露しておられますが、だから強くなることができません。人気にあぐらをかいて、楽をさせてしまっています。自主性」というと、響きのいい言葉ですが、勝つことを知らない最下位の選手たちに当てはまる言葉ではありません(このことは学校の指導にも言えることだと思っています)。死に物狂いでやらなくてはダメです。やりたい選手だけやればよい、では集団は活性化しません。個人戦」ではなく「団体戦」なのですから。自分たちのやっている生ぬるい(愚かな)練習が正しいと思うなら、シーズンの結果で証明してごらんなさい、と。

 「受験は団体戦」という言葉を、松江北高ではよく聞きました。過去形にしたのは、そういう意識がずいぶん薄れてきたと感じているからです。3年生は6月の「総体」を終えてからは、夜の6時20分まで教室に残って自習をします。このことに懐疑的な先生もずいぶんおられますが、こうやってみんなで遅くまで一緒に勉強することで、クラスに一体感が生まれ、最後の最後まで必死に粘る姿勢が培われていたように感じています。今はとっとと帰ります。すでに進路が決まった生徒でも、最後の最後まで仲間と一緒に勉強して、力をつけて進学していきました。以前私が担任した生徒で、年内に筑波大学への進学がすでに決定した男子生徒がいました。彼は高校陸上界で数々の記録を打ち立て、将来の活躍を嘱望されていた選手でした。センター試験も終え、二次試験のための特別講座が始まると、大学に行ったら、遠征などで世界を飛び回らなくてはいけません。英語は欠かせないので、教室の隅っこでいいですから先生の特別授業の英語を受けてもいいですか?決して周りのみんなに迷惑はかけませんから」と言ってきたときには感動しましたね。その後、彼は言葉通りに世界で大活躍し、今では若くして島根大学の先生です(写真上、清水悠先生)。こういう生徒がいると、クラス全体がいい雰囲気になります。有名私大に進学の決まった生徒でも、最後まで勉強するからと、国公立大学の二次試験まで受けて合格していきました(これを合格者数を増やすためだ、などと言う無知な教員もいますが、決してそうではありません。最後の最後まで勉強する姿勢!)。その生徒の大学に進学後の活躍ぶりを見ていると、「あ~、やっぱりなあ~」と思います。今ではもうそういう生徒は皆無といってもいいでしょう。センター試験を終え、この時期は、二次試験に向かって時間を惜しんで必死に勉強している時期です。でも授業時間に平気で廊下をうろつき回っている生徒を多数見ます。購買でパンを買っている生徒、自習室の図書館で床に座って漫画を読む生徒、ソファで口を開けて寝ている生徒(同じ館内の一方では、必死になって勉強に励む生徒も)、授業開始のチャイムが鳴ってもペチャクチャお喋りがやまない、等々。以前の私なら怒鳴り声を上げていた光景です。緊張感に欠けているんです。本来本を読む場所である図書館を、自分たちの自習に使わせて貰っているという「感謝の心」が欠けています。受験は団体戦」という言葉を懐かしく思い出します。今シーズンから監督復帰したさんが、巨人軍個人軍であってはならない」と名言を吐きました。野村さんがよく言われるように「負けに不思議の負けなし」なんです。小事」をおろそかにして「大事」を成し遂げることはできません。♠♠♠

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