タイガー戸口の「キウイロール」

 日本プロレスに入門し、単身米国武者修行で「ヒール」(悪役)としてトップとなり、「週1万ドル」を稼ぐアメリカン・ドリームを実現したタイガー戸口(71歳)キム・ドクとして大木金太郎(キム・イル)との韓国師弟コンビで、全日本プロレスジャイアント馬場ジャンボ鶴田の師弟コンビを撃破し、インタータッグ王者にも輝きました。その後、タイガー戸口として、馬場鶴田に次ぐ第3の男として、全日本プロレス入りしましたが、途中、アントニオ猪木新日本プロレスに電撃移籍。裏切り者として、馬場さんの存命中は、全日本のリングに上がることは絶対に許されませんでした(こういう点で馬場さんは厳しかった。「裏切り者」は絶対に許さないのです)。

 今年2月19日の「ジャイアント馬場没20年追善興行~王者の魂~」(東京・両国国技館)では、悪役のキム・ドクとして、第1試合の「ジャイアント馬場メモリアルバトルロイヤル」に出場を果たしました。71歳まで現役を続けているからこそ、恩讐を超えたいろんな出番があるということに感謝していると語っていました。心臓が悪く、最近引退を表明したようです。このタイガー戸口初の自伝が『虎の回顧録 昭和プロレス暗黒秘史』(徳間書店、2019年)です。馬場さんへの不満やら、語られることのなかったエピソード満載で実に面白かった。

 1978年9月13日愛知県体育館で行われたUNヘビー級選手権試合、王者ジャンボ鶴田対挑戦者キム・ドク(タイガー戸口)の試合が行われました(ジャンボの引き分け防衛)。1本目にドク鶴田からギブアップを奪いますが、このときに見せたのが「キウイ・ロール」です。ゲスト解説の竹内宏介さんが技の名前を「キウイ・ロール」と紹介しますが、実況をしていた倉持アナウンサーは、初めて見る技だったので、竹内さんの言った技の名前を「キーロール」と聞き間違えてしまいます。解説の山田さんからもこの技の由来の紹介がありました。

 これは、かつて新日本プロレスにも来日した覆面レスラーのレッド・ピンパネールの得意技です。素顔のアベ・ヤコブとして日本プロレスにも来日しました。当時新日本プロレスの外国人ルートが無い時に、カール・ゴッチが招聘しました。アントニオ猪木ゴッチから奪取した世界ヘビー級ベルトにも1度挑戦したこともあるレスラーでした。「キウイ・ロール」は、レッグロックの状態から後向きに後転してグルグルと回る技です。アベ・ヤコブカール・ゴッチが招聘したレスラーでしたから実力者でした。

 今では使い手が誰もいませんから、ほとんど知られていません。もうちょっとこの技に触れておこうと思います。うつ伏せにした相手の膝の裏側に、自分の膝をのせて体重をかけ、その足を取って曲げ(自分の膝をテコの軸に)捻るように固めます。この時点で「レッグロック」という、基本技になりますが、その体勢から足を固めたまま、後ろ向きにでんぐり返しをします。相手は足を固められたまま、横向きに回転させられるわけです。一回転すると元の体勢に戻ります。この時、相手の膝裏に自分の膝で体重をかけて捻るのがコツ。また後転します。この繰り返しです。テコの原理でどんどん膝が締め付けられ激痛が走ります。ジャンボ鶴田も、堪らずギブアップしてしまいました。初めてこの技を見たこの試合のことが、無性に頭に残っていて、今でも鮮やかに蘇ってきます。この選手権試合がユーチューブで公開されています。12分頃にこの「キウイロール」で決着します。♥♥♥

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