「ティールームNicol(ニコル)」

 環境保護活動で知られる作家・探検家のC・W・ニコルさん(79歳)が4月3日、直腸がんのためにお亡くなりになりました。英国・南ウェールズ生まれ。カナダやエチオピアで海洋哺乳類や野生動物の保護に取り組みました。1962年に空手の修行で初来日、1975年の沖縄国際海洋博覧会で、カナダ館の副館長を務めました。1980年から長野県信濃町の黒姫山麓に拠点を置き、バブル経済を経て、天然林が次々に伐採され、産業廃棄物の不法投棄も横行する、荒れ果てた里山を購入し、「アファンの森」(=風の通る谷、34万㎡、東京ドーム7個分)と名付けて、間伐や除草などによる森林の再生活動を始めました。国や県が指定する絶滅危惧種も多く生息する豊かな森です。テレビ番組やCMにも度々出演。全国での講演会などで森づくりの必要性を伝えました。著作の印税やCM出演料をつぎ込んで、自宅周辺の荒れ果てた森の買い取りを始めたのです。1995年に日本国籍を取得、2002年に設立した「C・W・ニコル・アファンの森財団」の理事長に就きました。上皇ご夫妻がニコルさんの案内で、この地の散策を楽しんでおられるお姿が報道されました。2005年には、日英両国の関係発展における功績を認められ、英国のエリザベス女王から「名誉大英勲章」を受けられました。伝達式には紋付きの羽織袴姿で出席しておられます。

 このC.W.ニコルさんがこよなく愛した「ティールーム Nicol(ニコル)」がある旅館「由布院 玉の湯」は、「山荘 無量塔」「亀の井別荘」と並び、湯布院「宿御三家」と呼ばれる最高級旅館の一つです。自然に包まれたエントランスが印象的な「玉の湯」には、著名人のリピーターも多く訪れます。私は数年前、退職祝いにこのお宿に泊まり、そのおもてなしに感銘を受けたことを覚えています。

 山の自然を間近に感じることのできる「玉の湯」のアプローチ。そこを抜けた先に現れるのが、「ティールームNicol(ニコル)」です(夜はバーとなります)。木漏れ日が差し込む入り口には、「只今満席」の札がかかることもしばしばです。店内にはテーブル席がわずか4つです。それぞれがまるで自分たちのためだけに用意されたかのように、ゆったりと配置されていて、どの席からも窓越しのお庭の景色を存分に楽しむことができます。このお店の「アップルパイ」が何よりの名物となっていて、平日は限定12個、週末は多めに焼かれるそうですが、とにかく人気の商品のため、争奪戦になることは間違いありません。私もこれをぜひ食べてみたかったんですが、昼過ぎに訪れたときは、すでに売り切れていました。私がいただいたのは、ふかふかの「シフォンケーキ」でした。「アップルパイ」には目のない八幡は、ぜひもう一度リベンジしたく思っています。「Nicol」「アップルパイ」には、薄いパイ生地の上に、かなり薄くスライスされたりんごが並べられていて、りんごのしゃきしゃきとした食感と程よい酸味、そしてりんごソースの適度な甘さが組み合わさって、上品な味わいとなるとか。紅茶やコーヒーとの相性も良い。このお店のコーヒーは、九州初の珈琲鑑定士で「カップテイスターズ・チャンピオンシップ」の世界大会に出場された太宰府の「蘭館」のものです。「Nicol」のためだけにブレンドして焙煎されたというコーヒーは、ふくよかでフルーティーなモカベースのものです。さらには、係の方から、「お泊まりになる場合は、事前に電話いただいておくと、アップルパイを取り置きをしてお待ちしています。」と丁寧な説明を受けました。あのお嬢さんにも会いたいな、と思っています。

 庭の草木にゆっくりと目をやりながら、美しい中庭を眺めながら、忘れていた時間を取り戻す、ぜいたくなティータイムを提供してくれる空間です。もう一度訪れてみたいと思っています。♥♥♥

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中