「Bucket List」

 Vinny Sagoo「Bucket List」という作品です。冒頭で「死ぬまでに行ってみたい場所リスト」(Bucket List)に入っている場所が4か所ある、といった話をして、カラー写真の断片の束を取り出して観客に示します。それは、「タージマハール」「エッフェル塔」「ピサの斜塔」「自由の女神」の4枚の写真を、それぞれ4片に切断した、合計16枚の「写真の断片」です。それらを観客に渡してよ~く混ぜてもらった上で、4×4のマトリックスの形に並べてもらいます。マジシャンは並べられた写真片を適当にひっくり返して、裏表がバラバラに混ざった状態にします。広げられた写真片の「シート」を、観客の指示に従って、絨毯のように折りたたんでいきます。写真カードはさらに裏表が混ざりながらまとめられていき、最後に1つの山に集約されていきます。

 さてここで、あらかじめプラスチックケースに入れて置かれていた予言を示すと、そこには「裏向きが4枚」(4 WILL BE FACE DOWN)と書かれています。写真片を表裏により分けてみると、確かに裏向きが4枚となっています!これが第一の予言の的中です。さらに、予言の反対面を見せると、それは「自由の女神」の写真となっています。ここからが、第2の予言です。裏向きだった4枚の破片を継ぎ合わせて組み立ててみると…3片までは「自由の女神」で、見事に予言は成功しそうな雰囲気となりますが、なんと最後の1片だけは違っていて、「エッフェル塔」の断片が紛れ込んでいます。「あれ?失敗か?」と思って、予言をもう一度よく見てみると、先ほど指で隠れていた箇所がなんとエッフェル塔の写真になっていて、すべてが正確に予言されていたことが分かります!失敗かと思いきや、最後にどんでん返しのあるいわゆる「サッカートリック」です。「間違いすらも予言されていた」という観客の予想を覆す展開は、効果抜群。完全手渡し可能。道具自体には一切の仕掛けがありませんから、思う存分調べてもらっても何の問題もありません。

 私の大好きな故・ニック・トロスト(Nick Trost)の名手順「Quadraplex」を原案とし(Nick Trostの熱狂的ファンの私は彼の作品を残らず集めていますから、原案も持っていますが、この現象をジャンボーカードのトランプで行うものでした)、これを写真に置き換えて行うことで、より観客の興味を引きやすい形にアレンジしています。テクニックは一切不要、数学的な計算なども不要で、誰でも簡単に行えます。なお、「予言」は取り換えられるように4通り用意されています。リピートの演技では、違う「予言」で行うとよいでしょう。もちろんケースバイケースの予言ではありません。1回の演技においては、予言は1つに固定されています。携帯に便利なプラスチックケースは、「予言」のカードを入れておくのに便利でしょう。これ、おすすめのトリックですよ。

◎チョット英語のお勉強を!

 この作品のタイトルになっている“Bucket List”というのは、英語で「死ぬ前にやっておきたいことや達成したいことを書き出したリスト」という意味です。なぜ “bucket” かというと、英語では “kick the bucket” というイディオム表現があり、これで「死ぬ」という意味を持ちます。首吊り自殺をしようとする人が、自分の首に縄をかけた後、最後に土台のバケツを足で蹴って自殺をするところから来ています。そこから 、“bucket” という単語が「死ぬこと」と結びつくようになり、 “bucket list” 「死ぬまでにやりたいことリスト」となったようです。♠♣♥♦

カテゴリー: マジック紹介 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中