不自然な慣用句

 受験英語の教材で普通に出てくる熟語には、いかにも古めかしい不自然なものが数多く紛れ込んでいます。例えば、下の例のようなowing to~speak ill of~などはその代表です。owing to~は、極めてカタイ英語であり(⇒コチラに詳しく述べました)、speak ill of~に至っては、日常的にはまず使う事のない英語です(⇒コチラに詳しく述べました)。自分が高校時代に習ったものをそのまま押し売りするのではなく、現代英語で自然なものだけを教えるように、日頃からアンテナを磨いておきたいところですね。

Owing to Jim’s hard work, we finished on time. (ジムの激務のおかげで、私たちは時間通り終わらせることができた。) / You shouldn’t speak ill of someone who’s just trying to help.(ただ助けてくれようとしている人を悪く言ってはいけない。) (『ユメジュク』より)

 最近、尊敬する山岸勝榮先生がブログ「山岸勝榮の日英語サロン」において、そのような受験界に巣くう数々の不自然な英語慣用句について、取り上げておられました。⇒コチラです  さらにその集大成として、『英語慣用句書き換えテスト』(Kindle版)第1集から第5集まで出版されました。第1集(A~C)、第2集(D~H)、第3集(I~L)、第4集(M~R)と、第5集(S~Z)です。我が国の高校生が大学受験の際に覚える(覚えさせられる?)英語熟語・慣用句のうち、非日常口語的なものを日常口語的なものに書き換える問題集の形を取り、山岸先生の解説が添えられています。英語教師・塾英語講師、その他、熟語・慣用句集編集者(出版社)を念頭に置きながら、問題集として編集されたもので、第1~第5集で取り扱われた慣用句の合計は446例です。私はアマゾンで全部ダウンロードして、勉強させていただいております。ぜひみなさんもご覧ください。⇒コチラで入手可能です  以下は、山岸先生のコメントです。⭐⭐⭐

 第1集から第4集に目を通し、求められる書き換えテストを実際にやってみてくださった方々にはお分かりになったことと思うが、我が国の大学受験用熟語・慣用句集にはじつに多数の非日常口語的なものが含まれている。それらを知っていることは無駄ではない。だが、日常的に使えもしない[使う必要もない]多数の熟語・慣用句を‟暗記“する[させられる]ことにどれだけの教育的意義があるのか。はっきり言えば「(受験生諸君の)エネルギーの無駄遣い」である。その点、本書を手にしてくださった「心ある」英語関係者のご一考を俟(ま)つ。なお、今回も、私が例示した英文の校閲も親しき同僚 Leo G. Perkins名誉教授が生前に行なってくださっていたものである。

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