「柊の花」

 さだまさしさんの新しいアルバム『存在理由』を、仕事場で毎日かけて聞いています。一番の目玉曲は2007年の「クリスマスの約束」小田和正さんと共演した「たとえば」であることは、すでにお話ししましたね。⇒コチラです  さださんがこのアルバムにかける思いを「会報  まさしんぐworld」(Vol.261)の中で語っています。

 年を重ねてくると、自分のポジションというものが見えてくる。自分の椅子、さだまさしの椅子…そんなものは不安定なものだし、意味のあるものなのかどうか、分からない。お客さまが来てくださるうちは責任があるけれども、自分にまだ役割があるのか、という問い掛けを常にしています。僕の(音楽の)手法は、今風ではないし、今風に合わせる気も、さらさらない。46年もやってくると、みんなは(さだまさしを)空気みたいに思っているのかもしれない。何曲かは知っているけれども、それで“さだまさし”を知ったような気持ちになっていて、実は、ちゃんとは聴いていない。そんな“さだまさし”が、今、現場で、こうして最前線でやれている理由は何だろう?これでやっていていいのか?素朴な疑問ですよね。いらないのなら、やらない方がいい。でも、やらなくていいよと言われて、やめるかといえば、やめないだろうと思う。それほど不思議な…、まあ、レゾンデートルですね、まさに。

 2019年のカウントダウンコンサートの最終盤に、さださんはこんな言葉を語りました。

 こんなに頑張っているのに、なかなか評価されない。こんなに頑張っているのに、誰も褒めてくれない。でも、自分がいるじゃないか、と僕は言いたいんですよね。自分だけは、ちゃんと自分のことを分かっているから。

 こうした自己肯定のエールに、さださんのこのアルバムに込めた思いが伝わってきます。あー、さださんらしい曲だなと一番に気に入った曲が、柊の花」(ひいらぎのはな)です。さださんは、去年の秋、澤 和樹先生(東京藝術大学学長/バイオリニスト)と藝大の「奏楽堂」でコンサートをする機会があって(さだまさしの名によるワルツ」という名曲が誕生しました)、その時澤先生に、澤さん、僕の歌でもバイオリンを弾いてくれませんか?」とお願いしました。⇒その時の打ち合わせ対談の模様はコチラ

 「やります」と言ってくださったので、さんの名器“ガルネリ・デル・ジュス”1732年製の名器「アークライト」) が鳴ることを前提として書いたのが、柊の花」なんです。素晴らしかったですね、さんの演奏は。技量はもちろん、音色も本当に美しくて、音楽をやる人間として、心ときめく瞬間だった、とさださんは語ります。子どものときの自分に「将来、藝大の学長がお前の歌でバイオリンを弾いてくれるぞ」と言いたいですよ。たぶん信用しないでしょうけど(笑)、と。実にぜいたくないい曲です。さださんは、澤先生の凄みを見せつけてくれるフレーズが3小節くらいあればいいなと思っていましたが、編曲者の盟友渡辺俊幸(わたなべとしゆき)さんは、澤先生が弾いてくださるのだからと、腕によりをかけて難しい譜面を書いてきました。またそのややこしいことを、普通の顔でスラっと弾いてしまうところがこの人のすごいところです。NHKの生歌番組「うたコン」に出演した二人の演奏には、もう鳥肌がたちましたね。さださんがお礼のメールを送ったところ、澤先生から『私のこころが解き放たれた。その責任をとてもらわないと』と返信があったそうです。アルバムでも澤先生のバイオリンが鳴っていますから、ぜひ聴いてみてください。あんなバイオリンの音色、初めて聴きました。

 そんな澤先生さだまさしさんの特別対談「今、思うこと 今、できること」という特別企画対談・動画が公表されています。⇒コチラで見ることができます♥♥♥

カテゴリー: 私の好きな芸能人, 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中