『LEAP』の素晴らしさ

 竹岡広信先生の英単語集『必携英単語 LEAP』(数研出版)が素晴らしい出来映えの書物であることは、もう何度も述べてきました。私は発刊時から、米子東高校に新たにできた浪人生クラス「神田ケ丘志学館」ですぐに採用して、今日に至っています。毎時間演習に使っているんですが、毎回新発見があります。竹岡先生の頭脳がぎっしりと詰まった、まさに学術的な単語集ですね。最近このブログでも取り上げたrespectableを引いてみると、「(人・家庭などが)ちゃんとした」となっています。さすがですね。この単語集、米子東高校の現役生も、今年から採用となっています。⇒私の解説はコチラコチラにあります

 出版社によれば、この本の主な特徴は次の通りです。私のコメントを付しました。

1.Active Vocabulary(発信語彙)とPassive Vocabulary(受信語彙)の分類
1,935の英単語をwritingやspeakingで「使いこなせる」ようにするActive Vocabulary と、readingやlisteningで「意味がわかる」ようにするPassive Vocabulary
に分類しました.※この重要性がお分かりですか?

2.Active Vocabulary (Part 1, 2) には「使うための情報」が満載
「英語での発信」に必要な「熟語」や「定型表現」を[頻出]として,「発信の際に間違えやすいポイント」を[注意]として掲載しました. ※英作文に重宝する情報です。

3.見出語の難易度をCEFRレベルで表記
見出語にCEFRレベル(A1~B2)を表記し,「どのくらい使われる語なのか」「どのくらい重要な語なのか」を明示しました※私はこれは画期的な試みだと思っていますが、その意味はお分かりですか?

4. 「グルーピング」と「語のニュアンス」で「語の使い分け」が可能
「グルーピング」によって意味の似た語を並べ,適宜,「ニュアンス」を簡潔に解説することで,類義語との違いを理解し,使い分けができるようになります※英作文の指導に極めて有用です。

5. 語源や語呂合わせなどで,英単語の「丸暗記」を打破
語源や語呂合わせなど,覚える手がかりとなる情報を提示し,英単語学習が「丸暗記」にならないように工夫しています.語源は,その連想の過程をかみ砕いて示し,さらに同語源の単語も提示することで理解を深められます.また,「語呂合わせ」なども掲載していますので,楽しく英単語学習ができます.思わず吹き出しそうな竹岡ギャグ満載です〔笑〕。サラッと書いてある語源情報は、清水建二『英単語の語源図鑑』(かんき出版)や、『ライトハウス英和辞典』(研究社)の「単語の記憶」欄を参照することでさらに広がっていきます(勝田ケ丘志學館ではこの二冊も全員が持って勉強しています)。新しく始まる「共通テスト」で益々高まる「語彙力」の増強にはありがたい情報ですね。 

6. 「発信」に役立つ42の基本動詞
巻頭にて「基本動詞」を解説しています.42語の基本動詞を厳選し,その中心となるイメージを解説し,activeな用法,間違えやすい注意点,[比較]]として類義語との違いなどを精選して掲載しています.※基礎・基本の大切さを徹底したいですね。

7. 充実したコラム
「語源(主に接頭辞・接尾辞)」の理解を助け,「発信」に役立つ「発音とアクセント」の基本的なルールを学べるコラムを用意しました.
①「語源の捉え方」(Ⅰ. 語源について Ⅱ. 覚えておきたい接頭辞・接尾辞)
②「発音・アクセントのルール」(Ⅰ. 発音編 Ⅱ. アクセント編) ※類書にはない情報です。

8.4種類のダウンロード用音声でさまざまな音声活動が可能
4種類のダウンロード用音声で4技能を見据えたさまざまな音声活動ができます.
① 見出語+語の意味
② 用例(日→英):口頭英作文用 ⇒ 英語で「話す」トレーニング
③ 用例(英→日):英文解釈用 ⇒ 英語を「聞く」トレーニング
④ 用例(英文のみ):ディクテーション・シャドウイング用   ※貴重な音声ファイルですが、ちょっと重すぎるのと、使い勝手には工夫の余地はあります。

▲これも効果的

 案外知られていないのが、この単語集をさらに定着アップさせるために考案された付属の『活用ノート1・2・3』(別売)です。これが実によくできているんです。私は『LEAP』を生徒たちに与えて、学習してもらいながら、『活用ノート』1→2→3を毎時間使って、定着度を確認しています。受動用の語彙はサラッと、能動用の語彙は英作文に使えるまで徹底的に書き込み式で答えていきます。昨年1~3まで使ってみて、ものすごくよくできた演習ノートであることを実感し、ずいぶん力をつけることができました。今日は著者の竹岡先生が、全国の指導者のみなさんに、この本の効果的な使いどころを発信しておられますので、ご覧いただきましょう。サラッと述べられていますが、実に示唆に富んだ、内容の深いメッセージですよ。まもなくこの『LEAP』の「入門編」が発刊されると聞きました。楽しみです。♥♥♥

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