「城崎文芸館」

 城崎温泉街の真ん中に建ち、城崎温泉ゆかりの作家(志賀直哉、島崎藤村、与謝野晶子、有島武郎、徳富蘇峰、斎藤茂吉、泉鏡花、柳田国男など)に関する展示を行う「豊岡市立城崎文芸館」(入館料500円)は1996年に開館しました。オープンから20周年を迎えた2016年秋には、展示内容を大幅にリニューアルして、城崎を訪ねる旅人や地元の方に、より深く愉しく文学に親しんでもらえる施設へと生まれ変わりました。

 小説家志賀直哉が、湯治のため城崎温泉を初めて訪れたのが1913年。滞在中の出来事を書いた『城の崎にて』(1917年発刊)は、志賀作品を代表する短編として今なお多くの人に読み継がれています。日本有数の温泉地・城崎。実は温泉だけでなく、数々の文豪が愛した町として有名です。「常設展」では、志賀直哉や彼と共に近大文学を担った白樺派の作家たちが、どのように城崎の町や人と関わったのかを、本や書簡を通じて紹介しています。直筆の掛け軸や発行部数限定の本、雑誌白樺など、志賀直哉と白樺派の作家たちの貴重な資料が展示されています(常設展示室①)。『山陰土産』を書いた島崎藤村の直筆原稿や、城崎に潜伏していた桂小五郎の書、城崎ゆかりの文人・墨客の来歴、作品を展示しています(常設展示室②)。

 1階には、KINOBUNオリジナルグッズや城崎ゆかりの書き手にまつわる本を取り扱う「SHOP&SALON KINOBUN」が。本を片手にゆったりとした時間を愉しめるように飲み物も用意されていました。私はここでしか買えない本、湊かなえ『城崎へかえる』(1200円)オリジナル・コーヒーを買って帰りました。

 城崎は温泉街なので、5カ所に足湯があり、いずれも無料で楽しむことができます。その中の一つが、「城崎文芸館」の入り口横にあります。珍しい手・足湯です。開館中は誰でも自由に愉しむことができます。多くの人がくつろいで気持ちよさそうでしたよ。城崎温泉で今、必ず訪れたいスポットです。最近のぼせて読んでいる、梓 林太郎さんの『姫路・城崎温泉殺人街道』(ジョイノベルス、2015年)にも、この文芸館が登場します。♥♥♥

 城崎文芸館は駅通りから少し引っ込んでいた。そこには歴代の文学者ゆかりの品々が収められているという。重厚な造りの二階建てだが、湯の町だからか入口にはのれんが下がり、赤い人力車が置かれている。石の志賀直哉文学碑には、〔当城崎温泉に湯治療養中の著作 城の崎にて 暗夜行路 は 城崎のたたずまいをよく表現した名作として知られ、氏自身、城崎の印象去りがたいせいか“直哉”と署名を寄せられたので建立した〕とある。

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