新幹線新型車両に乗った!

★乗るのに一苦労しました!!★

「JR東海」新型新幹線車両「N700S」が、2020年7月1日(水)より営業運転を始めました。2007年(平成19)年デビューのN700系のぞみ以来、13年ぶりとなるフルモデルチェンジ車両です(2013年に登場した「N700A」(NはNewまたはNext、AはAdvanced)はN700系の改良型です)。私はどうしてもこの新型車両に乗ってみたかったんです。まず松江駅の「みどりの窓口」へ出向いて事情を話し、どの時間帯の新幹線が新型車両になるのか分からないかを尋ねました。すぐに回答できないので、夕方まで待って欲しいとのこと。米子帰りに再び立ち寄りました。すると「公表されていないので分かりません」というそっけない返事。普通ならここで諦めるのでしょうが、私は「成功するためには成功するまでやる」という松下幸之助さんの哲学を信奉する人間です。教え子がいる「日本旅行」に出向いて、お願いしました。東京駅で聞いてみると分かるかもしれないということで、東京駅で新幹線を降りたその日に、改札で係の人に尋ねました。するとJR東海に行って聞いて欲しいとのこと。JR東海の改札まで行って案内の人に質問。詳しいことは夕方にとのことで、多摩センターで講演帰りに、もう一度立ち寄ってみました。すると翌日の車両計画が正式に決まるのは夜とのこと。明日の朝早くに来てもらえば、お教えできるとのこと。じゃあ、朝の6時に来ます、ということでホテルに向かいました。翌日は早起きして、あたりはまだ真っ暗な中、テクテクと歩いて東京駅八重洲口に向かいます。親切な女性職員2人が対応してくださり、午後の14時21分の「のぞみ381号」が新型車両の予定とのこと。ただし、急遽車両の変更があるかもしれないので、そのことだけは含んでおいてください、と。「分かりました」と、早速「みどりの窓口」で切符の変更をしてもらいました。午後の2時まで東京駅周辺でブラブラと時間を過ごし、勇んで東京駅の新幹線ホームに上がりました。「来た~!来たゾ!」こうして、かなり苦労して念願の新型車両に乗ることができたのでした。教訓=成功するためには成功するまでやる」ということです。

 新幹線N700Sの「S」は英語の「Supreme(最高の)」が由来です(私は授業では、supermarket, supermodel, supernatural, superiorなどを挙げて、super(超越)という接頭辞を指導しています)。省エネルギー化や、安全性、安定性、快適性、環境性能の全てを最高レベルで提供するというJR東海」のプライドが、この「S」には込められており、以下に述べるような進化した特徴があります。まさにワンランク上の乗り心地」です。奇数号車に描かれたシンボルマークは「Supreme」の文字を金色であしらっています。いかにも高級感や上質感のある最高の新幹線であることを表現していますね。

《N700Sの特徴》

・全席にモバイルコンセントを搭載。⇒便利だ!
・忘れ物防止のため、停車駅が近づくと一層明るくなる荷棚。⇒すげぇー!
・大きくなった(1.5倍)車内のカラー案内モニター。⇒見やすい!
・リクライニングに連動して座面が沈み込むシート。⇒実に快適!
・防犯カメラの増設などによるセキュリティの向上。映像は指令所に自動転送。⇒安心!
・停電時も安全な場所へ自走できるだけのリチウムイオンバッテリーを搭載。⇒備え!
・揺れを低減させる「フルアクティブ制振制御装置」搭載(一部車両)。⇒快適!
・16両、8両など柔軟に編成を組める「標準車両」。

 私が何よりも感動したのはその座席の快適さですね。まず座席の「リクライニング機構」が半端なくすごいんです。リクライニングの回転の中心を「くるぶし」に持ってくることによって、常に疲れにくい姿勢で心地よく座れるようになっています。電動リクライニングボタンを押すと、背もたれが傾斜していくのと同時に、座面が連動して沈み込むようになっています。より自然で楽な姿勢でくつろげるので快適なわけです。油断するとあっという間に寝てしまいそうな感覚です。グリーン車のシートは、普通席よりもさらにより深く座席が沈み込み快適にくつろげますよ。また、全席(通車・グリーン車)肘掛けの先端に「モバイル用コンセント」を搭載しており(従来は窓側座席のみ)、ノートパソコンやスマホの充電をすることが可能になりました。シートの背面には利便性の高い「フック」が備わっているので、傘や袋などを掛けるのに便利になりました。背もたれについている「読書灯」はより広範囲を(+70%)照らせるように改良されています。半端ない明るさでびっくりしました。窓下にある「小物置きテーブル」も大きくなって、ペットボトルを置いてもシェードを閉められるように置きやすくなっており、結構細かいところまで気を遣って設計されていることを感じます(座席に飲み物をこぼして濡れてしまった場合には、座席の柄が線が浮かび上がったように変わるとのこと。お客さま自身で濡れに気づいてもらいやすくするための工夫とか。さすがに、わざとこぼすことまではしませんでしたが…〔笑〕)。グリーン車の足元スペースは15%、「フットレスト」幅は25%拡大しています。各車両の先頭と後方にある案内板は、LEDディスプレイから1.5倍の大きさのフルカラー「液晶ディスプレイ」に変更されており、見やすさと情報量が多くなっていました。また、停車駅が近づくと、荷棚(素材には引退した700系やN700系の廃材が再利用されているそうですよ)がより明るく照らされるようになり、荷物の置き忘れ防止の工夫がなされました。セキュリティ面もかなり強化されていて、従来までは車内の前方と後方の2カ所のみに設置されていた「防犯カメラ」を客室内の天井に4台追加することで、合計6台のカメラで監視できるようになりました。

 そして何よりも嬉しいのは、揺れない。立って移動していても足元を取られることは全くありませんでした。あれだけのスピードで走っていて、この静けさは何だ?!ここら辺は、松江を走っている伯備線の特急「やくも」とは全く比べものになりませんね。特にグリーン車では、床下にポンプの力で車体の揺れを打ち消す「フルアクティブ制振制御装置」が搭載されていて、これにより大幅に横揺れが低減され、乗り心地がものすごく向上しているのです。

 先頭車の形状は、省エネルギー化の大きな取り組みとして根本から見直されたようです。先頭部のエッジの形状がよりシャープになっていますね。この形状の決定までには、5万種類以上のシミュレーションで解析を実施して、空力性能を向上させたのだそうです「前照灯」には新幹線で初となる「LEDライト」を採用しており、従来よりも50%の省エネを実現したのだそうです。従来の高輝度放電ランプに比べて、さらなる省エネルギー化・照度向上・長寿命化・視認性の向上を実現しています。車体の白地に青帯という配色は同じですが、先頭部をよく観察してみると、これまでなかった3本目の青帯が乗務員扉付近から運転席まで伸びています。この3本の帯で、「N700S」「S]をロゴ表現しているのだそうですよ。

 新大阪駅で新幹線を降りて、ホームにおられた車掌さんに感激を伝えたところ、とても喜んでくださり、この新型車両への思いをいろいろと伺うことができました。現在は8編成が存在していて、東京と新大阪の間で運行しています(博多の方まで乗り入れることはめったにない)。いい想い出になったことでした。♥♥♥

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