大堀精一さんの想い出

 私が島根県立大田高等学校で進路部長を務めていた頃、西のカリスマを屋木達信(やぎたつのぶ)さん(長く駿台予備校神戸校の校舎長を務め、現在は近畿大学、何度も講演にお呼びして親しくさせていただいています)とするなら、東のカリスマは大堀精一(おおほりせいいち)氏だというもっぱらの噂でした。小論文」の指導では、この人の右に出る人はいないという評判でした。学研に入社以来、高校生を対象にした雑誌・進路情報・小論文などの分野でご活躍されました。月刊情報誌「学研・進学情報」の編集長。小論文入試問題分析プロジェクトチーム編集長を兼務しておられました。以前から人を介して講演をお願いしていたのですが、なかなか忙しい方で日程調整がつかない。ようやく2日ほど空きができたということで、島根県に初めてお呼びすることができました。真夏の盛りに400人が体育館に集まってお話を聞きました。講演後、進路指導室前に長蛇の行列ができました。質問に並ぶ生徒達です。こんな経験は初めてのことでした。生徒の質問に対して、学研の本社へ電話をかけて、関連する資料がすぐにファックスで送られてくる、そんな応対でした。聞くところでは日本一の小論文指導で当時有名だった徳島県の脇町高校で、夜8時から始まる「小論文講演会」の後、夜中の1時、2時まで生徒の質問行列ができると聞いていたので、やはりなるほどな~と感心したものでした。大堀さんとは、これがご縁で、以来数々の有益な情報を届けていただいています。

 出雲空港へお送りする車に、2人の熱心な生徒が乗り込んでまだ質問しました。この意欲!おかげでこの小論文を使った推薦入試では県で最高の記録を樹立しました。もちろん学校始まって以来の合格者数でした。この話を聞きつけて、島根県でもずいぶん多くの学校が、大堀さんを講演会にお呼びすることになったそうです。生徒曰く「思うように上手に小論文が書けないのですが、どうしたらいいですか?」大堀さん曰く「君、勘違いするな!上手く書けないのではなくて、書く内容がないだけだよ。もっと情報を仕込みなさい」と。鋭い切込みでした。本や新聞をしっかり読むことから準備を始めたいものですね。大堀さんは今も精力的に全国を飛び歩いておられます。♥♥♥

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