勝田ケ丘志学館の「英語のなぜ?」

 かつて島根県立松江北高等学校では、3月になると「学問探究講座」というものが開講され、それぞれの教科の先生方が自分の得意な分野をちょっと深掘りして取り上げていたんです。「源氏物語を読む」「ビートルズを歌う」「楽器を弾く」「陶芸」  「数学の定理を深掘り」など、実にユニークな講座が開設されていましたね。生徒たちは自分の希望する講座に登録して出かけます。いかにも北高らしい行事だったんですが、受験に関係ないということで、とり潰されてしまいました。長年の伝統がここで消えてしまうことになったんです。私は「英語のなぜ?」と題して、中学校から勉強してきた英語の盲点をさらってみることにしていました。「yをiに変えてedとは?」「mustにはなぜ過去形がない?」「Iはなぜ大文字で書く?」など分からないことだらけです。英語好きなたくさんの生徒が集まってくれ、とても好評でした。今でも受講してくれた卒業生が話題にしてくれることがあります。当時の生徒が書いてくれた感想です。

普段は英語は大嫌いだけど、すごく楽しくて、この時だけは英語を好きになった。/話を聞いて英語っておもしろいなと初めて思った。/すごくタメになりました。/英語の授業では学べないようなことを教えていただきました。とても興味深い内容で、わからないことをはじめて知るワクワクを感じました。/とてもためになり楽しい講座だったので来年の1年生にも受けて欲しい。/とてもいい時間が過ごせました。もっと早い時期にこの授業を受けたいです。/とても有意義な3時間でした。来年の1年生のみでなく、時間が許すのなら2年生も行ってほしいと思います。/とてもためになった3日間だけにすごく残念です。英語が好きになりそうです。/自分の知らなかった英語の不思議をたくさん知ることができ、とても楽しく興味深かった。3日間では短すぎると思った。/普段の授業や勉強で聞くことができなかった興味深い話を知ることができ、これからの学習にも意欲がでた。2年次も実施して欲しい。  (原文ママ)

 こんな気持ちで勉強してもらえれば、どんどんと興味は尽きないですね。私は、「英語の面白さ」を伝えて、ずっと勉強を続けてもらいたいと思っています。私は単に大学入試のために英語を教えているのではありません。大学に行っても、社会人になっても、一生英語を学び続けてもらいたい、そのための土台作りをしていると思って頑張っているんです。当時取り上げた項目と解説は、私の「ダウンロードサイト」に収録してありますので、興味のある先生はご覧ください。

・八幡成人(編)「英語のなぜ?~松江北高学問探究講座」 ⇒コチラで見ることができます 

 今年は、教えに行っている米子東高校の中にある予備校「勝田ケ丘志学館」の生徒たちと一緒に、「英語のなぜ?」を考えてみることにしました。授業の冒頭に、生徒たちが輪番制で自分の疑問を解決していくというコーナーでした。取り上げてくれた項目の一部は次のようなものでした。実に面白かったです。 

●Iはなぜ大文字か?  ●同一人物の最上級にtheがつかない理由は? ●-er/ 
-or/
-istの違いは?  ●this morningにinがつかない理由は?  ●canとbe
able
to の違いは?  ●prefer/ superior/ inferior/ senior/ juniorがto
を取る
理由は?  ●knowやpsychologyに見る黙字の意味は?  ●なぜXmas? 
●wouldと
used toの違いは?  ●breakfastの語源は?  ●単複同形の単語? 
●childの
複数はなぜchildren?  ●三単現の-sとは? ●楽器にはなぜtheがつ
くか?
●a/ an/ theの語源  ●yをiに変える意味は?  ●dogを含む成句は
なぜ悪い意味
が多いか?  ●cut-cut-cutの不思議  ●Long time no seeの
起源 等々
 

 生徒たちが取り上げてくれた全項目は「ダウンロードサイト」に登録しておきましたので、興味のある先生はご覧ください。♥♥♥ 

・八幡成人(編)「勝田ケ丘志学館での「英語のなぜ」?」 ⇒コチラで読むことができます

▲勝田ケ丘志学館で発表する生徒

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