「修二会」の想い出

 奈良市・東大寺二月堂修二会」(お水取り)は、奈良で最もよく知られた年中行事ですね。3月1日からの2週間、「修二会は、奈良時代の天平勝宝4年(752年)に始められて以来、さまざまな危機を乗り越えて、以来一度の中断もなく続けられており、今年はなんと1270回目を迎えることとなりました。

 まず、ご存知かもしれませんが「修二会(しゅにえ)」は、東大寺で行われる一連の法会のことです。錬行衆という11人の僧侶が、二月堂の十一面観音に、 社会や人々が犯した罪を懺悔し、五穀豊穣や天下泰平を祈念する儀式です。その中で最も有名なのが3月に行われるお水取り」お松明」(たいまつ)です。松明(10本、長さ6m 重さ約40キロ)はもともとは堂に籠もる僧侶・練行衆の足元を照らす目的でしたが、今はこれを一番の目当てに見に来る人が一番多いようです。ニュースなどでもこの場面がよく報道されますね。私も三年前に、たいまつが二月堂の舞台に次々とあがり、舞台の欄干から突き出したり、回転させたりして、火の粉が舞う、これをお目当てに手を合わせて祈ってきました。多い日には1日1万人以上が訪れます。⇒私の「修二会」レポートはコチラです

 大好きなさだまさしさんの名曲にこの行事を歌った「修二会」があります(上の映像は東大寺コンサート)。「お水取り」錬行衆の中でも選ばれた者のみが、二月堂の階段を下って井戸に水を汲みに行く儀式です。また、二月堂に入った僧が走る沓音もドンドンと響き渡ります。 「五体投地」「達陀」も儀式の一つです。達陀は二月堂の内陣で松明を地面にたたきつける儀式です。「青衣の女人」は、昔修二会で過去帳(東大寺に縁のある人の名が書かれたもの)を読み上げていた時に、「なぜ私の名を読み上げてくれないのか」と現れたと言われる、青い服をまとった謎の幽霊のことです。さだまさしさん「修二会」は、寒い中行われる修二会の荘厳な雰囲気と感動、それに絡めて女性(思いを寄せているのか、特別な存在の女性?)の神秘的な様子を表現した歌だと思います。

 今年は新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、参拝者数を1日2,000人以下に制限し、12日~14日は二月堂周辺への立ち入りを禁止します。練行衆は前行の2週間前から自宅などで隔離生活を送り、PCR検査を受けるなど異例の対策を取りました。その代わりにライブ映像(映画監督河瀬直美さん撮影)を、奈良公園の春日野園地の大型ビジョンで見ることができます。私はユーチューブの東大寺公式チャンネル配信で生で観覧しました。荘厳な行事です。懐かしく思い出します。♥♥♥

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