「成功するために」

 まだ40代の頃、島根県立大田高等学校で進路部長を3年間務めました。理解のある管理職(校長・教頭)のおかげと、熱意・バイタリティのある若い先生方のご協力で、さまざまな改革を行い進路指導体制を少しずつ変えていきました。幸い、例年40~60人程度の国公立大学合格者数も103人にまで増え、全国から学校訪問が相次ぎました。「どうやったらこんなに伸びるんですか?」に対する解答が、訪問の大きな目的でした。その集大成は、当時まだ珍しかった「進路指導シラバス」(2001年)を作成して、入学1年次の4月から卒業3年次の3月までの3年間を、各月別に担任業務や進路指導のポイント(「時期のポイント」「進路指導のポイント」「学習指導のポイント」「生徒の内面の動き」「参考にしたい資料」)などを詳細に記述したものでした。私の進路指導観が克明に盛り込まれた一冊でした。全国各地から学校訪問にお越しになった先生方には、これをおみやげに差し上げてずいぶん喜ばれたものです。(後に松江北高に戻って、学年主任として改訂したものの一部(1年生版)が、「ダウンロードサイト」に登録してありますので、ご興味のある先生はご覧ください。⇒コチラで読むことができます)

 その進路部長1年目を終わる際に、私は「成功するために」と題して「学校だより」第57号(2000年 島根県立大田高等学校)に寄稿しています。若い頃はこんなことを考えていたんだな、と懐かしく思いだし、引っ張り出してみました。♥♥♥


         成功するために

                     進路指導部長 八幡成人

 学生時代、渡部昇一『知的生活の方法』を読んで震えが止まりませんでした。以来先生の書くものは雑文まで全て追いかけています(近著『知的生活を求めて』は先生の集大成本です)。『ライトハウス』を出版した時に、先生から推薦文をいただき涙しました。ホテルの一室でお会いし握手していただいた時の手のぬくもりは忘れること示できません。憧れの先生に少しでも近づきたい、という思いで必死で勉強してきました。そして夢は叶えられました。
 皆さんは「どうせ自分なんか」と諦めていませんか。できないのではなく、やろうとしていないだけではありませんか。「忙しくて本が読めない」とこぼす人のカバンには一冊の本も入っていません。時間がないからではなくて、読もうという努力を怠っているだけなのです。ガンバろうとしてガンバれなかった人にはもう一度チャンスが訪れます。でもガンバらなかった人にはチャンスは二度とないことを覚えておきましょう。
 歴史に学ぶことも大切です。尊敬する小室直樹先生の『日本の敗因~歴史は勝つために学ぶ』も参考になるでしょう。受験でも全く同様なのです。先輩達の体験や失敗談に学ぶという姿勢が重要です。(「合格わが道」参照)。例えば、ものすごい競争率となった新設の島根県立大学も、先行する岩手県立大学、長崎シーボルト大学、青森県立保健大学の「歴史」をじっくり観察することによって、その入試の中身がはっきりと見えてきます。
 成功する人と失敗する人の差は紙一重と言ってもよいでしょう。全員が当落線上にいるのに、成功する人はそもそも大きく違うと諦めてしまう人が失敗組に回るだけなのです。そしてその失敗もやり方を変えるべきだというサインと考えたいものです。岩国哲人前出雲市長は、①人より多く、②人より早く、そのいずれもできない時は、③人と違ったやり方で、いい仕事をしてみせると公言しておられました。ダイアー『どう生きるか、自分の人生』、シュラー『いかにして自分の夢を実現するか』、トッド『自分を鍛える』、エプスタイン『今日から奇跡が起こる120の法則』を読みながら、新米進路部長一年目を振り返り、こんなことを考えてみました。
 人は右手に元気、左手に勇気を持って生まれて来ると、さだまさしがコンサートの締めに語ります。そしてこの二つは使い込むほどにどんどん大きくなる、という共通点を持っています。「勇気」という消しゴムで「不可能」というたった一つの言葉を即刻消してみませんか。


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