「努力は夢中に勝てない」

 今日の『読売新聞』(4月11日付け)で、女優の石原さとみさんが「努力は夢中に勝てない」という言葉を紹介しておられました。まさにその通りです。先日から私は「努力は必ず報われる?」(⇒コチラです)、「努力の壺」(⇒コチラです)と、「努力」の具体的な中身について述べてきました。私は高校生たちに、夢中になれることを探す努力を忘れずにね」と語り、そのような夢探しを応援しています。若い頃、竹内 均先生(東京大学名誉教授)から「理想の職業」として、①好きなことをやり、②それでメシが食えて、③人から時々感謝される、という3条件を教えていただきました。そういう職業に就ければ、毎日が楽しくて楽しくてしょうがないですよね。私がまさにそんな実感です。

 今や「魚博士」で有名な、さかな君東京海洋大学客員准教授)にまつわるエピソードです。小学生時代のさかな君は、あまりにも魚が好きすぎてある時、お母さんに「僕、お魚さんが好きだからお魚さんの事しか考えたくないんだ!」と言ったそうです。それを聞いた母親は、翌日から毎日大きな魚を買ってきては、さかな君にプレゼントしていたそうです。ひたすら魚を観察し続けたさかな君ですが、中学・高校時代は魚の事しか考えていなかったので、あまりいい学校へは通えなかったそうで、ある時、学校の番長的存在の生徒に、絡まれてしまい逃げられない状況になったそうです。しかしさかな君、魚が好きすぎて、からまれている状況にも関わらず、番長に向かって魚の話を延々とし始めたらしいのです。するとその番長が一言「じゃあ今度一緒に釣りに行くか?」と言葉を返したそうです。さらにその光景を見た他の生徒が、「あいつ番長と魚釣りの約束してるぞ!すげぇな!」と噂は広がり、今までいじめられていたさかな君は、その日を境にいじめられなくなったそうなんです。今でこそ人気者のさかな君ですが、当時はそんなエピソードがあったんですね。

 私は高校入門期の生徒たちに、こんな不等式を示します。今後の3年間の勉強の指針を表すものです。

   夢中▶好き▶努力▶義務

 いやいやながら「義務感」でやっているうちは伸びることはありません。「努力」と捉えている様では、まだ「好き」な人には叶いません。「好き」と捉えている様では、「夢中」な人には叶いません。早く夢中になれることを見つけられた者勝ちですね。また、最初は夢中になれなくても、その事柄に意識的に長く接し、努力し、好きになり、夢中になっていく可能性は、十分にあると言えます。私が日頃取り組んでいる英語の勉強でも、このことが言えると思います。「受験のためにいやいや嫌いな英語を勉強している」人は、「××大学に入るために努力している/××職業に就くために一生懸命に努力している」人には叶いません。でもその人たちも「英語が好きで勉強している」人には叶いません。しかし、その人も「英語が楽しくて楽しくて時間の経つのも忘れてしまうくらい」の人には及ばないでしょう。そういう生徒をたくさん育てたい、というのが私の目標なんです。♥♥♥

 先生の英語の授業は私の楽しみでした。先生が授業中に話して下さるお話しがいつも心に響くので、メモを取りながら授業を受けていました。授業後に質問に行くと先生はいつも、「次回までに自分で考えてこい」と言われましたね。そのおかげで私は自分で疑問を見つけて、自分で調べて、自分で考えて答えを導き出すことの楽しさに気づくことができました。ありがとうございました。大学に入っても、先生のようにあらゆることに興味を持って、自分で疑問を見つけて、ABCを忘れず勉強し続けたいと思います。(卒業生Yより)

 初めてRの授業を受けたとき、わたしは本当に感銘を受けました。英語はあんなに深く読むべきものだと初めて知りました。わたしの薄っぺらい読みを指摘されても、当時は家に帰ってじっくり考えたところで、何が違うのかなかなかわからないものでした。英文を単語に置き換えて訳すだけで、今考えると内容なんてほとんど気にしていなかったような気がします。ですが八幡先生の授業を何度も受けるうちに、だんだんと先生のおっしゃることがわかるようになってきて、英語を“本当に”読むということはこういうことなのか、と少しずつ実感できるようになりました。わたしは八幡先生に教わることができ、自分の読みの間違いに気づけて本当によかったと思います。また、わたしは授業だけでなく、その間にされるお話しをとても楽しみにしていました。非常におもしろくためになるものばかりで、大変勉強になりました。わたしは八幡先生の「良いものは良い、悪いものは悪い!」という一本筋の通った姿勢を大変尊敬しております。高校生活の中で一番学ばせていただくことの多い先生でした。こんな未熟者のわたしに英語の真髄を教えてくださり、本当にありがとうございました。どれだけ書いても感謝の思いを表し尽くすことができません。本当に、本当にありがとうございました。(卒業生Mより)

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