鉄道捜査官19

 女優の沢口靖子(さわぐちやすこ)さん主演の「鉄道捜査官」シリーズの最新作「西村京太郎サスペンス 鉄道捜査官19」が、8月2日(月)テレビ朝日系で放送されました。ファン待望の新作は3年ぶりとなります。ドラマは、西村京太郎先生の推理小説が原作で、沢口さんが警視庁鉄道捜査隊東京駅分駐所の鉄道捜査官・花村乃里子(はなむらのりこ)を演じる人気シリーズの第19弾です。2000年から放送が始まり、今作は長寿シリーズ20周年の集大成になります。今まで年に1度のペースで放送されてきたのですが、2018年を最後に、新作が登場しませんでした。沢口さんが、同じテレビ朝日「科捜研の女」の撮影で忙しく、鉄道捜査官を撮る余裕がなかったからだと言われています。「科捜研の女」が終了し、ようやく鉄道捜査官に取りかかることができたのでしょう。

 今作は、乃里子が東京駅構内で、胸を刃物で刺された若い男性・佐竹の遺体を発見するところから始まります。現場では、所轄署時代の先輩・三沢と再会。現在警視庁捜査1課の刑事である三沢の要請で、乃里子は捜査に協力することになり、そして、事件関係者を警護するため、三沢とカップルを装って「秩父SL縁結びツアー」に潜入する……という展開です。久しぶりに見た番組に釘付けとなりました。

 この新作は、埼玉県を走る「秩父鉄道」が舞台になっています。舞台となる秩父鉄道「SLパレオエクスプレス」は、十津川警部シリーズ(高橋英樹主演)の第60作にも登場しました。この時は、SL列車の車窓から撮ったビデオがアリバイになるという展開で、それがウソであることを見破れるかどうかが、事件のカギを握りました。洗濯物干しから、ビデオは翌日に撮影されていたことが判明する斬新なアリバイ崩しでした。

 主演の沢口さんは今作について、「20年ぶりにコンビを組むことになった2人(乃里子と三沢)の“縁結びツアー”に始まる警護や捜査が新鮮で面白いと思いました」とコメント。三沢を演じる勝村さんとはこれまで数々の作品で恋人役、夫婦役を演じてきた間柄(「泣きたい夜もある」(1993年TBS)、「盲導犬クイールの一生」(2003年NHK)、「新・細うで繁盛記」シリーズ(2006年・2007年フジテレビ、「松本清張スペシャルドラマ 塗られた本」(2007年TBS))であると言い、「久々の共演でしたが(勝村さんが)開口一番に『久しぶり。共演がかなってうれしいよ』とおっしゃってくださり、『私もです!』と、再会を喜び合いました。私にとっては懐かしい学生時代の先輩に会ったような気持ちで、すぐに意気投合しました」と語りました。三峯神社の樹齢八百年のご神木は、神秘的で富士山のように雄大でした。写真のフレームにはとても収まりきらなかったので、樹姿を幹から空に向かって動画で写しました。しっかりパワーをいただけた気分になりました(笑)」と。秩父鉄道を舞台にした犯人の巧妙なトリックを、鉄道捜査官のメンバーが暴いていきます。SLパレオエクスプレス、宝登山神社、長瀞、聖神社の和同開珎など観光スポットの見どころも満載です。また20年ぶりに再会した乃里子の先輩・三沢刑事を勝村政信さんが頼もしく演じられます」最後に、「昔は仲間を大事にし、正義感あふれる刑事だったはずなのに、今は一匹狼のように振る舞う彼に一体何があったのか……。事件と共に彼の過去も明らかになっていきます。そして新米刑事だったころに、自分を救ってくれた彼に恩返しをしたいと考える乃里子です。この2人の東京駅での出会いと別れにも、どうぞご期待ください」と、アピールしていました。

 ここで3つほど、興味深いマニアックなトピックをご紹介しておきましょう。「鉄道捜査官」シリーズは、沢口さんが演じる花村乃里子を中心とした警視庁鉄道捜査隊のメンバーが事件に挑む様子が旅情たっぷりに描かれているんですが、その中の主要メンバーとして、第9作から金子 昇(かねこのぼる)演じる立花広太郎(立花くん)がいます。立花は鉄道ファンという設定で、劇中に登場する列車の解説を担当し、彼の豊富な鉄道知識が事件解決のきっかけになったこともあります。また、女性に目がなく、だまされては犯人に仕立て上げられそうになったこともありました。そんな人気者の立花が、今回は登場しませんでした。大塚千弘演じる内海早苗もいなくなりました。久しぶりの放送でメンバーが大幅に変わったんでしょうか?何かあったんでしょうかね??鉄道捜査隊の事務所も一新され、以前よりこじんまりとオシャレになっていましたね。

 女優・山村紅葉(やまむらもみじ)さんは第8作から登場。故・地井武男さんが演じていた鉄道捜査隊課長のいきつけの小料理屋「まりえ」の女将・手塚真理絵を演じました。時には、事件解決のカギを握る重要な役回りを演じたこともあります。そんな手塚真理絵が、2017年放送の第17作で突然、カフェの店員に変わりビックリしました。小料理屋『まりえ』カフェ『マリエ浪漫』になり、山村さんは大正浪漫あふれる袴にブーツという衣装で登場。驚きでした。ところが続く18作では、元の小料理屋になり、山村さんも女将に戻りました。今回の第19弾でも女将役で登場しています。板前の大沢次郎も以前のままでした。お店の内装は新しくなっていましたね。カウンター内の山村さんが、食材に触れてそら豆をはじくシーンは、シリーズ始まって以来のことでした。ちなみに、西村京太郎先生原作のテレビ作品には、必ずと言っていいほど山村紅葉さんが出演しておられます。そこら辺の事情について、西村先生はこんな風に言っておられました。

あの人は、しょうがないんだよね。もみちゃん(山村紅葉さん)は、ぼくのマネジャーをやってくれてるからさ、しょうがないんだよ。ぼくは芸能界のことわからないから。あの人は自分でマネジメントもやってるじゃないですか。『私が出るって言わないと、西村さんはOKしませんよ』とか言ってるらしいんだよね(笑)。だからドラマ化とかそういったことで、ぼくが「いいよ」と返事してしまうともみちゃんから、怒られるんですよ。」

 以前、テレビ朝日で、西村京太郎トラベルミステリー第70作スペシャルとして、「十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子」という両人気番組が合体したスペシャル・ドラマが放送されました。どちらの番組にもレギュラー出演されているあの山村紅葉さんは、どのように登場するのかな?と興味津々で見ました。すると、十津川班の北条刑事と、料亭の女将・手塚真理絵の二役を演じて、高橋英樹さんと沢口靖子さんが共に面くらう?、というお楽しみ場面が印象的でしたね。なんと驚きの1人2役でした。

 日垣  隆さんの『 日本一有名な作家直撃企画・西村京太郎さん 公開インタビュー』(Kindle版、2016年)でも、同様の質問をぶつけておられました。

日垣:(2014 年)10 月10 日 放送 の 月曜 ゴールデン で 十津川 警部 シリーズ は もう53 回 作 目 に なる の です か。山村紅葉さん は 美紗さんの 原作 も 西村 さんの原作 にも 必ず 出 て き ます よね。 お母さんの 作品に必ず 出 られる のは、視聴者としてなんとなくそういう契約もあるのかなと思うのですけれども。

西村: 紅葉さんのテレビドラマ化 を許可する条件は自分が出ることな んですよ。

 最後に、今回の放送に関して、鉄道ファンの間で騒然となっていることがあります。乃里子は、秩父鉄道SLパレオエクスプレス「縁結びツアー」で、熊谷駅から、寄居駅を通過して、長瀞駅に到着します。この間SLの走行シーンが映像で流れるのですが、そこで「撮り鉄」には有名な「荒川橋梁」を渡るシーンが流れます。この橋は、上長瀞駅親鼻駅の間にかかっています。上長瀞駅長瀞駅の1つ先の駅です。つまり熊谷駅から長瀞駅までの間に「荒川橋梁」はないんです。視聴者へのサービスのつもりが、とんだ破綻を起こしていたということです。実に細かいことなので、他のドラマだったら全く問題になることはなかったはずですが、西村京太郎を冠した鉄道にこだわりのあるシリーズで、熱心な鉄道愛ファンが多いだけに大騒ぎとなったんでしょうね。♥♥♥

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