「成功は成功の母」

 「失敗は成功の母」、「失敗は成功のもと」という言葉が古くから日本にはありますね。何度チャレンジして失敗しても、その経験自体は自分の成長になるのだから決して無駄になることはない、という意味の言葉ですよね。確かに失敗を恐れていては成功することはできません。1回や2回の失敗は、人生において大きな糧となることも事実です。私はこのことの意味は十分認めながらも、成功は成功の母」を提唱しています。

 私の尊敬するパナソニック創業主・松下幸之助(まつしたこうのすけ)さんは、「七転び八起き」という言葉が大嫌いだったそうですよ。どうして七回も失敗を繰り返すのか?!一回転んだら、同じ転び方を二度とするな、という気持ちからでしょう。もちろん人生には失敗もつきものですから、失敗したらそれを糧にすればよい。でも、失敗する前から、失敗して経験を積もうとするのは大きな間違いです。勝負はいつも一回限りの真剣勝負。その心構えで臨まなければ、何度も同じ失敗を繰り返すだけでしょう。松下さんが「真剣勝負」という言葉を好まれたのは、こういった気持ちからだったと思われます。

 ちなみに、私の仕事は「教員」です。教員は自分が成功するのではなく、生徒たちにいい結果を残してもらって、なんぼの世界です。そのために、日々の授業を苦心惨憺して積み上げていきます。「共通テスト」で、「二次試験」で最高の結果を残してくれることが、教員の何よりの喜びとなります(そして何よりも、立派な社会人として成長してくれることが)。生徒が「成功」してくれることが、私の「成功」なんです。人に「成功」してもらうのが私たち教員の仕事です。関わった生徒たちが「成功」することが、自分の「成功」に直結する。何よりも生徒が「成功」するのを見るのは嬉しいことです。人に喜んでもらうのが楽しいと思える人は、もうそれだけで「成功」と言えるのかもしれません。

     以前に私が勤めていた学校は、中規模校で、国公立大学の合格者がだいたい40人~50人の学校でした。私の進路部長一年目に、それが一気に103人にまで伸びました。生徒たちが最後の最後まで粘って頑張ってくれた成果です。ものすごく嬉しかったのを覚えています。すると、全国各地の高等学校から、「どうしたらこんなに伸びるのか?」と、学校訪問が相次ぎました。実は、管理職だけでなく、たくさんの先生方の支えがあって可能になった数字だったんです。子どもたちが自分の行きたい大学・専門学校に進んでくれたことが、何よりの喜びでした。この自信が契機となって、私が進路部長を務めた3年間は、飛躍的な伸びを記録しました。新しい取り組みをどんどんとやっていきました。進路指導シラバス」という、あの当時では画期的な、高校入学1年生4月から卒業する3年生3月までの担任の動きを、1ヶ月ごとに克明にまとめた資料を作成しました。遠方から学校訪問に見えた先生方にお土産として渡して一番喜んでくださったのが、この冊子でした。まさに「成功は成功の母」なんですね。その一部分1年生編(4月~3月)は、ダウンロードサイト」に登録してあります。⇒コチラです  今でも多くの先生方が欲しいと言って下さる資料です。「成功」は大きな自信を生み、さらなる飛躍への起爆剤となります。♥♥♥

▲懐かしい資料です。尊敬する先輩教師の一言一句の観察メモから生まれました

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