江口克彦の松下幸之助本

 元PHP総合研究所社長で、側近として23年間、松下幸之助さんに仕え、最もその教えを受け継いだ江口克彦(えぐちかつひこ)さんは、長年赤字続きだったPHPを黒字化し発展・進化させた功労者です。最近では、『最後の弟子が松下幸之助から学んだ経営の鉄則』(フォレスト出版、2021年)が発売になり、じっくりと読ませていただきました。私は江口さんの大ファンで、彼の本はほぼ全てを読んでいます。私は「経営の神様」と呼ばれた松下電器創業主・松下幸之助さんの大ファンで、その生き方・哲学に共鳴するところが多く(最近は、「松下資料館」を訪れてきました⇒コチラです)、そのせいで八幡家の家電製品は全てがパナソニック製品です(65インチテレビだけは、最近お店の態度がひどかったこともあり、東芝のレグザにしましたが〔笑〕⇒詳しい事情はコチラに)。

 その江口克彦さんの最新刊二冊がアスコムから発売になりました。23年間にわたり仕事に携わってきた著者の経験から学んだ経営の厳しさと妙味。松下翁からの聞き書きの形を借り、いまの時代だからこそ聞きたい「経営のコツ」を問わず語りしています。

◆江口克彦『松下幸之助の神言葉50』(アスコム、2021年10月)

 この本は「如是我聞」、「かくの如くに、われ聞けり」です。本書はその経営者が自身で書いたものでも、また語ったものをそのまま綴ったものでもありません。その時々に松下さんが江口さんに語ってくれたことを、江口流に聞き理解した内容を、自分なりの解釈で、松下さんが問わず語りで思いつくままに話を展開しているような設定でまとめたものです。江口さん自身の経営論ともなっています。「人を追う経営」、日本的経営観、経営手法など、それらについて松下さんがどのような考えを持ち、どのようなことを語っていたかが分かる内容になっているわけです。こんな時代だからこそ、原点に立ち戻るという意味でも、目を通しておきたい内容ですね。

◆江口克彦『松下幸之助のリーダ学』(アスコム、2021年10月)

◎人格の容認こそが人を無限に成長させる
◎使いにくい部下こそ使いなさい
◎欠点を指摘するな、長所を指摘しろ
◎「経営の神様」が伝えてきたリーダーにとって大切な63の教え。これが本当に知りたかったリーダー論。

 「熱意をもって、素直な心でやりなはれ」―“経営の神様”と呼ばれた、パナソニックの創業者松下幸之助の言葉がいま甦ります。23年間、最も近くで教えを受けた、最後の愛弟子江口克彦さんが直に学んだ人づくりの真髄が展開しています。

    松下幸之助の晩年二十二年間、そのそばで仕事をし続けてきた私は、多くのことを学んできましたが、とりわけ松下幸之助の部下との接し方は興味深いものでした。その接し方は時には温かく、時には峻烈をきわめました。本書は、この松下幸之助の人材育成法、リーダーにとって大切なことを、私の実際の経験をベースに現代のリーダーに読んでいただきやすいように、まとめたものです。(著者)

 松下幸之助さんの経営には、一貫して“人を活かす”という理念がありました。病弱で休みがちだった幸之助さんは、組織を部門ごとに細分化し、徹底して仕事を他人に任せていました。有名な「事業部制」の原点ですね。経営や組織では、あくまでも人が主人公。今も昔も本質的に変わりません。そのため、彼は従業員一人一人に心を砕くことを忘れませんでした。その姿勢がやがて、優秀な人材育成へと繋がっていったのですね。「社員一人ひとりが、“社員という稼業”の経営者であれ。」「社員稼業」とは、各々の社員が、会社に所属する単なる構成員ではなく、「社員」という名の独立した企業を営む主人公である、という自覚をもつことです。この心構えにより、働き方も「会社に都合よく使われ搾取されている」、「与えられたことのみをやればいいや」といった負のサラリーマン気質から脱却することができます。何よりも“人”を大事にしていた松下さんは、皆に一人一人が主体的に主役となることで、仕事にやりがいが生まれ、充実した人生を送ってほしいと願っていたのでしょう。

 世界的企業の、パナソニック、SONY、トヨタ自動車等に共通することは、”企業は人なり”を実践していることでしょう。京セラを創業され、JALを再生した「現代の経営の神様」と称される稲盛和夫氏も同様に、人をベースに経営を考えられておられました。♥♥♥

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中