ジンベエザメ

 ジンベエザメは、英語ではWhale shark (ホエールシャーク・直訳で鯨ザメ)と呼ばれており、魚類の中では最大の大きさの生き物です(体長10~12m、体重18トン)。サイズは大きいですが、動きは遅く通常の遊泳速度は時速4キロしかありません。サメと聞くと、スピルバーグの映画『ジョーズ』(Jaws)との連想から、「人食いザメ」や「凶暴な魚」「怖い」「襲ってきそう」というイメージをいだきがちですが、ジンベエザメはとても大人しい魚で、人間に危害を加えることはありません。食べ物もオキアミという、エビに似たプランクトンや小魚、海藻を食べます。歯は退化していて、とても小さな歯が口の上下合わせて約8,000本並んでいます。食事の仕方が独特で、プランクトンの多い海面付近に体を垂直近くまで方向け、大きく口を開けて海水ごと吸い込みます。吸い込んだ海水の中からプランクトンだけを濾し取り、海水は鰓裂(さいれつ)と言われるエラから排出します。ジンベエザメは、1日で25メートルプールの4杯分の海水を吸い込むそうです。水族館で観察するときはぜひ、食事シーンを見て欲しいです。大阪の「海遊館」では、1日に8㎏、「沖縄美ら海水族館」では30㎏も食べます。

 とても体が大きいので、飼育するのは容易ではありませんが、日本国内では、ジンベエザメが見られる水族館が4つあります。私はそのうちの「海遊館」「のとじま水族館」の二つを訪問しています。残り二つ!!

◎海遊館(大阪)

大阪にある水族館で水槽の大きさは世界で上位5位になる最大級の水族館です。「美ら海水族館」に続き日本で二番目にジンベエザメの飼育をしています。エイたちと一緒にジンベエザメが悠々と泳ぐその姿は圧巻の一言です。

◎のとじま水族館(石川)

石川県能登島にある水族館で、2010年8月より国内4番目のジンベエザメの飼育を開始しています。「のとじま水族館」の水槽の水深は6メートルで、ジンベエザメを飼育するには浅く、ジンベエザメが餌を食べる際に垂直になるとき底に当たってしまうこともあり、6メートル近くまで成長した場合は、自然に戻す方針です。

◎美ら海水族館(沖縄)

沖縄の「美ら海水族館」は、世界で初めてジンベエザメの飼育に成功した水族館です。

◎いおワールドかごしま水族館(鹿児島)

「いおワールドかごしま水族館」は、水量1,500トンの大水槽でジンベエザメを飼育しています。ただ大人になったジンベエザメは体長10メートルを超えるため、この水槽では飼育することが出来ません。「いおワールドかごしま水族館」では5.5メートルまたは5.8メートル達する前に海へ帰すため、野生へ復帰する訓練を実施したうえで海へ帰す「かごしま方式」を取り入れています。

 ジンベエザメは、2003年ワシントン条約の付属書Ⅱ(現在は必ずしも絶滅の恐れはないが、取引を規制しなければ絶滅の恐れのあるもの)に掲載されました。♥♥♥

 

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