「努力は夢中に勝てない」

 『 努力は夢中に勝てない』という名言はアパレルで有名なBEAMSの社長の設楽 洋(したらよう)さんの言葉です。間違いなくそうだなと感じます。自分が夢中になっていることは人にも伝わるし、右に行った方が儲かるが、左に行った方が楽しいと言われたら左を選ぶ、「何よりも好きであることを徹底的に大切にして、人々の“手に届く幸せ”を提供する」のが設楽流です。努力している状態と夢中な状態の違いは次のようなものでしょう。

努力している状態 →成果を得るために頑張っている状態 ➡ 成果+苦痛
夢中な状態 →プロセスそのもの自体も楽しんでいる状態 ➡ 成果+楽しさ

努力している状態はあくまで結果や成果を得るために頑張っている状態です。なので、プロセスが辛いと感じながら結果や成果を得ようとします。しかし、夢中な状態はプロセスを苦に感じずに、いつの間にか頑張っているんですね。天才と言われている人たちは夢中な状態の人が多いです。子供が夕方まで時間を忘れるまで遊んでいるのは夢中な状態です。私も仕事をしている時は、やればやるほど夢中になるタイプです。仕事しているうちに誰かを喜ばせたいという相手が増えるので、やりたいことも次々に増えていくんですよね。例えば、イチロー選手が素振りを毎日何百回、何千回していて、「ああやって努力をすると、あんな選手になれるんだよ」とよく言います。でも実際には、「ああでもない、こうでもない」「こうした方がもっといいのでは?」と、気がついたら何百回もやっていたというのが現実です。周りから見ると努力だけれども、本人はただ夢中だったのです。みんなは「頑張らなきゃ」と思ってやっている中、本人は楽しいと思いながら夢中でやっているのです。夢中になれば、気がついたら周りと差がついているのです。

 「努力は夢中に勝てない」のです。夢中とは脳が没頭している『フロー状態』です。そもそも夢中という言葉は『夢の中』であり、夢中な状態とは『脳が没頭している状態』です。これは、脳が最高に集中した状態である『フロー状態』です。アメリカの教育機関による組織「Flow Genome Project」によると、フロー状態に入ることで、以下の効果・働きが生じると言われています。

・創造性や課題解決能力が4倍になる
・新しいスキルの学習スピードが2倍速になる
・モチベーションを高める脳内物質が放出する
・痛みや疲労を感じなくなる 

 その道のプロはこうも言います。「努力は夢中に勝てない。努力している時点で向いてないってことなんだ」「でも大事なことは、嫌いにならないところまで、とりあえずやってみること。どんなことでもはじめは難しいものなんだ。何が面白いのか理解して、それでもつまらないと思ったら、そのときはやめればいい」

 私は高校入門期の生徒たちに、こんな不等式を示します。今後の3年間の勉強の「指針」を表すものです。

     夢中好き努力義務

 いやいやながら「義務感」でやっているうちは伸びることはありません。「努力」と捉えている様では、まだ「好き」な人には叶いません。「好き」と捉えている様では、「夢中」な人には叶いません。早く夢中になれることを見つけられた者勝ちですね。また、最初は夢中になれなくても、その事柄に意識的に長く接し、努力し、好きになり、夢中になっていく可能性は、十分にあると言えます。私が日頃取り組んでいる英語の勉強でも、このことが言えると思います。「受験のためにいやいや嫌いな英語を勉強している」人は、「○○大学に入るために努力している/○○職業に就くために一生懸命に努力している」人には叶いません。でもその人たちも「英語が好きで勉強している」人には叶いません。しかし、その人も「英語が楽しくて楽しくて時間の経つのも忘れてしまうくらい」の人には及ばないでしょう。そういう生徒をたくさん育てたい、というのが私の目標なんです。♥♥♥

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