テーマパーク・USJのアトラクションの中でも定番である「バックドラフト」。カート・ラッセル主演の映画「バックドラフト」の世界観を体験することができるアトラクションです(この映画、消防士の熾烈な生き様を描いた傑作で大好きな映画です)。映画のセット、映画撮影の様子、そして本物の炎を間近で見ることができます。「バックドラフト」は、USJのサンフランシスコ・エリアにある屋内型のアトラクションです。ウォーク・スルー型のアトラクションなので、乗り物には乗りません。ゲストは3つの部屋を順番に歩いて見学する、という流れです。定員は240名(車椅子・電動車いすスペース5台)です。ただ、一気に240名が入るわけではなく、3つの部屋がそれぞれ稼働していますので、約80名ずつが移動して行きます。前の部屋のゲストが次の部屋への移動が終了してから、その部屋に入る、という流れです。USJのアトラクションのなかでは、比較的待ち時間は短めです。1日の平均待ち時間は、平日でだいたい30~40分程度。土日や祝日などはプラス10~20分程度です。今日は「待ち時間30分」とありました。その他もろもろの注意事項が英語で書いてあって(写真下)、「心臓疾患のある人はご遠慮ください」とありましたが、ここまで来て後には引けません〔笑〕。
気密性の高い部屋で火災が起こった時には、一時的に火災が鎮火したような状態になります。しかし、これは空気不足で一見鎮火したようになるだけであって、そのような部屋の扉を開けてしまうと、新鮮な空気(酸素)が入り込んで大爆発を起こしてしまう、これが「バックドラフト現象」です。実際の火災現場でもよく起こっている実在する現象です。以前に映画でも見ましたが、それはものすごい爆発と炎です。
アトラクション内に入ると、まずはベビーカー置き場がある建物内へ。消防署の中のような作りになっていて、消火に使うホースやヘルメット、消防士が着る防火服などが飾られています。そこを通り過ぎると待ち列(写真下)になります。天井から吊り下げられたテレビモニターを見ながら待ちますが、待ち列は屋外になっています(多くは日陰)。そして、中に入りますがウォーク・スルー型のアトラクションなので、最初から最後まで立ち見です。それぞれの部屋へ歩いて移動し、立って見学します。アトラクションの入り口から中に入ると、最初の部屋に入る前から、3つのレーンに分けられています。扉が開いてレーンを進んでいくと、常に右手側にセットがあります。なので、進行方向に向かって右側が最前列になります。一度レーンに並んでしまうと、最後までレーンの変更はできず、出口まで同じレーンを進んでいくことになるので注意が必要です。2列目以降のレーンは前の列より一段高くなっていますので、見にくくなる訳ではありません。ただやはり、迫力ある炎を間近で体験できるのは最前列ですね。
第1シーンの部屋では、スクリーンにロン・ハワード監督が登場して、「バックドラフト現象」の説明や、映画(1991年公開)撮影の秘話を語っていきます。主演のカート・ラッセルを含め、映画に関わったキャストさん達が映像で登場します。撮影現場での苦労話なども聞くことができ、映画に興味を持つことができます。そして、次の第2シーンの部屋へ案内されます。撮影リハーサル現場を見学する設定で、映画で駆使された特殊効果についての理解が深まります。主演のカート・ラッセルらが実際の撮影風景を体験させてくれるのです。映画撮影ってこういう風にしてるんだな、という事も分かります。「火は生き物だ!」。そしていよいよ最後メインの第3シーンの部屋へ。最後の部屋で本物の炎を使って、映画の大火災を再現したシーンを体験できます。化学薬品工場で火災が発生します。最初は小さかった火が、まるで生きているかのように一気に燃え広がっている様子は、炎の猛威を体感でき圧巻です。40種を超える特殊効果を駆使して、火災現場をダイナミックに再現しています。耳をつんざくような爆発音や、最高1100度に達する熱風もすさまじい迫力です。ここに来るまでに水に濡れたアトラクションの洋服も、一気に乾きそうな熱風ですね。


最初のうちは、小さい火が煙とともにくすぶっている感じなのですが、徐々に大きくなってきて、ドラム缶が大爆発!炎の熱気も間近で感じることができ、炎の形、動き方など、いろいろな種類がある事が分かります。徐々に大きくなってくる大迫力の炎や爆発に、思わず恐怖で足がすくみそうになり、火事の怖さを思い知ります。そして気がつけば、辺り一面が火の海です。炎の迫力に気を取られていると、最後の最後でビルの鉄骨が倒れかかってきます。本物の炎が間近に迫ってきたり、耳をつんざくようなすさまじい爆発音がします。目の前で建物が炎で包まれていてすごい熱気なんですが、近づいても「なぜかそこまで熱くない」と思ったのは、舞台とウォークスルーの間に、エアーカーテンが設置されているからでした。♥♥♥