仕事の教科書・生き方の教科書

 本の要約サービス「flier」を運営する株式会社フライヤーグロービス経営大学院が、2月15日、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」の受賞作品を発表しました。今回は過去最多のエントリー数となる126冊から、全6部門とグランプリ候補から「有益だった」「実用的だった」と思うビジネス書を一般投票で決定しました。一般投票数は昨年の30%増を記録しています。コロナ禍でビジネスパーソンたちから、ビジネス書への関心が高まっていることが窺えます。総合グランプリに選出されたのは、藤尾秀昭(監修)『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)でした(写真上)。本書は「自己啓発部門」も受賞しています。有名企業の経営者をはじめ、作家、デザイナー、医師、落語家、住職、哲学者、教授、スポーツ監督、指揮者や俳人に至るまで、多岐にわたる分野の著名人たちの哲理が詰まっている本で、2020年11月に発売されて以来、分厚い本ですが、今までに30万部も売り上げています。1月から12月までの365日、題名の通り1日1話形式で構成されています。今、自分の心に響いてくるものもあれば、過去にあった自分の境遇に近くて、その時の記憶がよみがえるものもあります。

 365名の方の談話が、1日1話読み切り形式で紹介されていて非常に読みやすいのですが、顔ぶれが極めて豪華です。稲盛和夫氏、佐藤可士和氏、堺屋太一氏、柳井正氏、平山郁夫氏、髙田明氏、山中伸弥氏、北方謙三氏などの著名人から、島田洋七氏、松岡修造氏、コロッケ氏、ガッツ石松氏、経済人、様々な業界のプロフェッショナルのインタビューまで、極めて多くのジャンルに富んでいます。仕事を通じて人生の秘訣をつかんだ人、悲しみの底に光るものを見つけた人、与えられた環境で精一杯に生きた人。人生を真剣に歩んだ人々が語る言葉は、一様に光を放ち続けていますね。月刊雑誌『致知』(コレ八幡オススメの雑誌です)の対談記事やインタビューがベースとなっており、「有名・無名を問わず一隅を照らす人々に照準を当てる」という編集方針で、本当に様々なジャンルの方の話が一冊に凝縮されています。経営のあり方、無名時代のエピソード、不遇の時代の過ごし方、仕事との向き合い方など、様々な角度から、「仕事・人生のあり方」を強く考えさせられるエピソードが、これでもかと詰め込まれています。ある種「経営者・プロの金言の集大成」とも言える一冊です。人生で真剣勝負をしてきた人の言葉は、まるで詩人の言葉のように光りを放ちます。

 内容全般として、仕事論・生き方など、一つ一つのテーマが1ページ読み切りにもかかわらず濃厚なものになっています。私は全体を通して読むより、傍らに置いて、その日のテーマを読む、特に感銘を受けた内容は付箋をつけたり、マーカーで塗ったりしておき、手帳に書くなり、時折読み返すという読み方をしています。やはり功をを成した方は、努力(かそれを努力と思わないくらいの没頭)・運を良くする生き方・時代の波に乗る生き方など、相当な「何か」があったことを強く想起させる内容です。

 この本の待望の第2弾が、去る3月29日に発売となりました。『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版)です(写真下)。両書合わせて、読者の心を震わす2部作となりました。深く、熱い内容で、読んでいると心が震え、次の話を読みたくなってきます。

 先に刊行した『仕事の教科書』は、創刊から40年以上となる月刊誌『致知』の1万本以上におよぶ人物インタビューから、編集長と編集部が書籍化する365本を厳選し、1日1話形式で、1月1日から12月31日まで1年間読めるように作ってあります。400㌻以上と分厚く、定価も2585円と高めですが、刊行後は大きな反響を呼びました。新型コロナウイルス感染症の拡大で、社会に停滞感がただよう中、仕事のプロフェッショナルが残した言葉に鼓舞される読者が広がったのです。ブックレビューサイト「ブクログ」の2020年年間ランキング第1位(評価順)や、フライヤーなど主催「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」の総合グランプリ獲得など、高い評価も得ています。致知出版社始まって以来、最も売れている書籍となっています。その2部作目となる新刊『1日1話、読めば心が熱くなる生き方の教科書』(初版5万部)も、1日1話で読み切れるコンセプトを継承しています。表紙のデザインも統一感を持たせました。内容も月刊『致知』のインタビューや講演録などから、読んだ人の生き方を考えさせるような一流プロの言葉を厳選。瀬戸内寂聴さん、五木寛之さん、伊調馨さん、加藤一二三さん、長渕剛さん、村田諒太さんら、前作以上に、各界多様なジャンルの豪華ラインナップとなりました。本書の7つのこだわりとは、①一流プロ365人の超豪華ラインナップ、②全424頁、永久保存版、③人間力と仕事力が身につく、④1日1話形式(各1頁)で、1年間読める、⑤胸が熱くなる感動秘話も満載、⑥『致知』読者しか読めなかった記事を初公開、⑦幻の秘蔵記事も一挙集結、でした。

 両書の担当編集者であった致知出版社・小森俊司書籍編集部次長は、「『仕事の教科書』が大きな反響をいただいていた2021年3月ごろから、2部作目に取りかかった」言います。前編集長で現在主幹の藤尾秀昭氏が前作と同様、全面的に携わっているほか、小森氏が中心となり編集部でプロジェクトチームを組んで進めました。小森氏は「今回の『生き方』はもともとやりたかったテーマ。私どもは月刊『致知』で、いつの時代も変わることのない人の生き方を追求してきた。その中から前作以上に厳選された本書は、より人生訓や人生の深みを教えてくれる実話が集まっている」と自信を覗かせます。「前作を薄めるような、ただの続編には決してしないよう心がけた」と語っています。この二冊を手元に置き、時間を見つけては心が熱くなる話を拾い読みをしている八幡です。まさに全424ページにわたる人間力を高める「仕事と人生のバイブル」、ありがたい二冊です。両書の元となった月刊『致知』は毎号読み応えがあって、私はいろいろな人に薦めて歩いています。♥♥♥

▲大ベストセラーとなった二冊

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