八幡が選ぶ「十津川警部」ベスト3

 最近お亡くなりになった国民的作家・西村京太郎先生の代表作「十津川警部シリーズ」は、最も有名なキャラクターでしょう。テレビドラマにおいては、今まで、さまざまな役者さんが十津川警部を演じてきました。まず演じたのは、こんな人たちです。整理しておきましょう。

■故・三橋達也【テレビ朝日系1979年10月20日放送「ブルートレイン寝台特急殺人事件」ほか】

■故・夏八木勲【日本テレビ系1981年10月6日放送「消えたタンカー」

■故・宝田明【TBS系1982年9月4日放送「特急さくら殺人事件」

若林豪(82歳)【同1983年4月9日放送「日本一周『旅号』殺人事件」ほか】

■故・天知茂【テレビ朝日系1984年7月14日放送「東北新幹線殺人事件」

■故・石立鉄男【フジテレビ系1986年7月31日「展望車殺人事件」

小野寺昭(78歳)【フジテレビ系1987年1月9日放送「寝台特急『はやぶさ』の女」ほか】

高橋英樹(78歳)【テレビ朝日系1990年7月17日放送「十津川警部の挑戦」ほか】

■故・渡瀬恒彦【TBS系1992年4月13日放送「札幌駅殺人事件」ほか】

■故・高島忠夫【テレビ朝日系1995年10月7日放送「特急ゆふいんの森殺人事件」

■故・萩原健一【テレビ東京系2003年4月23日放送「日本一周『旅号』殺人事件」

神田正輝(71歳)【同2004年1月7日放送「寝台特急『はやぶさ』の女」ほか】

津村和幸(62歳)【旅チャンネル「西村京太郎の鉄道ミステリー」

高嶋政伸(55歳)【フジテレビ系2009年5月8日放送「人捜しゲーム」ほか】

内藤剛志(66歳)【TBS系2017年1月23日放送「伊豆・下田殺人ルート」ほか)】

船越英一郎(61歳)【テレビ東京系2020年5月25日放送「危険な賞金」ほか】

ちなみに小説版の十津川警部『黙示録殺人事件』(1983年)以降、一部作品を除き、十津川の年齢は40歳で固定されています。だが、どうしても「十津川警部は50歳前後かそれ以上」というイメージが強いですね。十津川警部を初めて演じ、成功させた三橋さんを始め、50代、60代で初演する人ばかりだったからでしょう。なお、十津川警部は「大卒」「ノンキャリア」です。このゴールデン連休中に、故・宝田 明さん演じる十津川警部(「特急さくら殺人事件」)、若林 豪さん演じる十津川警部(「四国連絡特急殺人事件」「寝台特急紀伊殺人行」)を見ましたが、それぞれに魅力的な十津川警部でした。みなさんなら、誰の十津川警部が一番お好きですか?

 さてそれでは、これらの役者さんの中から、私の独断と偏見で選ぶ「十津川警部ベスト3」を挙げてみましょうか。

【第3位】 故・三橋達也(みはしたつや)さん!

 三橋さんは、1979年にテレビ朝日系で放送がスタートした「西村京太郎トラベルミステリー」で十津川警部を好演し、以降1999年まで同シリーズの十津川警部役を務めました。テレビドラマで初めて十津川警部役を演じたことでも有名で、ベテラン刑事らしい、落ち着きと風格のある十津川警部像を確立していましたよね。ほのぼのとして、しぶ~い十津川警部でした。

 

【第2位】 高橋英樹(たかはしひでき)さん!

 2000年に放送された、テレビ朝日系の「西村京太郎トラベルミステリー」シリーズの第34作から十津川警部を演じたのが、高橋英樹さんです。三橋達也さんから高橋英樹さんに主演が交代した後も、十津川警部の相棒ともいえる亀井刑事役は長らく故・愛川欽也さんが務めていましたが、2012年の58作目からは高田純次さん(75歳)に交代しました。おとぼけイメージが強い高田さんですが、意外にも演じたカメさんはマジメを絵に描いたような実直な男でした。なお、高橋英樹さんは、1990年~1991年にテレビ朝日系の「火曜ミステリー劇場」で放送された作品でも、十津川警部を演じています。ちなみにこのときの亀井刑事役は、いかりや長介さんでした。穏やかで、部下に優しい十津川警部で、安定感がありました。あえて難点(?)を挙げるとすれば、犯人に向かって真顔で説教をしている時、「桃太郎侍」(日本テレビ)に見えてしまうこともあったことでしょうか…〔笑〕。

 さて、私の推す「十津川警部第1位」は、やはり何と言っても、ダントツで故・渡瀬恒彦さんです。作者の西村先生ご自身も、渡瀬さんの十津川警部がお気に入りだったようです。「西村京太郎ファンクラブ」の間で行われた人気投票でも、渡瀬恒彦さん67%、三橋達也さん16%、高橋英樹さん15%という投票結果でした。やはり渡瀬さんがぶっちぎりですね。

【第1位】 故・渡瀬恒彦(わたせつねひこ)さん!!

 1992年から2015年までTBS系で放送されたシリーズにおいて、十津川警部役をずっと長年務めたのが渡瀬恒彦さんです。このシリーズは、配役が原作の年齢設定に近いことなどもあって好評を博し、全54作にも及ぶ長寿シリーズとなりました。長年放送されたこともあり、十津川警部と亀井刑事といえば、渡瀬恒彦さんと伊東四朗さんのコンビを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?伊東さんご自身も、一番ピッタリのコンビだったと自負しております。」とおっしゃっておられましたね。私もこのコンビが最高だと感じています。最終作品は、島根県・出雲市を舞台にした「サンライズ出雲の女」(2015年4月)でした(⇒私の解説記事はコチラです)。勇敢で、ヤクザも外国人マフィアも恐れませんでした。ついでに上司にも平気で逆らいました。悪党以外にはやさしく、ほとんどの人間に敬語を使いました。カメさん役は伊東四朗(84歳)。事件解決後は、2人で屋台のラーメンを食べるのがお約束でしたね。みなさんそれぞれにお好きな十津川警部がおられるでしょうが、ここは渡瀬さんをNo.1に推したいと思います。渡瀬さん演じる十津川警部は、初期の頃は感情の起伏を見せる人間味あふれる刑事でしたが、時を経るにしたがい、だんだん感情を抑えて冷静沈着な人物に変化していきました。クールに見えて温かく、渋さの中に優しさがあり、時に激情人間になることも。

 BS-TBSのスペシャル番組「西村京太郎ミステリー紀行〜十津川警部が見た風景〜」(2010年2月)で、西村先生&渡瀬さんの二人の対談が実現した際、1975年に163センチと設定した十津川の身長を、2003年発行の『祭ジャック・京都祇園祭』から、渡瀬さんに合わせて173センチにしたことを明かしました(渡瀬さんは174センチ)。

 渡瀬さんは収録中は、十津川警部になりきり、私語は一切口にしなかったといいます。半面、夜になるとホテルの自室に部下役の俳優たちを集め、酒を振る舞いました。また、部下たちの俳優を交代させることを極端に嫌いました。リーダー意識が強かったのです。情の人という点でも、十津川警部と素顔の渡瀬さんは近かったと言えましょう。♥♥♥

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