井納翔一初勝利!

 イヤー、長かった。ようやく勝ちましたね。巨人の井納翔一投手(36歳)がヤクルト戦(神宮)に3番手として登板。1回1安打無失点と好投した直後に打線が勝ち越しに成功し、DeNA時代の2020年9月18日巨人戦以来、687日ぶりとなるプロ51勝目をマークしました。2―2で迎えた7回に3番手として登板。1回を打者4人で1安打無失点に抑えました。チームは直後の8回にポランコの左犠飛で勝ち越し。ポランコは6回に起死回生の同点2ランを放っており、全3打点を叩き出して井納に移籍後初勝利をプレゼントしました。勝利目前の9回には2死一塁からウイニングボールになるはずの中飛を、増田大がグラブの土手に当ててまさかの落球。2死一、三塁と相手にサヨナラの走者も出たが、5番手左腕・クロールが踏ん張りました。試合後、敵地でのヒーローインタビューに臨んだ井納は、移籍後初勝利の気持ちを聞かれ「いやもう、あの…。去年来てから全く仕事をしてないので。ファンの人からもすごいことも言われたりしましたけど。少しずつやって、やっときょう勝てたかなと思います」と、しみじみ口にしました。

 8年間所属していたDeNAから2020年オフに巨人へFA移籍。移籍後初登板初先発となった昨年3月31日の中日戦(バンテリンD)では、2回途中4失点KOされ、翌4月1日に登録抹消。5月4日の再登録後はリリーフに回りました。だが、5月19日に行われた広島戦(東京D)で6回1死満塁という場面で登板すると、最初に打席へ迎えた鈴木誠に適時打を許した後、続くクロンに初球の真ん中フォークを左中間スタンド上段へ満塁アーチを被弾と、4試合で3本塁打を浴びるなど結果が出ず、翌20日に2度目の登録抹消。10月3日に出場選手登録されたが、登板がないまま5日に抹消となり、移籍1年目を5試合5回11安打8失点(自責8)の防御率14.40で終えていました。鳴り物入りのFAで入団しておいて(2年契約で推定2億円)、さんざんな一年目でした。

 今季も、6月22日の古巣・DeNA戦(東京D)でリリーフ登板するも、1球もストライクが入らず4球で無念の降板。悔しいマウンドが続いただけに、初勝利の言葉にも実感がこもっていましたね。 「きょうのね、先発の直江が途中まですごいいいピッチングしてくれましたし、その後の高木京介も何とか踏ん張ってきてくれたんで。個人的には負け投手にならないぞっていう気持ちで投げました」井納。強打のヤクルト打線が相手だったが「低めにだけ投げるのを意識して投げました」とし、ポランコの勝ち越し犠飛の瞬間の胸中を聞かれると「“次のイニングも行くぞ”って言われてたんで、まずは行かなくて済むかなというのが素直な気持ちです」とポツリ。味方となった巨人打線については「来る前からすごいいい打線だなっていう思いはずっと持っていたので、はい。すごい心強いです」と笑顔でした。気迫の投球で感情を爆発させました。同点の7回に登板すると2死一塁、ヤクルト塩見をフォークで空振り三振に仕留めてガッツポーズ。8回の攻撃で打線が決勝点を挙げ、ようやく移籍後初勝利をつかんだ。「去年来てからまったく仕事をしてない。ファンの人からもすごいことも言われたりした。やっと今日勝てた」とかみしめました。

 「空回りしすぎて、全然結果も出なかった」。移籍2年目の今季も、6月22日DeNA戦(東京ドーム)では、暴投を含む4球連続ボールの四球で即降板、2軍行きという悔しさも味わいました。それでも常に腐らず、明るく、若手投手に助言を求められれば、プロ10年目の経験を惜しみなく伝えました。立場も年齢も関係なく、真っすぐ向き合うのが“宇宙人”流でした。「これでファンの人に許してもらえることではないですけど、このままやっていければ」。5歳の息子に「パパを見たい」とせがまれた1軍マウンドで、“宇宙人”が進撃を始めます。

 巨人の原監督も、井納の移籍後初勝利に「続けてくれるとね。彼への期待はかなり大きなものであるわけだから。こんなことで満足してほしくはないね」 次の日も連続登板して、ピシャリと抑えました。何よりもコントロールとキレが磨かれて、今までとはちょっと違います。投壊の巨人において、期待が高まります。♥♥♥

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