「魚尾」

 パソコンが流布して、今では原稿の執筆は全てパソコンで、という人が多くなりましたね。今では手書きの原稿を目にする機会も、めっきり少なくなりました。昔ながらの原稿用紙に書く機会といったら、読書感想文の時ぐらいでしょうか?しかし、大好きな故・西村京太郎先生や、故・渡部昇一先生などはずっと手書きでした。

 400字詰めの原稿用紙の真ん中をよ~く見ると、左右を分ける柱に小さな蝶ネクタイのような三角を二つ並べたようなマークがありますね。その昔、原稿用紙を見るたびに、「このマーク、一体何だろう?」とばかり考えていました。何かのお飾りかな?このマーク、正式名称は「魚尾(ぎょび)」と言います。書いて字のごとく、魚の尾ひれのように見えることからこの名が付けられました。

 実はこの「魚尾」、元々は和書の折り目(版心)につけられていた飾りを模倣した物なんです。この飾りが魚のしっぽに似ていると言うことで、魚尾」という名前が用いられるようになっていったのです。元々が飾りであったとは言え、現在はちゃんとした意味・役割を持っています。それは、【原稿用紙を折る際に、魚尾を目印にすればキレイに折れる】というものです。この「魚尾」の真ん中は、原稿用紙を折り込んだ際に、丁度折り目が来る位置です。つまり、原稿用紙のど真ん中というわけですね。紙をピッタリ半分に折るのは、意外と難しいですよね。ですが、用紙のちょうど真ん中に位置しているこの「魚尾」を目印にすれば、誰でも簡単かつキレイに原稿用紙を半分に折ることが可能となるのです。「魚尾」は、元々原稿用紙を二つ折りにして綴じていた頃に使われていたもので、この「魚尾」がちょうど用紙を半分に折るための目印になっていたのです。今でもその名残を留めているのです。❤❤❤

・このマークの名前は「魚尾」(ぎょび)

・元来は和書の折り目についていた飾りを模したもの

・原稿用紙を折って綴じていた時の名残り

・魚尾にそって折れば、原稿用紙をピッタリ半分に折れる

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