長野、大好きっ!

 久しぶりに嬉しいニュースが飛び込んできました。広島カープの長野久義(ちょうのひさよし)外野手(37歳)の巨人への無償トレード移籍が合意に達した、と両球団から正式発表されたのです。2010年新人王、2011年首位打者、2012年最多安打、2011~2013年にベストナイン、ゴールデングラブ賞を獲得した名選手です。長野選手は、2019年1月に巨人がFAで獲得した丸 佳浩選手の人的補償で広島に加入しました。巨人には5年ぶりの復帰となります。広島・鈴木本部長は、巨人復帰に至った流れを説明。広島側からの打診であったことを明かした上で「一人の野球選手の人生を考えたときに、やっぱりこの形が一番いいんじゃないかなというのは理解をしてもらいたい」と語りました。長野選手はそれだけ広島で大きな存在となっていました。在籍4年間を振り返り「チームのために一生懸命やってくれて、選手には尊敬され、ファンから愛されて。人格的にもプレーヤーとしても素晴らしかったことは間違いない」と感謝を述べました。なかなか粋なことを広島もやってくれます。「いつかユニホームを脱ぐことがあるとすれば、巨人で脱ぐべきじゃないかというのは、ずっと思っていた」と語りました。二度もドラフトを拒否してまで巨人を貫いた長野選手を、深く知ったからこそ生まれた親心だろうと思います。無償になったのは、「彼の野球人生を考えてのことだから。代わりの選手がいるとか、戦える選手だし、それだけの価値のある選手だけど、やっぱりそこにこだわるよりも彼がいける形ということで、補償とか一切、いらないと」鈴木本部長

 ただカープ在籍4年間では出場機会を多く得られず、戦力として期待していた存在感を示すまでには至りませんでした。チーム成績も低迷し、多少強引にでも世代交代を進める必要もあり、外様のベテランが望む出場機会を用意するのは難しくなっていたことも事実です。推定年俸1億2,000万円の高給取りの長野選手を巨人に移籍させることで、総年俸を圧縮したいという狙いもあったことでしょう。長野選手はトレード成立に関して、「球団間で話し合っていただいて、僕の将来のことを考えていただいた結果」と感謝を述べました。

 社交性は高いが、自ら積極的に周りを巻き込むタイプではありません。広島流に浸りながら、徐々にチームに溶け込んでいきました「一から人間関係を構築するというのが最初は不安だったんですけど、気がつけば4年間で僕の信頼できる仲間たちができたのが一番良かったと思います。」気がつけば巨人時代と同じ愛称「チョーさん」で後輩から慕われました。「僕がジャイアンツに戻る可能性?ないでしょうね、引退しても…」と言っていた長野選手です。日差しが強いマツダスタジアムでの打撃練習でも、彼は始まりと終わりには必ずサングラスを外します。投げてくれた打撃投手の目を見て、お礼を言うためです。出番に恵まれない若手選手を励まし、元気のない選手には笑いを誘って笑顔にしました。シーズン終了後も、戦力外通告を受けた選手を食事に誘うなど、勝負強い高い打撃技術だけでなく、気配り目配りができる人間性から、チームメートから慕われました。2018年まで巨人でつけていた背番号7は、巨人では空き番号のままです。7番をつけた来季の活躍を期待したいと思います。勝負強い打撃と両翼を守れる万能性でまだスタメンで勝負できる実力者です。そして来る阿部慎之助監督の下で、スムーズにコーチになってもらうため、数年後を見据えての布石でしょう。

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 以下の文章は、以前に下原稿を準備していたものですが、移籍のショックでお蔵入りしてボツになっていたものです。今回は嬉しくて、日の目を見ることになりました。

 二年前に衝撃的なニュースが飛び込んできました。 大好きな読売ジャイアンツ長野久義選手が、丸 佳浩外野手獲得に伴う人的補償選手として、広島東洋カープに移籍するというのです。内海哲也投手に続き、またも「ジャイアンツ愛」を持った生え抜きスター選手が他球団に移籍することになり、ファンの間に動揺が広がりました。「人的補償」とは、FA移籍選手が「補償対象」だった場合、前所属先が獲得先球団の「プロテクト枠」を外れた選手のなかから1人獲得できる制度です。めぼしい選手がいない場合、金銭とすることもできます。巨人は、2018年オフ、広島から丸 佳浩選手、西武から炭谷銀仁朗選手を獲得。2人が補償対象選手であったため、両球団は、巨人に人的補償を求める意向を表明。巨人は2人の選手を放出する必要がありました。西武は、長年巨人の左腕エースとして活躍した内海哲也投手を獲得。そして、広島が、長野久義選手を獲得したのです。

 長野久義選手は、巨人のなかでも最も「ジャイアンツ愛」を持った選手でした。なぜかというと、2回のドラフト指名を拒否。日本大学時代に北海道日本ハムから4位指名を受けるも、「巨人に入りたい」と入団せず、社会人野球のHONDA硬式野球部に進みます。さらに2年後のドラフト会議でも、巨人にこだわる長野選手を、千葉ロッテが強行指名しました。こちらも拒否したうえ、会社に残留し、翌年のドラフトでようやく巨人に入団したのです。ワガママだと批判も渦巻く中で、ジャイアンツ愛」を貫いた様子は、巨人ファンにとっては極めて好感度が高く、人気者となりました。1年目から中心選手として大活躍したうえ、新人王や首位打者などのタイトルも獲得したまさに巨人の顔でした。ちなみに、同じ人的補償選手として西武に移籍した内海哲也投手も、巨人入りを希望し、ドラフト指名を受けたオリックスを拒否して東京ガスに入っています。読売球団は「ジャイアンツ愛」を持った2人の選手を、立て続けに人的補償で失ってしまったことになります。

 そんな選手の移籍はショッキングで、一報が流れた際には「広島入りを拒否して引退するのでは?」との声も出たほどです。しかし長野選手は、読売ジャイアンツ公式サイトで、抱負を述べました。このコメントは自ら紙にペンを走らせて何度も推敲を重ね、数時間考え抜いたと言います。「『驚きましたが…』というような言葉は絶対に使いたくありませんでした。まずは選んでいただいたカープの方々への思いを一番初めに伝えるべきだろうと思いました。それからファンの方々やジャイアンツの皆さんへの感謝も。どう受け止められたかは分かりませんが、自分なりにしっかり考えたつもりです」 次の文章です。立派なコメントでした。

 3連覇している強い広島カープに選んでいただけたことは選手冥利に尽きます。自分のことを必要としていただけることは光栄なことで、少しでもチームの勝利に貢献できるように精一杯頑張ります。巨人では最高のチームメートに恵まれ、球団スタッフ、フロントのみなさんの支えのおかげでここまで頑張ることができました。また9年間応援してくださったジャイアンツファンの皆様のおかげで苦しいことも乗り越えることができました。ジャイアンツと対戦することを楽しみにしています。

   その昔、巨人からトレードで中日に出された西本 聖投手が、巨人に牙をむき、20勝したこともありましたっけ。私は広島というチームはあまり好きではありませんが、長野選手には打ちまくってもらいたいと思っています。

 長野選手は無数のお風呂好き。遠征にもマイシャンプー&リンスを持って行きます。タクシーが大好きで、英会話も大好き。裏方さんを大切にし、打撃投手にスパイクをプレゼントしたりも。チームが連敗中には、選手たちに4,000円以上もする栄養ドリンクを差し入れたりします。

 ある居酒屋で、ふと他球団の裏方さんを見つけると、元気にあいさつ。特に仲がいいわけではないのですが、その裏方さんが会計をしようとすると、店員から「長野さんが、すでにお支払いになりましたよ」。当人だけでなく一緒にいた面々の分まで支払って店を後にしていた―こんな話をよく聞きます。真偽のほどを確かめると、しらばくれて「誰か別の人じゃないですか?」と謙虚。宴もたけなわになり、数人が先に帰りました。そして最後に主催者が、さりげなく店員にお会計を聞いたところ「長野さんが…」と、言うんだそうです。こんな人柄が大好きな八幡です。♥♥♥

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