博多駅のタイル画

 博多駅を歩くと、至る所に「タイル画」を見ることができます。博多駅に行かれたみなさん、お気づきですか?これは2011年に、博多駅ビルが新しくオープンした際に、JR九州「タイル画アートプロジェクト(⇒コチラです)を行いました。博多駅をリニューアル(改装)する際に、駅の構内や屋上に一般から応募した、葉っぱや花・鳥・魚などの絵を“有田焼”の陶板に焼き付けて、その“タイル画”を駅構内あらゆる場所に貼り巡らそうという壮大な計画のことなのです。都会にいながら自然を感じられるスペースをみなさんの手で」というコンセプトの下、始まったアート計画です。たくさんの方々が描かれた、「花」「鳥」「魚」「葉」といったテーマに関する約28,000枚の絵を、有田焼のタイル画で表現した、JR博多シティ全体を彩るパノラマアートになっています。JR博多シティのさまざまな場所で、森をイメージして作り上げられています。森の中をゆっくり散策するように、巡ってみてはいかがでしょうか。意外と普段見ることのない博多駅の上を見上げてみれば、新しい発見もあるかもしれませんよ。

 都会にいながら自然を感じられるスペースをみなさんの手で。そんな思いから始まった博多駅のアート計画。国際的に活躍しておられる日本画家・千住博先生と、数々の列車デザインを手がけてこられた水戸岡鋭治先生をアートディレクターに迎え、みなさんの絵とコラボレーションします。絵は白地の陶板に有田ブルーのタイル画となり、大パノラマアートの森を創ります。通り過ぎるだけの駅から、人々の記憶に残るオンリーワンの駅へ、訪れる人を温かく迎え入れるスペースとして根付き、世代を繋ぐ架橋となれば、と願って作られたものです。

 JR九州の各駅にポスターを張ったり、チラシなどを配布したり、鉄道誌・フリーペーパー・旅行誌などを使って、大々的に広報活動を行いました。そうして集まった作品を転写紙に写し、それを“有田焼”のタイルに貼り、釜入れ・釜焼きをしてタイル画が出来上がり、その出来上がったタイル画を、監修の千住 博先生水戸岡鋭治先生が、丁寧に一枚ずつ敷き並べ検査を行い、確認作業をしてようやく出来上がるんです。そうした手間暇のかかる作業を終えた後、JR博多駅のあらゆるところ(博多シティの吹き抜け、中央コンコース、通路、屋上など)に有田焼のタイルが貼られて「タイル画アートプロジェクト」が、JR九州新幹線開通に合わせ、完成・公開されたのです。

 しかもこの“タイル画”は一枚ずつに番号が割り当てられており、応募した人は、あらかじめ、自分の作品が展示されている位置はどこなのかが、ネット検索すればすぐに分かるようになっています。探すのに苦労はありません。

 作品の展示位置は、屋上「つばめの杜ひろば」、天空の広場の一角にありましたが、そこだけでなく、博多駅コンコースのいたるところに、“アートプロジェクト”の作品が展示されているのには驚きでした。ここにも、あそこにもあらゆる所に“タイル画”が貼られているではありませんか!それもそのはず、JR九州“アートプロジェクト”のHPを見たら、2007年から募集を開始し、28、525枚もの応募作品(参加費1,000円)があったそうですから。総額にして2,600万円の参加費が集まったそうです。この参加費は、鹿児島県屋久島町の自然保護や、福岡の子育て支援、ホームレス自立支援に寄付されました。さらにHPを見てみると、日本国内だけでなく中国や韓国、タイ、マレーシアなどから2000枚もの応募があったそうですから、このアート企画は大成功と言えるでしょう。という訳で、JR博多駅に展示されている素敵な“タイル画”を見学するという目的も、博多へ行く理由の一つになりました。♥♥♥

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